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週刊AWS – 2026/7/6週

みなさん、こんにちは。ソリューションアーキテクトの西村です。
今週も 週刊AWS をお届けします。

さて、7月28日(火)に東京・赤坂インターシティにて、「AWS Bedrock LLM Day Japan」が開催されます。Anthropic や OpenAI、OSS の最新モデルから、先日の AWS Summit New York での発表まで、生成 AI の最新動向を半日で体験いただけるイベントです。Amazon Bedrock を活用してビジネスにイノベーションを起こされているユーザーの事例セッションもご用意しています。生成 AI の最新情報のキャッチアップや、ビジネスへの活かし方に課題をお持ちのお客様にとって有用な機会ですので、ぜひご参加ください。

それでは、先週の主なアップデートについて振り返っていきましょう。

2026年7月6日週の主要なアップデート

  • 7/6(月)
    • Amazon SageMaker HyperPod が Disaggregated Prefill and Decode (DPD) に対応
      Amazon SageMaker HyperPod が、LLM 推論の prefill フェーズと decode フェーズを分離して実行する Disaggregated Prefill and Decode (DPD) に対応しました。計算集約的な prefill とメモリ帯域集約的な decode をそれぞれ専用の GPU プールに割り当て、KV キャッシュを Elastic Fabric Adapter (EFA) 経由で転送します。これにより、トークンごとのレイテンシーが安定し、厳しいレイテンシー SLO のもとでもスループットを高められます。prefill / decode の容量を独立してスケールでき、インテリジェントルーターがリクエストを自動で最適配分するため、コストとパフォーマンスのバランスを取りやすくなります。EKS オーケストレーターと EFA 対応インスタンスを使用でき、SageMaker HyperPod が提供されている全リージョンでご利用いただけます。
    • Amazon Cognito がレート制限のセルフサービス設定に対応
      Amazon Cognito が、API レート制限をセルフサービスで設定できる新しいプロビジョニング API に対応しました。コンソールまたは API から、アカウントレベルの上限までレート制限を自分で設定でき、変更は即座に反映されます。これまでサービスクォータ経由で必要だった手動の審査プロセスや待ち時間なしに、トラフィックパターンに応じてレート制限を柔軟に増減できます。急なトラフィック増加やキャンペーン時にも、事前のクォータ引き上げ申請を待たずに対応できるようになります。Amazon Cognito が利用可能なすべての AWS リージョンでご利用いただけます。
    • Amazon CloudWatch Application Signals が Service Events を提供開始
      Amazon CloudWatch Application Signals が、例外・レイテンシーのスナップショット、関数レベルのパフォーマンスデータ、デプロイイベントを自動収集する Service Events を提供開始しました。ADOT SDK や CloudWatch Observability EKS アドオンで計測しておくだけで、コードを変更することなくこれらのイベントを自動的にキャプチャできます。デプロイ後に新たに発生した例外を素早く特定できるため、リリース後の問題調査にかかる時間を短縮できます。オプションで関数呼び出しメトリクスを有効にすれば、さらに細かい可視化も可能です。Java / Python / JavaScript に対応し、すべての商用 AWS リージョンでご利用いただけます。
  • 7/7(火)
    • Amazon SageMaker Unified Studio が既存 MWAA 環境のインポートに対応
      Amazon SageMaker Unified Studio が、既存の Amazon Managed Workflows for Apache Airflow (MWAA) 環境をプロジェクトにインポート・接続できるようになりました。Workflows ツールで「Add connection」を選択し、Airflow の設定を入力するだけで、運用中の環境をそのまま利用できます。DAG を再作成したり移行したりすることなく、分析や機械学習と同じインターフェースからワークフローを管理できる点が魅力です。Apache Airflow 3 以降では、ドラッグ&ドロップエディタによるビジュアルオーサリングも利用できます。Amazon SageMaker Unified Studio が利用可能なすべての AWS リージョンでご利用いただけます。
    • Amazon ECS Managed Instances が GPU の管理料金を最大 60% 引き下げ
      Amazon ECS Managed Instances が、GPU インスタンスの管理料金を引き下げました。G シリーズは 35%、P シリーズおよび AWS Trainium は 60% の値下げとなり、GPU ワークロードをよりコスト効率よく実行できます。ECS Managed Instances はインフラを AWS が完全管理し、GPU メトリクスの自動監視や、ハードウェア障害の自動検出・修復も備えています。CloudWatch Container Insights による可視化と障害時の自動復旧により、運用負担を抑えつつ稼働停止時間を最小化することが可能です。ECS Managed Instances が利用可能なすべての AWS リージョンでご利用いただけます。
    • Amazon RDS for Oracle が Oracle Database 26ai のサポートを開始
      Amazon RDS for Oracle が、最新の長期サポートリリースである Oracle Database 26ai のサポートを開始しました。自然言語から SQL を生成・実行する Select AI や、ベクトル埋め込みをデータベース内に格納してセマンティック検索を実現する Oracle AI Vector Search を利用でき、SQL 内で直接 RAG (Retrieval Augmented Generation) を構築しやすくなります。データをデータベース外に持ち出すことなく、Anthropic Claude や Amazon Nova、Meta Llama などの基盤モデルを活用した高度な分析が可能です。JSON Relational Duality Views や SQL Property Graphs といった新しいデータアクセス方法も加わり、開発者やビジネスユーザーの生産性向上につながります。すべての商用 AWS リージョンおよび AWS GovCloud (US) リージョンでご利用いただけます。
  • 7/8(水)
    • Amazon Redshift の Graviton ベース RG インスタンスがトレーリングトラックで利用可能に
      Amazon Redshift の Graviton ベースの RG インスタンス(rg.xlarge、rg.4xlarge)が、安定性を重視するトレーリングトラック(P201)でも利用できるようになりました。RG インスタンスは RA3 インスタンスと比較して最大 2.4 倍高速なクエリ性能を提供し、vCPU あたりのコストを 30% 削減できます。本番環境の安定性を優先するお客様が、検証済みのトラック上でこの高いコストパフォーマンスを享受できます。AWS マネジメントコンソール、AWS CLI、AWS SDK から、新規クラスターの作成または既存クラスターのリサイズでご利用いただけます。
    • AWS Security Hub が Network Scanning を提供開始
      AWS Security Hub が、環境内のリソースがインターネットから実際に到達可能かどうかを検出する Network Scanning を提供開始しました。セキュリティグループやルートテーブルの設定を評価するだけでなく、実際にプローブを行い、パブリック IP アドレスや仮想マシン、ロードバランサー、到達可能なポートと稼働中のサービスを特定して検出結果を生成します。設定ベースの検出を補完し、外部から実際にアクセスできるリスクを正確に把握できるため、攻撃対象領域の削減に役立ちます。AWS だけでなく Azure 環境も対象とし、Security Hub Essentials の契約であれば追加費用なしで、個別アカウントや組織全体で有効化できます。AWS Security Hub をサポートするすべての商用リージョンでご利用いただけます。
    • Amazon Aurora DSQL が変更データキャプチャ (CDC) の一般提供を開始
      Amazon Aurora DSQL が、変更データキャプチャ (CDC) の一般提供を開始しました。insert / update / delete 操作の結果を変更イベントとして自動的にキャプチャし、Amazon Kinesis Data Streams に配信できます。これにより、マイクロサービス間のデータ同期や、AWS Lambda 関数のトリガー、Amazon S3・Amazon Redshift・Amazon OpenSearch Service へのデータ連携を、インフラを管理することなく実現できます。データベースワークロードへの影響を抑えた設計により、パフォーマンスに影響を与えずに変更データを取得できるのは実運用で効いてきます。Aurora DSQL が利用可能なすべての AWS リージョンでご利用いただけます。
  • 7/9(木)
    • Amazon SageMaker Feature Store が一括書き込みとレコード一覧の API を追加
      Amazon SageMaker Feature Store が、複数レコードを単一リクエストで一括書き込みできる BatchWriteRecord と、フィーチャーグループ内のレコード識別子をページ単位で一覧表示できる ListRecords を追加しました。BatchWriteRecord は複数のフィーチャーグループにまたがる書き込みにも対応し、API 呼び出しを削減して、低レイテンシーで取り込みが可能になるほか、一部のレコードが失敗してもリクエスト全体は継続されます。ListRecords により、フィーチャーグループの内容を参照・監査・ライフサイクル管理でき、カスタムツールを構築する必要がなくなります。あわせて、オフラインストアのテーブル名・データベース名をカスタムで指定できるようになり、データカタログの整理も容易になりました。Amazon SageMaker Feature Store が利用可能なすべての AWS リージョンでご利用いただけます。
    • AWS Config が 191 個のマネージドルールを追加
      AWS Config が、Amazon Bedrock、Amazon SageMaker、Amazon ECS、Amazon EKS、Amazon RDS、Amazon Redshift、Amazon S3、AWS CloudTrail など主要サービスに対応した 191 個のマネージドルールを追加しました。暗号化、ロギング、パブリックアクセス、ネットワークセキュリティ、データ保護といった設定を自動で評価でき、AI ワークロードからクラウドインフラまでガバナンスの適用範囲が広がります。ルールは個別に、またはコンフォーマンスパックとして一括でデプロイできるため、複数サービスにまたがるベストプラクティスの適用やコンプライアンス管理を効率化できます。
  • 7/10(金)
    • Amazon EC2 R8in / R8ib / R8idn / R8idb インスタンスが東京リージョンなどで利用可能に
      メモリ最適化インスタンスの Amazon EC2 R8in、R8ib、R8idn、R8idb が、アジアパシフィック(東京)およびヨーロッパ(フランクフルト、アイルランド)を含むリージョンで追加で利用可能になりました。第 6 世代 Intel Xeon Scalable プロセッサと第 6 世代 AWS Nitro カードを搭載し、前世代(R6in / R6idn)と比較して vCPU あたり最大 43% のコンピューティング性能向上を実現します。R8in / R8idn は最大 600 Gbps のネットワーク帯域幅を、R8ib / R8idb は最大 300 Gbps の EBS 帯域幅を提供し、リアルタイムのビッグデータ分析や分散キャッシュ、AI/ML クラスター、大規模商用データベースなど、メモリ集約型のワークロードに適しています。
    • AWS DMS Schema Conversion が AWS MCP Server による AI エージェント自動化に対応
      AWS Database Migration Service (DMS) Schema Conversion が、AWS MCP Server を介した AI エージェント自動化に対応しました。Kiro、Claude Code、Cursor などの AI コーディングエージェントを接続することで、自然言語による指示から、プロジェクト作成、ソースメタデータの参照、スキーマ変換、評価レポートの生成、結果のエクスポートまで、マイグレーションのワークフロー全体を IDE から直接実行できます。ストアドプロシージャや関数、トリガーといったコードの変換も支援し、試行錯誤のループを削減できる点がうれしいポイントです。追加料金なしで、既存のすべての ソース/ターゲットエンジンの組み合わせでご利用いただけます。
    • AWS Organizations が新規組織にアカウント離脱防止のセキュリティコントロールをデフォルト適用
      AWS Organizations が、コンソールから新規に組織を作成する際に、メンバーアカウントの組織からの離脱や自己クローズを防ぐサービスコントロールポリシー (SCP) を自動的に適用するようになりました。これにより、深いセキュリティ知識がなくても、初日から強固なガバナンスパターンを確立でき、初期構成が簡略化されます。適用される設定は必要に応じて自由にカスタマイズできます。現在では、米国東部(バージニア北部)、AWS GovCloud (US-East / US-West)、中国リージョンでご利用いただけます。

それでは、また来週!

著者について

Tadami Nishimura

西村 忠己(Tadami Nishimura) / @tdmnishi

AWS Japan のソリューションアーキテクトとして、小売・消費財業種のお客様を担当しています。データガバナンスの観点から、お客様がデータ活用を効果的に行えるようなデモンストレーションなども多く行っています。好きなサービスは Amazon Aurora と Amazon Quick です。趣味は筋トレで、自宅に徒歩0分のトレーニングルームを構築して、日々励んでいます。