投稿日: Sep 18, 2019

Amazon S3 に新機能が追加されました。新たにアップロードされた S3 オブジェクトを、同じ AWS リージョン内のコピー先バケットに自動的かつ非同期的にレプリケートできるようになります。Amazon S3 には、異なる AWS リージョン間でデータをレプリケートする S3 クロスリージョンレプリケーション (CRR) が実装されていますが、Amazon S3 セイムリージョンレプリケーション (SRR) の実装により、Amazon S3 に新しいレプリケートオプションが追加されることになります。Amazon S3 のレプリケーションは SRR と CRR の 2 つで構成されます。これらの機能により、オブジェクトが誤って削除された場合に備えるクロスアカウントレプリケーション、またはバックアップや長期的なアーカイブを作成する際に使用する S3 Glacier や S3 Glacier Deep Archive といった任意の Amazon S3 ストレージクラスへのレプリケーションなど、エンタープライズクラスのレプリケーション機能を実現します。SRR では、Amazon S3 バケットにアップロードされた新しいオブジェクトは、バケットレベル、プレフィックスレベル、またはオブジェクトタグレベルでのレプリケーションで設定されます。レプリケートされたオブジェクトは、オリジナルコピーと同じ AWS アカウントで所有することも、別のアカウントで所有することも可能です。これらの設定により、誤って削除されないよう備えることができます。

Amazon S3 の各種ストレージクラス (S3 1 ゾーン – IA を除く) に保存されたデータは、最低でも 3 つのアベイラビリティゾーンに常に保存されます。各アベイラビリティーゾーンは、同じ AWS リージョン内であっても、数マイル離れた位置に存在しています。SRR では、同じ AWS リージョン内に S3 オブジェクトの別のコピーを作成します。作成したコピーの冗長性は、コピー先のストレージクラスと同一です。このコピー作成により、リージョン内処理のために異なる S3 バケットからログを自動集計したり、テスト環境と開発環境の間でのライブレプリケーションを自動設定することができます。SRR により、オリジナルと同じ AWS リージョン内にオブジェクトのコピーが保持されることで、データ所有権限の処理やコンプライアンス要件への対応にも役立ちます。

SRR を利用して S3 オブジェクトがレプリケートされると、オブジェクトに関連付けられたメタデータ、アクセスコントロールリスト (ACL)、オブジェクトタグもレプリケートされます。レプリケーション元バケットで SRR を設定した後に、オブジェクト、メタデータ、ACL、オブジェクトタグの変更が発生すると、レプリケーション先バケットへの新しいレプリケーションがトリガーされます。

Amazon S3 セイムリージョンレプリケーションは、すべての AWS 商用リージョン、および AWS GovCloud (米国) リージョンでご利用いただけます。設定は、S3 マネジメントコンソール、SDK、API を通じて行えます。

開始するには、Amazon S3 レプリケーションドキュメント、およびレプリケーションに関するよくある質問をご覧ください。