お客様事例/製造/フィンランド

2024 年
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KONE が AWS IoT を使用して新たな効率化を実現

KONE が AWS IoT を使用してエレベーターとエスカレーターを接続するイノベーションを推進するために、安全で信頼性が高く、アジャイルなアーキテクチャを構築した方法をご覧ください。

40% 削減

顧客から報告されたエレベーターとエスカレーターの問題

70% 超

障害のプロアクティブな特定

40% 減

閉じ込め件数

99.9% プロビジョニング

成功率

5 倍に拡大

IoT デバイスの規模

概要

エレベーターおよびエスカレーター業界のグローバルリーダーである KONE は、増え続けるスマートデバイスフリートに対応する、堅牢で可用性の高いモノのインターネット (IoT) と分析サービスを必要としていました。同社は、自社の機器の大部分をクラウドに接続して、運用プロセスをデジタル化し、新たな付加価値サービスを顧客に提供したいと考えていました。KONE は、Amazon Web Services (AWS) の高度な IoT テクノロジーを使用して、都市部における人とリソースの流れを改善し、快適性、利便性、セキュリティの向上を図ると同時に、スマートで接続されたエネルギー効率の高いサービスを通じてコストを削減しています。

KONE は、サードパーティの IoT プラットフォームで、インテリジェントな予知保全サービスである KONE 24/7 Connected Services を構築しました。しかし、程なくして同社では、メンテナンス拠点にある 160 万台の機器をすべて接続し、それらのデータを使用して運用の合理化を図り、顧客に有意義なアーバンフロー体験を提供するという目標に対応できる代替ソリューションが必要になりました。そこで KONE は、AWS を使用して可用性の高いアーキテクチャを構築することで、緊急呼び出し件数を最大 40% 削減し、画期的な製品の開発に拍車をかけたのです。

Middle Aged Businessman Talking with Young Manager while Riding Glass Elevator to Office in a Modern Business Center. Corporate Associates Talk and Use Tablet Computer in a Lift.

機会 | AWS IoT Core を使用して KONE の堅牢でスケーラブルなアーキテクチャを構築する

1910 年にヘルシンキで機械修理工場として設立された KONE (「コネ」と発音、フィンランド語で「機械」を意味する) は、都市生活の流れを改善することを目標に掲げ、60 か国以上でエレベーターとエスカレーターを販売しています。同社は自社製品およびサードパーティ製品の保守とモダナイズに力を入れ、時には 100 年前のエレベーターを扱うこともあります。使用レベルや速度などの重要なパラメータを監視して、1 秒間に 3,000 件のイベントを取り込み、潜在的な問題を迅速に検出するアルゴリズム用のデータをクラウドに送信する IoT 対応センサーを提供しています。

2020 年、KONE は、2016 年に実装した IoT プラットフォームに KONE 24/7 Connected Services をバインドしないことにしました。ほぼリアルタイムのインサイトを生成し、設計の柔軟性を高めることができる大規模なクラウドサービスプロバイダーを使用して、アジャイルでスケーラブルかつ可用性の高いアーキテクチャを構築すべきだと判断したのです。さらに、KONE が継続して大きな存在感を示していた中国で、同社の展開を後押ししてくれていた IoT テクノロジープロバイダーが支援を停止しました。

KONE は、インフラストラクチャを管理することなく、何十億台もの IoT デバイスを接続し、何兆件ものメッセージを AWS サービスにルーティングできる AWS IoT Core を使用して IoT プラットフォームを再構築しました。「AWS を評価した際、単にテクノロジーを選ぶという行為を大きく超えた、協力関係に入ったと感じました」と KONE の最高情報責任者である Ashish Agrawal 氏は述べています。「AWS は、サポート体制を整備し、最高の専門家をチームに加え、市場開拓や共同イノベーションのプロセスとストーリーを作り上げるなど、当社の熱意を支えてくれました。

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AWS で構築した当社のコアテクノロジーは、市場で事業の拡大と革新を進め、最高のアーバンフロー体験で差別化を図るための基盤となっています」。

Ashish Agrawal 氏
KONE 最高情報責任者

ソリューション | KONE の IoT および分析プラットフォームをモダナイズし、AWS クラウド接続を使用して緊急呼び出し件数を 40% 超削減

KONE は AWS ネイティブサービスのメリットを理解した上で、既存のスタックをリフトアンドシフトするのではなく、コアテクノロジーを完全に変革し、モダナイズすることにしました。KONE は、AWS プロフェッショナルサービスと協力して安全かつ安定したアーキテクチャを構築しました。このサービスは、AWS を使用して企業が望むビジネス成果の達成をサポートするエキスパートが揃うグローバルチームです。

KONE の顧客は、IoT テクノロジー搭載のハードウェアと KONE 24/7 Connected Services を使用してレガシー機器をアップグレードできます。これらのアドオンを実装すると、顧客は機器の IoT センサーをリモートで起動し、クラウドに安全に接続できます。これは一般に「プロビジョニング」と呼ばれるプロセスです。 AWS IoT Core への移行以来、KONE のプロビジョニング成功率はほぼ 100% になっています。KONE は、AWS IoT Core の堅牢で安全かつ信頼性の高い接続を利用することで、障害の解決に必要な時間と労力を大幅に削減しました。「当社は、エレベーターの監視を 24 時間 365 日続けることをお客様に約束しています」と Agrawal 氏は述べています。

KONE の顧客は、KONE 24/7 Connected Services を通じて、エレベーターの運用状況を詳しく把握できます。KONE のコネクテッドシステムは、AWS IoT Core を介して他の AWS サービスに情報を送信し、接続されているすべての製品を効率的に監視および管理します。ソフトウェアのアップデートと機器の再起動は AWS IoT Device Management で調整されます。AWS IoT Device Management により、組織は大規模な IoT デバイスの登録、整理、監視、リモート管理を実行できます。AWS IoT サービスを活用して、KONE は 70% を超える障害をプロアクティブに特定し、顧客から報告されるエレベーターやエスカレーターの問題を 40% 超削減しました。その結果、コスト削減、持続可能性指標の改善、自社および顧客の業務の効率化が実現されました。さらに、堅牢性の価値に対する取り組みの成果として、エレベーターのドアが故障して乗客が中に閉じ込められる件数が 40% 削減されました。

以前のアーキテクチャでは対応デバイスが 10 万台でしたが、現在は 50 万台に増えたことで、コストが大幅に削減されました。「以前のままだったら、コストは 3 倍に膨れ上がり、現在の規模に到達する前にクラッシュしていたでしょう」と Agrawal 氏は述べています。「品質、セキュリティ、アーキテクチャはすべて改善されました。財務面では、AWS でさらに多くのことができます。最大のメリットは、AWS によりコストの透明性が実現できたことです」。

IoT の基盤に加えて、KONE は AWS 上に強力なデータと分析の基盤を構築しています。エッジデバイスから収集されたデータは、オブジェクトストレージサービスである Amazon Simple Storage Service (Amazon S3) に保存されます。Amazon S3 に保存されたデータは追加の分析サービスで基盤として活用され、KONE はそのデータをカスタマイズして、ビジネスインサイトを引き出すことができます。KONE は、約 70 の AWS サービスを使用して DevOps モデルに軸足を移しました。このモデルでは、社内チームが独自のリソースを管理およびプロビジョニングします。

アーキテクチャ図

成果 | AWS に構築された新しいテクノロジーとデジタルフレームワークによるイノベーションの推進

2021 年に AWS パートナーとなった KONE は、AWS IoT サービスを使用して、堅牢で信頼性が高くスケーラブルな IoT および分析プラットフォームを構築しました。メンテナンスワークフローのコストを削減し、フリート運用をシームレスに拡張する一方で、付加価値サービスを通じて顧客関係を強化する新たな機会を開拓しています。KONE は、イノベーションの次の段階として、人工知能とデジタルツインサービスの利用を拡大し、都市の建物の価値を引き出してその価値を向上させる取り組みに力を注いでいます。例を挙げると、現実世界のシステムのデジタルツインを作成して業務を最適化できる AWS IoT TwinMaker を使用して、ヘルシンキ中央駅の人の流れをほぼリアルタイムに再現するデジタルツインの概念実証を行いました。

「AWS で構築した当社のコアテクノロジーは、市場で事業の拡大と革新を進め、最高のアーバンフロー体験で差別化を図るための基盤となっています」と Agrawal 氏は述べています。「製品をお届けするだけではありません。効率性、生産性、透明性が重要です。当社は総体的な概念、そしてカスタマーエクスペリエンスとユーザーエクスペリエンスの向上について話をしています。日常生活をよりシンプルにしたいと考えているのです」。

KONE について

KONE の使命は、都市生活の流れを改善することです。60 か国以上で事業を展開している KONE は、エレベーター、エスカレーター、自動ドアのほか、ライフサイクルを通じて建物に付加価値をもたらすメンテナンスとモダナイゼーションのソリューションを提供しています。

利用している AWS のサービス

AWS IoT Core

AWS IoT Core を利用すれば、インフラストラクチャを管理することなく、何十億もの IoT デバイスを接続し、何兆ものメッセージを AWS のサービスにルーティングすることができます。

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AWS IoT Device Management

AWS IoT Device Management は、IoT デバイスを大規模に登録、編成、モニタリング、およびリモート管理する際に役立ちます。

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AWS IoT TwinMaker

AWS IoT TwinMaker により、デベロッパーは建物、工場、産業用設備、生産ラインなど、実際のシステムのデジタルツインを簡単に作成できます。

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製造分野のお客様のその他の導入事例

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    iRobot on AWS

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    2022
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