投稿日: Dec 15, 2020
AWS IoT SiteWise で、ModBus TCP と EtherNet/IP (EIP) プロトコルによるデータ取り込みがサポートされるようになりました。データの取り込みを使用するには、SiteWise Gateway に対し、Modbus もしくは EIP デバイスをデータソースとして追加します。OPC-UA のデータソースからのデータ取り込みでは、デッドバンドを指定しながら、スキャンのモードとレートをカスタマイズできます。さらに、AWS IoT Greengrass StreamManager のストリームをカスタマイズして、プロトコルデータの送り先にすることも可能です。
- Modbus TCP データソース: 各 Modbus TCP データソース (流量メーターや電力計など) では、取り込まれるデータのソースとして登録される Modbus や、ポーリングの周期 (スキャンレート) を指定することが可能です。各タグにおいては、データの変換元となる Modbus TCP ソースデータのタイプと、変換結果となる、送り先 AWS IoT SiteWise でのデータのタイプを指定します。Modbus のデータソースを追加するには、ご使用のエッジデバイスにおいて、AWS IoT Greengrass の Modbus コネクタがデプロイされている必要があります。サポートされるすべての設定オプションについては、AWS IoT SiteWise ユーザーガイド内のこちらのページでご確認になれます。
- EtherNet/IP データソース: 各 EtherNet/IP データソース (プログラマブルなロジックコントローラなど) では、ポーリングの周期 (スキャンレート) とともに、データの取り込み元となるタグ (データストリーム) を指定することができます。各タグでは、データの変換結果となる AWS IoT SiteWise の送り先データタイプを指定します (ソースデータのタイプは、プロトコルに基づき自動的に推定されます) 。EIP ソースを追加するには、ご使用のエッジデバイスにおいて、AWS IoT Greengrass の EtherNet/IP コネクタがデプロイされている必要があります。サポートされるすべての設定オプションについては、AWS IoT SiteWise ユーザーガイド内のこちらのページでご確認になれます。
- OPC-UA データソース用のカスタムスキャンモードとスキャンレート: OPC-UA データソースでは、スキャンモードを、“Subscription” もしくは “Polling” のどちらかから選択できます。“Subscription” モードでは、変更があった時のみ OPC-UA サーバーがデータを送信します。このモードは、高頻度で変更が行われるソースからデータを取り込むケースに有用です。“Polling” モードでは、コネクタは指定された頻度により OPC-UA サーバーを巡回調査し、その度に、変更がない場合でもデータポイントをプルします。このモードは、変更レートが高くないと想定されるソースから、一定に保った頻度でデータを取り込むようなケースで役立ちます。これら、2 つのオプションでは、スキャンレートもしくはポーリング頻度の選択が可能です。詳細については、AWS IoT SiteWise ユーザーガイドで、こちらのセクションを参照してください。
- OPC-UA データソースでのデッドバンド設定: OPC-UA データソースでは、デッドバンド範囲の指定ができます。この設定では、新しいデータを最も最近送信したものと比較した結果、特定のデッドバンドから外れている場合のみ、OPC-UA サーバーがその新しいデータを送信するように条件を指定します。この機能により、データの取り込み頻度を低減させ、また、一定のしきい値を超えた変化のみが送信されるようにすることで、データストリームを均一化できます。デッドバンド範囲の指定には、絶対値とパーセンテージのどちらかを使用します。例えば、20 度 (華氏 +40~+60) の範囲で働くセンサーで 10% のデッドバンド範囲を指定した場合は、そのセンサーでの値が、前回送信した値より華氏 2 度以上変化した場合のみそのデータを送信させるように、サーバーを設定することになります。詳細については、AWS IoT SiteWise ユーザーガイドで、こちらのセクションを参照してください。
- プロトコルデータ用の AWS IoT Greengrass StreamManager ストリームデスティネーション: 3 つのプロトコルデータソース (OPC-UA、Modbus、EIP) のすべてにおいて、カスタマイズした AWS IoT Greengrass StreamManager ストリームを、データの送り先として選択できます。現時点までで、すべてのデータは “SiteWise Stream” に送られた後、AWS IoT SiteWise のクラウドサービスにルーティングされるようになっています。カスタムストリームにデータをルーティングできることで、お客様は、ローカルな変換やフィルタリングをエッジ環境で実行するための、AWS Lambda 関数を作成できるようになります。例えば、ローカルなオンプレミスの ERP システムに接続し情報を取集することで、データストリームを充実させることも可能です。また、カスタムストリームでエクスポートをセットアップすると、AWS IoT Analytics、Amazon Kinesis Data Streams、Amazon S3 に対しデータを送信できます。詳細については、AWS IoT SiteWise ユーザーガイドで、こちらのページを参照してください。
他の AWS IoT サービスの詳細については、AWS IoT ウェブサイトにアクセスの上ご確認ください。