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EC2 インスタンス起動ウィザードから Amazon EFS ファイルシステムを自動でマウントするには

Amazon Elastic File System (EFS) を他の AWS のサービスで使用するベストプラクティスや統合について過去に投稿したところすばらしいフィードバックが寄せられており、さらなる投稿へのご要望をいただいています。そこで今回は、Amazon EFS ファイルシステムを EC2 インスタンス起動ウィザードから直接 EC2 インスタンスにマウントする流れを単純化、自動化する方法についてご説明します。ぜひ、先月の EFS を用いた Amazon Sagemaker でのモデルトレーニングの加速と単純化や Amazon Elastic Container Service (ECS)、Elastic Kubernetes Service (EKS) でのコンテナストレージ用 EFS 使用方法に関するベストプラクティスと併せて、皆様の EFS クックブックに加えていただけたらと思います。

Amazon EFS は、AWS クラウドサービスとオンプレミスリソースで使用するための Linux ベースのワークロードに対し、単純でスケーラブルかつ伸縮自在な NFS ファイルシステムを、わずか 0.08 USD/GB-月* の実効料金で提供します。EFS ファイルシステムのマウントとファイルデータの共有は何千という数の EC2 インスタンスで行うことができます。このたび、EC2 インスタンス起動ウィザードを使い、Amazon EC2 インスタンスを構成して Amazon EFS ファイルシステムをマウント可能になりました。これにより、EC2 インスタンスを構成し、起動時に推奨されるマウントオプションで EFS ファイルシステムをマウントするプロセスが単純になります。ここからは、EC2 インスタンス起動ウィザードを使って新しいファイルシステムをすばやく簡単に作成したり、既存のファイルシステムを EC2 インスタンスに自動的にマウントさせたりする方法について見ていきます。

新しいファイルシステムの作成、既存のファイルシステムからの選択、どちらを選んでも EC2 インスタンスへの自動マウントを行うことが可能です。EC2 インスタンスを起動および接続したり、適切なファイルシステムクライアントをインストールしてお使いの EC2 インスタンスにファイルシステムをマウントするコマンドを手動で実行したりEC2 インスタンスの “/etc/fstab” ファイルを更新して Amazon EC2 インスタンスが再起動する際にファイルシステムが自動でマウントされるようにしたりといった、従来の手動タスクがすべて自動で行われるようになります。Amazon Linux をお使いの場合、EFS マウントヘルパーが自動的にインストールされ、TLS を通じてマウントされます。その他オペレーティングシステムでは、NFS ユーティリティがインストールされ、推奨マウントオプションを用いてマウントされます。

開始するには、EC2 インスタンス起動ウィザードを開いて、[ステップ 3: インスタンスの詳細の設定] からマウントする EFS ファイルシステムを選択するか、または [新しいファイルシステムの作成] をクリックします。

EC2 インスタンス起動ウィザード - [ステップ 3: インスタンスの詳細の設定] (ページトップ)

このセクションでは、どのファイルシステムをマウントするか、どのパスにマウントするかを選択します。新しいファイルシステムを作成する場合、EFS コンソールに自動で移動するため、そこで新しいファイルシステムを作成します。ファイルシステムが使用可能になったら、更新ボタンをクリックして新しいファイルシステムが [インスタンスの詳細の設定] ページでマウントオプションとして表示されることを確認します。

EC2 インスタンス起動ウィザード - [ステップ 3: インスタンスの詳細の設定] (ページ中央)

 

選択が完了したら、[Add to user data] をクリックし、初回起動プロセス中に使用されたユーザーデータスクリプトを生成して EFS マウントをセットアップし、再起動しても保持されるようにします。ファイルシステム選択によって生成されるユーザーデータを表示するには、[高度な詳細] を選択します。

EC2 インスタンス起動ウィザード - [ステップ 3: インスタンスの詳細の設定] (ページ下部 - [高度な詳細])

選択が完了したら、[Add to user data] をクリックし、初回起動プロセス中に使用されたユーザーデータスクリプトを生成して EFS マウントをセットアップし、再起動しても保持されるようにします。ファイルシステム選択によって生成されるユーザーデータを表示するには、[高度な詳細] を選択します。

ウィザードの残りの部分についても続行します。起動準備が整ったら、[確認と作成] をクリックします。インスタンスの起動が完了すると、EFS ファイルシステムは指定された場所にマウントされ、設定はインスタンスを再起動しても保持されます。

Amazon EFS ファイルシステムは、ウェブサービスやコンテンツ管理、アプリケーションの開発とテスト、メディアおよびエンターテインメントのワークフロー、機械学習とデータサイエンスのノートブック、データベースバックアップ、コンテナストレージ、共有ストレージを利用するエンタープライズアプリケーションで多く用いられます。そうした用途や他多数のユースケースでは、時間を節約したり、手動設定のステップを省いてエラーの危険性を減らしたりすることが可能です。Amazon EFS を他の AWS のサービスでもっと簡単に使う方法を他にご存じでしたら、下のコメント欄でぜひ教えてください。

さらなる詳細は、EC2 インスタンス起動ウィザードのドキュメントAmazon EFS のドキュメントをご覧ください。

*料金は米国東部 (バージニア北部) リージョンでのものです。他のリージョンでの料金については、Amazon EFS の料金ページをご参照ください。