投稿日: Nov 12, 2020
AWS Elemental MediaConvert に、各ソース動画の ABR (アダプティブビットレート) エンコーディング設定を自動的にカスタマイズする自動化 ABR 設定と呼ばれる新機能が追加されました。自動化 ABR 設定はトランスコーディングのセットアップを簡略化し、動画の品質を最適化するとともに、ABR パッケージのサイズを縮小します。自動化 ABR 設定はオンデマンドのプロフェッショナル料金枠をご利用の場合、MediaConvert ジョブとして追加コストなしでご利用いただけます。詳細については、自動化 ABR 設定ドキュメントを参照してください。
オーバーザトップ (OTT) ディストリビューションの動画コンテンツをウェブプレーヤー、モバイルデバイス、およびスマート TV 向けにエンコーディングする際、ユーザーは ABR パッケージを作成します。ABR パッケージには、様々なビットレートと解像度にエンコーディングされた 1 本の動画のレンディションが複数含まれています。各閲覧者のプレイヤーは、コンテンツを円滑に再生しながら、現在の帯域幅の制限に適したレンディションを動的に選択します。
現在、ABR パッケージを作成するときは、ビットレート、解像度、レンディションの数、ディストリビューションを慎重に選択する必要があります。コンテンツの視覚的な複雑さは、コンテンツの最適な圧縮方法に影響するため、最適なパッケージ設定は、個々のコンテンツによって異なります。自動化 ABR 設定は、このセットアップを自動化し、エンコーディング工程で実行されるコンテンツ分類の分析結果をもとに、MediaConvert で最適なレンディション設定を選択できるようにします。
品質指定可変ビットレート (QVBR) モードを MediaConvert で活用して、各レンディションのビットレート効率を最適化することで、自動化 ABR 設定が、各パッケージの冗長レンディション、または重複レンディションを抑制して、ABR パッケージのサイズを最適化します。ユーザーは AWS マネジメントコンソールから新しい MediaConvert ジョブを作成することで、この機能の使用を開始し、HLS、DASH、CMAF、または Smooth Streaming の ABR 出力グループ用に 自動化 ABR 設定を有効にできます。すべての MediaConvert 機能と同様、自動化 ABR 設定は、API または利用可能な任意の SDK から呼び出すこともできます。
MediaConvert を使用すると、オーディオおよび動画プロバイダーは、ブロードキャストおよびマルチスクリーン配信用のオンデマンドコンテンツを簡単かつ確実にトランスコードできます。MediaConvert は単独でも、AWS メディアサービスの一部としても機能します。AWS メディアサービスはクラウドベースのワークフロー基盤を構成する一連のサービスであり、音声および動画の転送、トランスコード、パッケージ化、配信に必要な機能を提供しています。
MediaConvert が利用可能な AWS リージョンの一覧については、AWS リージョン表をご覧ください。MediaConvert の詳細については、製品ページをご覧ください。