Amazon Web Services ブログ

4 つの新しいリージョン (北京、フランクフルト、シンガポール、ムンバイ) で AWS Deep Learning AMI の提供を開始

Sinnet が運用する中国 (北京)、欧州 (フランクフルト)、アジアパシフィック (シンガポール)、アジアパシフィック (ムンバイ) の 4 つの新しいリージョンで AWS Deep Learning AMI を利用できるようになりました。

Amazon マシンイメージ (AMI) は Machine Learning ユーザーがディープラーニングモデルをすぐ使い始められるようにするためのインフラストラクチャとツールを提供しています。AMI には Apache MXNet、Gluon、TensorFlow、Microsoft Cognitive Toolkit、Caffe、Caffe2、Theano、Torch、Pytorch、Keras といった人気のディープラーニングフレームワークのパッケージが組み込まれています。また、開発とモデルトレーニングを効率良く進めるため、AMI は NVIDIA CUDA と cuDNN ドライバーで事前設定されており Amazon EC2 の P2 インスタンスや P3 インスタンスにおける GPU 加速に対し最適化されています。

ディープラーニングでビジネス価値を推進

企業は多種多様なチャレンジに取り組む方法としてディープラーニングに注目しています。たとえば、メディア業界の大物である Condé Nast は顧客をより理解できるようにするため、オンラインコンテンツのモニタリングにコンピュータビジョンと自然言語処理を使用しています。自動運転テクノロジーのリーダー的な存在である TuSimple は、運転のシミュレーションの実行や自動運転システムのトレーニングにディープラーニングアルゴリズムを使用しています。インターネットで食品配送サービスを提供する Instacart は、何千人もの買い物代行者が顧客の買い物履歴を介してより効率的にショッピングを行うためにディープラーニングを使用しています。

AWS Deep Learning AMI を使用して、多くの企業がその成長を促進させています。

世界中で 87,000 人以上のユーザーが利用しているオンラインカスタマーサポートのプラットフォームを提供する Zendesk は、ディープラーニングを使用してカスタマーサービスエクスペリエンスを改善させています。Zendesk は AMI や TensorFlow を使用して Answer Bot 製品をサポートするアルゴリズムを開発、ヘルプデスクのエージェントと顧客のクエリを情報でマッチさせて素早く問題の解決策を探せるようにしています。

ヘルスケアスタートアップの Matrix Analytics は、致命的な病気と闘うためにソフトウェアアルゴリズムを適用することを目的として設立されました。AMI を使用することで、同社は早期がん検出検査を促進し CT スキャンから悪性疾患のリスクを予測、患者のフォローアップ治療を自動化するために Machine Learning を利用することで、すでに大きな一歩を踏み出しています。

スタートアップの Zocdoc はディープラーニングを使用して患者が適切でタイムリーな医療ケアを見つけられるようにしています。AWS を同社のシステム 100% に取り入れている Zocdoc は、メンバー ID カードから情報を引き出すコンピュータビジョンに AMI を利用しています。Zocdoc は患者が医療保険プランを把握できるようにサポートし、患者と対応可能な医者を組み合わせます。

ドイツに拠点を置く SCDM Financial は世界の大規模な金融機関に高度な分析と AI 機能を提供しています。AMI と TensorFlow を使用して、SCDM は市場や金融データの膨大な量の情報から価値が高く実用的な投資情報を引き出すディープラーニングソリューションを構築しています。

新たに公開されたリージョンで使用可能な AMI を利用することで、こうした地域の開発者は事前構築されているマシンイメージを使用してディープラーニングプロジェクトを開始したり加速させることができるようになりました。

AMI はすでに次のリージョンでもご利用いただけます。

  • 米国東部 (オハイオ)
  • 米国東部 (バージニア北部)
  • 米国西部 (オレゴン)
  • アジアパシフィック (ソウル)
  • アジアパシフィック (シドニー)
  • アジアパシフィック (東京)
  • 欧州 (アイルランド)

AWS でディープラーニングを使用開始

AMI の使用開始はシンプルです。Machine Learning ユーザーの様々なニーズをサポートするため、3 つのタイプの AWS Deep Learning AMI を提供しています。今すぐ開始するには「AMI セレクションガイド (AMI selection guide)」、「シンプルチュートリアル (simple tutorials)」、「ディープラーニングのリソース (deep learning resources)」にアクセスしてください。

Conda ベースの AMI Base AMI AMI とソースコード
ディープラーニングフレームワークのプリインストール済み pip パッケージを別の仮想環境に欲しい開発者向け 白紙の状態でプライベートディープラーニングエンジンのレポジトリまたはディープラーニングエンジンのカスタムビルドをセットアップしたい開発者向け プリインストール済みのディープラーニングフレームワークとソースコードを Python 共有環境に欲しい開発者向け

Deep Learning AMI (Ubuntu)

Deep Learning AMI (Amazon Linux)

Deep Learning Base AMI (Ubuntu)

Deep Learning Base AMI (Amazon Linux)

P3 インスタンス:

Deep Learning AMI とソースコード (CUDA 9、Ubuntu)

Deep Learning AMI とソースコード (CUDA 9、Amazon Linux)

P2 インスタンス:

Deep Learning AMI とソースコード (CUDA 8、Ubuntu)

Deep Learning AMI とソースコード (CUDA 8、Amazon Linux)

北京リージョンのユーザーは、EC2 インスタンス起動ウィザードの「ステップ 1: Amazon マシンイメージ (AMI) を選択する (Step 1: Choose an Amazon Machine Image (AMI))」にあるクイックスタートセクションで、選択したディープラーニング AMI を見つけることができます。


今回のブログの投稿者について

Cynthya Peranandam は、AWS 人工知能ソリューションのプリンシパルマーケティングマネージャーです。ユーザーがビジネス価値の提供を実現できるように、ディープラーニングの使用をサポートしています。余暇にはジョギングをしたり音楽鑑賞を楽しんでいます。