投稿日: Aug 3, 2022
Amazon OpenSearch Service では、OpenSearch 1.3 の提供開始に伴い、ログ、トレース、ビジュアル化をアプリケーション中心のビューにまとめる機能が新たに追加されました。また、ユーザーは、ログのライブテーリング、ログサラウンドデータの閲覧、未フォーマットのログデータをクエリ時にアドホック分析する強力な機能など、強化したログモニタリングのサポートも利用できるようになります。
現在、複数のアプリケーションの監視データを管理するデベロッパーは、アプリケーションのコンテキストを把握することができません。ログとトレースを別々のインターフェイスで分析したり、フィルタを適用して対象のアプリケーションに範囲を制限したりしなくてはならず、それが、ログとトレースのデータを関連付けることをさらに難しくしています。今回の新しいアプリケーション分析インターフェイスを使用すれば、ログ、メトリクス、トレースデータを、設定可能なアプリケーションコンテクストの下位にまとめ、このようなデータポイントの関連付けや分析を簡単に行えるようになります。また、複数のアプリケーションビューをセットアップし、関連するログやトレースを 1 か所で表示することもできます。アプリケーションビューを使用すると、ログやトレースを簡単に、新しい OpenTelemetry TraceID の関連付け機能に関連付けられるようにもなります。ユーザーは、アプリケーションの可用性のしきい値を設定したり、アラートを受信したり、アプリケーションの動作をトレースやログを横断して詳しく調べたりすることができます。アプリケーション分析の詳細についてはドキュメントをご覧ください。
現在、ログの分析のみならずログのモニタリングにも関心のあるデベロッパーは、ログテーリングやログサラウンドに、外部のツールを使わねばなりません。ログテーリングを使うと、ビューを手動で更新しなくても、常に最新のログデータのストリームを閲覧することができます。ログサラウンドを使うと、ワンクリックでコンテキスト情報にアクセスできるので、ユーザーは、どのイベントが接続されているのかを、手動で判断する必要がなくなります。今回のリリースは、ログテーリングとログサラウンドをサポートするもので、これによりユーザーは、根本原因分析 (RCA) に要する時間を短縮できます。
また今回のリリースでは、取り込み中に構造化されなかったデータをクエリする際に、ユーザーが直面する制約にも対処しています。今後デベロッパーは、新しい Piped Processing Language (PPL) Parse() コマンド (未構造化データをクエリする正規表現と組み合わされている) を使用して、インデックス付きのデータにフィールドを作成することにより、アドホック分析を実行できるようになります。詳細については、PPL Parse の PPL ドキュメントをご覧ください。
今回の新しい監視機能とログモニタリング機能は、次の、世界 26 のリージョンの、OpenSearch のバージョンが 1.3 以降であるすべての Amazon OpenSearch Service ドメインで利用できます: 米国東部 (オハイオ)、米国東部 (バージニア北部)、米国西部 (オレゴン)、米国西部 (北カルフォルニア)、カナダ (中部)、南米 (サンパウロ)、アフリカ (ケープタウン)、中東 (バーレーン)、欧州 (アイルランド)、欧州 (ロンドン)、欧州 (フランクフルト)、欧州 (パリ)、欧州 (ストックホルム)、欧州 (ミラノ)、アジアパシフィック (ジャカルタ)、アジアパシフィック (シンガポール)、アジアパシフィック (シドニー)、アジアパシフィック (東京)、アジアパシフィック (大阪)、アジアパシフィック (ソウル)、アジアパシフィック (ムンバイ)、アジアパシフィック (香港)、AWS 中国 (北京) (Sinnet が運営)、AWS 中国 (寧夏) (NWCD が運営)、AWS GovCloud (米国)。Amazon OpenSearch Service を利用できるリージョンの詳細については、「AWS リージョン別のサービス表」をご覧ください。