投稿日: Nov 27, 2018
AWS Ground Station は、衛星通信の制御、衛星データのダウンリンクと処理、衛星オペレーションのスケーリングを可能にする完全マネージド型サービスです。迅速、簡単かつコスト効率に優れ、独自の地上ステーションインフラストラクチャの構築や管理は不要です。
衛星は、天気予報、地表画像撮影、通信、放送など、幅広いユースケースで使用されています。地上ステーションは地上と衛星の間の通信を行う施設で、アンテナを使用して衛星のデータを受信し、システムをコントロールして衛星への指令と制御を実行します。現在、地球を周回する衛星との間で十分なコンタクトの機会を確保するには、多くの場合複数の国において、独自の地上ステーションとアンテナを建設するか、地上ステーションのプロバイダーと長期リース契約を結ぶことが必要です。これらすべてのデータがダウンリンクされると、衛星からのデータの処理、保存、転送のために、アンテナに近接したサーバー、ストレージ、ネットワークが必要になります。
AWS Ground Station では、グローバルな地上ステーションをサービスとして提供することで、これらの問題点を解消します。データが AWS の地上ステーションにダウンリンクされた場所には、AWS クラウドと低レイテンシーのグローバルファイバーネットワークが提供されます。これにより、衛星通信を簡単に制御し、衛星からのデータをすばやく取り込んで処理を加え、そのデータをアプリケーションや AWS クラウドで実行されているその他のサービスへと迅速に統合できます。例えば、Amazon EBS、Amazon EFS、Amazon S3 を使ったデータの保存や共有、Amazon Kinesis Data Streams と Amazon EMR を使ったリアルタイムでのビジネス情報の収集、Amazon SageMaker を使った機械学習アルゴリズムとモデルの適用、Amazon Rekognition を使った画像分析、AWS Greengrass を使った衛星データと IoT センサーデータとの組み合わせなどが可能になります。
独自のグローバルな地上ステーションのインフラストラクチャを構築して運用する必要はありません。AWS Ground Station ではその代わりにフルマネージド型地上局を使用することで、地上ステーション運用コストを最大 80% 低減できます。長期契約は不要で、アンテナのスケジュール時間に応じた従量制料金です。ビジネスの必要に応じてオンデマンドですばやく衛星通信をスケールすることができます。