投稿日: Jul 7, 2022
EC2 Auto Scaling では、予測スケーリングポリシーの予測内容を CloudWatch メトリクスとして公開しました。これにより、予測スケーリングの精度の分析やモニタリング、精度に関するアラームの設定などが行えるようになります。予測スケーリングは、予測した需要に基づき、Auto Scaling グループの容量を事前に引き上げるスケーリングポリシーです。このポリシーを利用すれば、アプリケーションの可用性を向上させながら、EC2 コストの増加につながるオーバープロビジョニングな状態を維持する必要性を抑えることができます。予測スケーリングは Auto Scaling グループの容量を引き上げるだけなので、現在のスケーリング設定に正確に適用することができれば、お使いのアプリケーションの可用性が向上します。とはいえ、予測が不正確だと、逆にコストが増加する可能性もあります。CloudWatch が備える多種多様な機能を使用できるようになったことで、予測精度を測定し、見慣れた CloudWatch グラフで予測内容を表示できるほか、予測結果が設定した水準を超えた場合の自動アラームや自動通知を設定することもできます。
Amazon EC2 Auto Scaling は、定義した条件に従って EC2 インスタンスを Auto Scaling グループに自動的に追加したり削除したりすることで、アプリケーションの需要を満たすのをサポートするサービスです。EC2 Auto Scaling では、Amazon CloudWatch で利用できる幅広いメトリクスを既に公開しています。CloudWatch は、AWS で実行しているインフラストラクチャとアプリケーションの状態をモニタリングする AWS のネイティブサービスです。現在、予測スケーリングの予測内容は、過去のタイムスタンプに関する CloudWatch メトリクスとして公開されています。CloudWatch のさまざまな機能 (Metric Math など) を活用すれば、時系列予測の精度測定に広く使用される平均絶対パーセント誤差 (MAPE) など、精度が高いメトリクスを作成できます。また、複数のメトリクスを単一のグラフで表示すれば、スケーリングポリシーが Auto Scaling グループの容量をいつ、どのような頻度で変更しているかを把握するのにも役立ちます。モニタリングエクスペリエンスの自動化を推進するダッシュボードやアラームを作成することも可能です。
予測スケーリングは、AWS コマンドラインインターフェイス (CLI)、EC2 Auto Scaling マネジメントコンソール、AWS CloudFormation、AWS SDK で利用できます。詳細については、ドキュメントをご覧ください。