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開発現場から全社展開へ:Amazon Bedrock で Claude Cowork を動かす

本記事は 2026 年 4 月 21 日 に公開された「From developer desks to the whole organization: Running Claude Cowork in Amazon Bedrock」を翻訳したものです。

本日、Claude Cowork in Amazon Bedrock の提供開始を発表します。Amazon Bedrock を通じて、直接または LLM ゲートウェイ経由で Cowork と Claude Code Desktop を利用できます。

スタートアップからあらゆる業界のグローバル企業まで、多くの組織が Claude Code in Amazon Bedrock を活用して開発者の生産性を高め、デリバリーを加速しています。Amazon Bedrock では、既存の AWS 環境内で構築でき、エンタープライズセキュリティとリージョンのデータレジデンシーを維持しながら推論をスケールできます。データはお客様のアカウント管理下に置かれます。Amazon Bedrock はプロンプト、ファイル、ツールの入出力、モデルの応答を保存せず、基盤モデルのトレーニングにも使用しません。

Claude Cowork in Amazon Bedrock は、ドキュメントの読み取り、複数ステップのリサーチ、ファイル処理を行い、完成した成果物を返すデスクトップアプリケーションです。これにより、組織内のすべてのナレッジワーカーに AI 活用を広げられます。

本記事では、Claude Cowork と Amazon Bedrock の統合方法を説明し、ナレッジワーカーが実際にどのように活用しているかを紹介します。

Claude Cowork とは

Claude Cowork では、デスクトップアプリケーションからリサーチ、ドキュメント分析、データ処理、レポート生成を Claude に委任できます。Claude Desktop の主要機能であるプロジェクトアーティファクトメモリファイルのアップロードとエクスポートリモートコネクタスキルプラグインMCP サーバーを利用できます。Chat タブ、Computer Use、Skills Marketplace など Anthropic ホスト型推論を必要とする機能は含まれません。これは、Claude Cowork がモデル推論をお客様の AWS アカウント内の Amazon Bedrock のみを経由してルーティングするためです。Claude Enterprise との機能比較の詳細は、サードパーティ向け機能比較ページ(Features on 3P)をご覧ください。

料金は既存の AWS 契約と請求を通じた従量課金制で、Anthropic からのシートライセンスは不要です。

Claude Cowork と Amazon Bedrock の統合

Amazon Bedrock は、お客様の AWS アカウントおよびサポート対象の AWS リージョンで推論バックエンドとして機能します。

Claude Cowork in Amazon Bedrock の設定は 2 ステップで完了します。まず、ユーザーが自分のマシンに Claude Desktop アプリケーションをダウンロードします。次に、デバイス管理システム(Jamf、Microsoft Intune、グループポリシーなど)を使って Claude Desktop に設定をプッシュし、推論モードを有効化します。この設定で、モデル ID、Amazon Bedrock 推論プロファイル、認証方法、組織ポリシーを指定します。 組織が LLM ゲートウェイ経由でモデルアクセスを一元化している場合は、同じ管理対象設定で Claude Desktop をゲートウェイ URL に向けます。

Amazon Bedrock で Claude Code を既に利用している場合、Claude Cowork でも同じセットアップを使用できます。

図 1: エンドツーエンドのフローを示す図

アプリケーションには 3 つのアウトバウンドパスがあり、いずれもお客様側で制御できます。モデル推論は設定した AWS リージョンの Amazon Bedrock に送信されます。MCP サーバー接続は、設定されている場合、承認済みのエンドポイントに接続します。Anthropic が受信するのは集計されたテレメトリデータ (トークン数、モデル ID、エラーコード、匿名デバイス識別子) のみで、設定オプションで無効化できます。

Amazon Bedrock では、リージョン内、地理的クロスリージョン、グローバルクロスリージョンの推論プロファイルを提供しており、組織に適したデータレジデンシーのレベルを選択できます。

Claude Cowork は既に利用している AWS サービスと連携します。

MDM 設定、認証情報、MCP サーバー、プラグインの詳細は、Claude Cowork Configuration Reference(設定リファレンス) をご覧ください。

Claude Cowork の活用例

統合の設定が完了すると、ユーザーは Claude Desktop を開いて作業を委任できます。Claude Cowork は MCP サーバーを通じて外部データソースに接続でき、作業中に Claude が最新のドキュメント、ウェブ検索、その他のツールにアクセスできます。

例えば、あるプロダクトマネージャーが AWS でホストされている大学スポーツチーム向けアプリの新しい通知機能を企画しているとします。プロダクトマネージャーは方向性がそれぞれ異なる顧客ミーティングのメモとプロジェクト要件を抱えており、それらをすり合わせる時間は限られています。そこで Cowork にアップロードします。

Claude はそれぞれの異なるインプットを比較し、1 つのプロダクトブリーフに統合します。提案されたアプローチを評価し、代替案を調査し、技術的な課題を指摘し、推奨事項を具体的な根拠とともに提示します。AWS Documentation MCP サーバーとウェブ検索 MCP サーバーに接続することで、Claude は最新のサービスドキュメント、市場動向、競合状況に基づいたブリーフを作成します。

図 2: プロダクトマネージャーが Claude Cowork でミーティングメモからプロダクトブリーフを作成する様子

数分で、プロダクトマネージャーは最新のソースに基づいた構造化されたブリーフを入手し、レビューに進められます。同じパターンは他のナレッジワーカーにも当てはまります。オペレーションマネージャーは散在するドキュメントを SOP にまとめられます。ファイナンスアナリストは生データをフォーマットされた月次レビューに変換できます。リサーチチームは複数のソースからの調査結果を 1 つのレポートにまとめられます。

まとめ

Claude Cowork in Amazon Bedrock を使えば、データを AWS 環境内に保持しながら、組織内のすべてのナレッジワーカーに AI 活用を広げられます。Claude Cowork は macOS と Windows で利用可能で、Amazon Bedrock で Claude モデルが提供されている AWS リージョンに対応しています。

利用を開始するには、claude.com/download から Claude Desktop をダウンロードのうえ、Claude Cowork セットアップガイドをご覧ください。

ぜひ Claude Cowork をお試しいただき、AWS re:Post for Amazon Bedrock または AWS サポート窓口からフィードバックをお寄せください。

著者について

Sofian Hamiti

Sofian Hamiti

12 年以上にわたり AI ソリューションの構築に携わり、高パフォーマンスなチームを率いて顧客成果の最大化に取り組むテクノロジーリーダーです。多様な人材がグローバルなインパクトを生み出し、キャリア目標を達成できるよう支援することに情熱を注いでいます。

Ayan Ray

Ayan Ray

AWS のプリンシパルパートナーソリューションアーキテクト兼 AI テクニカルリードで、AWS における Anthropic のグローバルテクニカルリードを務めています。クラウドアーキテクチャと人工知能の交差点で、組織が AWS 上で Anthropic のテクノロジーを導入・スケールできるよう支援しています。

Antonio Rodriguez

Antonio Rodriguez

AWS の Amazon Bedrock 担当プリンシパルスペシャリストソリューションアーキテクトで、エンタープライズ生成 AI アーキテクチャと規制業界向けデプロイメントを専門としています。


この記事は ソリューションアーキテクトの 大磯 がレビューしました。