Amazon Web Services ブログ
週刊AWS – 2026/6/22週
みなさん、こんにちは。ソリューションアーキテクトの杉山です。今週も 週刊AWS をお届けします。
先週の木曜日、金曜日に AWS Summit Japan 2026 を開催しました。台風が近づいていた中ではありましたが、多くのお客様にご来場いただきました。ブースでたくさんのご相談を頂きましたが、AI 活用でどのような利便性があるのか、また、どういった仕組みでガバナンスを担保できるのか、という観点で質問を頂きました。AWS Summit のセッションは、オンデマンド視聴が開始されています。当日視聴が難しかった方も、キーノート、AWS セッション、お客様事例などをぜひご覧いただき次の一歩につながるヒントを得ていただければ幸いです。
それでは、先週の主なアップデートについて振り返っていきましょう。
2026年6月22日週の主要なアップデート
- 6/22(月)
- Amazon Connect Customer が Agentic CX designer (NLX) のプレビュー版を提供開始
Amazon Connect Customer は、AI を活用したセルフサービス体験を設計・展開するためのノーコードキャンバス「Agentic CX designer (NLX)」のプレビュー版を提供開始しました。ビジネスチームがコードを書かずに、エージェント型 AI と、本人確認や決済処理などの正確なアクションが求められるフローを組み合わせた音声・デジタル体験を構築できます。また、通話中に顧客の Web/モバイルアプリをリアルタイムで操作できる Live Sync 機能も同時にプレビュー提供されます。例えば、AI エージェントとホテル予約を通話している中で、会話内容に基づいて画面が同期して移動し、ホテルの予約を自動的に行うことがやりやすくなる仕組みです。なお、プレビュー期間中は、ご自身のユースケースに合わせて精度などを検証いただくことが可能です。 - AWS Network Firewall がデフォルト drop action を更新し接続信頼性を改善
AWS Network Firewall は、新規作成するすべてのファイアウォールポリシーで、stateful action のデフォルトを “Application drop established (bidirectional)” から “Application drop established (server-directed only)” に変更しました。この変更により、TCP window updates、keep-alives、resets などの正当なサーバーからクライアントへの TCP 制御パケットが誤ってドロップされることがなくなり、診断が困難だった断続的な接続障害を回避できます。既存のポリシーには影響がなく、新規ポリシー作成時に自動的に適用されます。 - AWS Lambda MicroVMs で分離実行環境を提供開始
AWS Lambda MicroVMs を発表しました。これはユーザーや AI が生成したコードを安全に実行するためのサーバーレスコンピューティング環境です。VM レベルの分離、ほぼ瞬時の起動と再開速度、最大 8 時間の状態保存機能を提供します。米国東部 (バージニア、オハイオ)、米国西部 (オレゴン)、アジアパシフィック (東京)、欧州 (アイルランド) で利用可能です。従来の Lambda 関数がリクエストに応じて自動的にスケールするのに対し、MicroVMs は run-microvm API を呼んだ回数だけ MicroVM が 1 個ずつ起動し、各 MicroVM に専用の HTTPS エンドポイントが割り当てられます。この「1 エンドポイント=1 台」という特性を活かせば、ユーザーやセッションごとに独立した実行環境を割り当て、起動・サスペンド・終了のライフサイクルをアプリケーション側で自在に制御できるため、AI エージェントのコード実行サンドボックスやインタラクティブな開発環境のように「状態を保ったまま長時間使い続ける」ユースケースにうまくフィットします。一方で従来の Lambda 関数は短時間・ステートレスなリクエストを大量にさばく用途に強いので、ワークロードの性質に応じて両者を使い分けるのがおすすめです。なお、クォータは同時実行数ではなくアカウント・リージョンあたりの合計メモリ量で管理され、run-microvm API のレート制限はデフォルトで 5 TPS(バースト 5)です。多数の環境を一度に立ち上げたい場合は、あらかじめサスペンド状態でプレウォームしておくと安定して払い出せます。これらのクォータは Service Quotas コンソールから上限緩和を申請できます。
- Amazon Connect Customer が Agentic CX designer (NLX) のプレビュー版を提供開始
- 6/23(火)
- Claude Tag が AWS Marketplace の Claude Enterprise でベータ版として利用可能に
Anthropic は、Claude Tag のベータ版を AWS Marketplace 経由で Claude Enterprise を利用する顧客向けに提供開始しました。Claude Tag は、Slack チャネル内で @Claude とタグ付けすることで、チームメンバーが Claude にタスクを委任できる新機能です。チャネルごとにアクセス権限と予算を設定でき、Claude は接続されたチャネルの文脈を記憶しながら、ツールやデータ、コードベースにアクセスできます。管理者は Claude 管理コンソールで約 1 時間でエージェント ID をプロビジョニングし、チャネルごとにスコープを設定します。 - Amazon GuardDuty AI-powered investigations で脅威対応を加速 (Preview)
Amazon GuardDuty に AI-powered investigations 機能 (Preview) が追加されました。この機能は GuardDuty の findings とアカウントを自動的に分析し、真の脅威と誤検知を数分で見分けることができます。過去 90 日間の関連アクティビティ、影響を受けるリソース、脅威インテリジェンスを knowledge graph を使って分析します。これまで、GuardDuty の findings を手動で調査するには時間がかかり、アラート疲れ (alert fatigue) の原因となっていました。AI-powered investigations により、数分で自動分析が完了します。また、CLI コマンドを含む具体的な修復手順を提供してくれるため、対応のアクションが素早くなります。 - Amazon CloudWatch Logs がマネージド syslog 取り込みに対応
Amazon CloudWatch Logs が VPC エンドポイント経由での syslog 直接取り込みに対応しました。ファイアウォール、ルーター、スイッチ、Linux サーバーからエージェントをインストールせずに syslog メッセージを CloudWatch Logs へ送信できます。RFC 5424、RFC 3164、Cisco FTD/ASA の各フォーマットに対応し、facility、severity、hostname、appName などの構造化フィールドを自動的に抽出します。PrivateLink に対応していて、Direct Connect や Site-to-Site VPN の Private 通信も可能となっています。
- Claude Tag が AWS Marketplace の Claude Enterprise でベータ版として利用可能に
- 6/24(水)
- Amazon CloudWatch でダッシュボードのタグ機能をサポート
Amazon CloudWatch がダッシュボードのタグ機能をサポートしました。これにより、ダッシュボードをチーム、プロジェクト、環境などのカテゴリで整理し、タグベースでアクセス制御を実装できます。PutDashboard API が Tags パラメータに対応したほか、TagResource、UntagResource、ListTagsForResource API がダッシュボード ARN をサポートし、1つのダッシュボードに最大50個のタグを設定できます。CloudFormation と AWS Resource Explorer にも対応しており、追加コストなしで CloudWatch が利用可能な全リージョンで提供されます。 - Amazon Route 53 Global Resolver が AWS アカウント間での DNS View 共有をサポート
Amazon Route 53 Global Resolver が、AWS Resource Access Manager (AWS RAM) を使用して DNS View を他の AWS アカウントと共有できるようになりました。Route 53 Global Resolver は、リモート拠点やオンプレミス環境から AWS 上の Private Hosted Zone とパブリックドメインの両方を解決できる、インターネット到達可能な DNS リゾルバーです。この機能により、consumer アカウントは自身の Route 53 Private Hosted Zone を共有された DNS View に関連付けることで、所有権を移譲せずに owner の Global Resolver を通じて全 AWS リージョンで名前解決できます。DNS View 共有は追加料金なしで、Route 53 Global Resolver がサポートされている全リージョンで利用できます。 - AWS IoT Device SDK for Swift の一般提供開始
AWS IoT Device SDK for Swift が一般提供 (GA) を開始しました。Swift 開発者は macOS 12+、iOS 16+、tvOS 16+、Linux 上で AWS IoT サービスを利用した IoT アプリケーションをネイティブに構築できるようになります。SDK は MQTT 5 プロトコルをサポートし、AWS IoT Device Shadow、Jobs、Fleet Provisioning の統合クライアントを提供します。iOS と tvOS では TLS 1.3 に対応しており、最新のセキュリティ標準でデータを保護します。Swift Package Manager 経由でインストールできます。 - Amazon EC2、AMI ガバナンス強化のための AMI Watermarks 機能を発表
Amazon EC2 が AMI Watermarks 機能を発表しました。この機能により、Private AMI にカスタム識別子を埋め込み、AMI の系譜追跡とガバナンスポリシーの実施が可能になります。ウォーターマークは AMI のコピーや派生 AMI 作成時に自動的に引き継がれ、リージョン間コピーやアカウント共有でも保持されます。Allowed AMIs 機能と組み合わせることで、承認されたウォーターマークを持つ AMI のみからインスタンスを起動するよう制限できます。全 AWS リージョンで追加料金なしで利用可能です。
- Amazon CloudWatch でダッシュボードのタグ機能をサポート
- 6/25(木)
- AWS Network Firewall が VisionHeight のマネージド脅威インテリジェンスルールをサポート
AWS Network Firewall が VisionHeight 社の 2 つの新しいマネージドルールグループをサポートしました。AWS Marketplace 経由で利用できる Zero-Day Threat Protection と Noisy Scanners and Tor Protection により、公開ブロックリストに掲載される数週間前に悪意ある IP インフラストラクチャを先制ブロックし、Tor 出口ノードや高頻度スキャンソースからの通信を遮断してファイアウォールログのノイズを削減します。VisionHeight の Pulse テレメトリーに基づく独自の脅威インテリジェンスを活用でき、日次更新により最新の脅威情報を反映します。
- AWS Network Firewall が VisionHeight のマネージド脅威インテリジェンスルールをサポート
それでは、また来週お会いしましょう!