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AWS Application Discovery Service アップデート – VMware のエージェントレス検出

既存の環境を詳しく調べたり、状況の識別、そしてシステムやアプリケーションをクラウドに問題なく移行するために必要な情報と可視性を提供できるように設計された AWS Application Discovery Service については、今年すでにブログで紹介しました (詳しくは過去のブログ New – AWS Application Discovery Service – Plan Your Cloud Migration をご覧ください)。ブログで解説した検出プロセスでは、既存の各ホストで実行できる小規模で軽量なエージェントを使用しています。このエージェントはバックグランドで関連性のあるシステム情報を収集し、確認用にローカルで保管してからポート 443 の安全な接続状態で Application Discovery Service
にアップロードします。この情報は AWS Key Management Service (KMS) が保護する暗号化したリポジトリで処理、相関、保管されます。仮想化環境で各ゲストオペレーティングシステムにエージェントをインストールすることは、計画上またはその他の理由により実践的とは言い難い場合があります。このエージェントは、広範に渡る Windows バージョンや Linux ディストリビューションで実行することができますが、過去にリリースされた Windows を使用していたり、Linux の稀なディストリビューションが混ざっている可能性は無視できません。

新しいエージェントレス検出
AWS Application Discovery Service のメリットを多くの AWS のお客様に提供するため、新しいエージェントレス検出オプションを本日リリース致しました。VMware vCenter 環境で仮想マシン (VM) を実行している場合は、この新しいオプションを使用して各ゲストにエージェントをインストールする必要なく、関連性のあるシステム情報を収集できます。代わりにオンプレミスアプライアンスを VCenter で読み込み、その中でゲスト VM を検出できるようにします。どのオペレーティングシステムを使用していても、vCenter アプライアンスはシステムパフォーマンス情報や、各 VM のリソース使用率をキャプチャするようになっています。ただし、VM の内容詳細を見ることはできないので、インストールされているソフトウェアや、どのようなネットワーク依存関係があるのか確認することはできません。移行を計画する上で既存の VM を詳しく調べる必要がある場合は、必要に応じて Application Discovery エージェントをインストールしてください。エージェントレス検出はエージェントベースモデルと同様に情報を収集してローカルに保管するので、Application Discovery Service
に送信する前に確認することができます。情報をアップロードしたら AWS Command Line Interface (CLI) を使用して詳しく見ることができます。例えば、describe-configurations コマンドを使用して特定のゲストの設定情報を確認することができます。

検出したデータを CSV 形式ファイルでエクスポートし、移行計画を立てる上で利用することも可能です。本機能の詳細については export-configurations コマンドについてお読みください。

Jeff