Amazon Web Services ブログ
Amazon Connect の裏側: イノベーターとしての進化
Amazon Connect は、より低いコストで優れた成果を実現する AI を活用したカスタマーエクスペリエンスソリューションです。2017 年のパブリックローンチ以来、Amazon Connect は AI の活用を推進し、あらゆる種類の組織が顧客とやり取りする方法を変革してきました。
先週の Q3 2025 年決算報告で、Amazon は重要なマイルストーンを発表しました。Amazon Connect は年間換算売上高 10 億ドルのペース(ランレート)を達成し、AI が前年に 120 億分を超える顧客とのやり取りを最適化しました。このような成功が続く中でも、Amazon Connect はミッションに基づいて行動し続け、サービスのスタート時と同様に、最終的な顧客の満足、エージェントの満足、そしてビジネスリーダーの喜びを通じて結果を測定しています。
ここで Amazon Connect のストーリーを探ってみましょう。Amazon の内部ソリューションから AI のパイオニアとなるまでの道のりです。
ストーリーの起源
Amazon Web Services (AWS) と同様に、Amazon Connect は Amazon が内部ソリューションを業界をリードするサービスに変革した事例です。ストーリーは 2007 年に始まりました。内部のカスタマーサービスチームが、3 つのコンタクトセンターベンダーを置き換えるため、ゼロから新しい統合ソリューションを構築する提案を採用したときです。従来の方法では、ハードウェアアップグレードのための 300 万ドルの前払い投資に加えて、継続的なライセンスとメンテナンス料金が見積もられていました。一方、提案された内部ソリューションは、より安価であるだけでなく、地球上で最もお客様を大切にする企業であるという Amazon の明文化されたミッションを体現していました。
「当時、他のすべての製品を調べました。しかし魅力的な選択肢はみつかりませんでした」カスタマーサービスチームを設立し、Connect の最も上級なエンジニアリングリーダーの一人であり続けている Jon Jay 氏は述べています。「いずれも要件を満たすキャパシティを持っていなかったため、これらのコンタクトセンターソリューションでは十数個のインスタンスを管理する必要があったでしょう。それらは非常に高価でしたし、顧客を喜ばせるために対処したいと考えていた問題を解決しませんでした。」
Amazon Worldwide Consumer の元 CEO である Jeff Wilke 氏からの承認を受けた後、チームは 2007 年に最初のパイロット展開に成功し、2008 年に完全に展開されました。内部効率化プロジェクトとして始まったこのプロジェクトは、カスタマーサービスから人事、輸送まで、Amazon のさまざまな部門に何年もサービスを提供し続け、競合ソリューションと比較して推定年間 6,000 万ドルの節約を実現しました。Audible や Zappos など新たに買収された企業も、このソリューションを熱心に採用し、カスタマーエクスペリエンスに対する Amazon 独自のアプローチが、市場での需要があることを証明しました。
「私たちが構築したものを他の Amazon チームに見せると、これは急速に広がりました。Zappos、Audible – 彼らはみな同じく、従来のコンタクトセンターで頭痛の種を抱えていました。私たちのソリューションを見せた時、彼らは『ちょっと待って – あなたたちは私たちの最大の問題をすべて解決したのですか』と言ったのです」と Jay 氏は述べています。
製品ローンチと初期の成功
Amazon Connect を一般に利用可能にする決定は 2015 年第 3 四半期に行われ、当時の AWS CEO である Andy Jassy 氏の承認を得て、Pasquale DeMaio 氏が主導しました。
「潜在的な外部顧客と話すと、お客様も Amazon と同じ課題に直面していることは明らかでした」と Jay 氏は付け加えました。「実装が簡単で、イノベーションの速度を提供し、最大規模の企業が必要とする信頼性とセキュリティ、拡張性を提供できるクラウドベースのソリューションであった可能性が分かりました。私たちは Amazon の問題だけを解決していたのではないことを知りました。業界全体が何十年もの間行き詰まっていた問題を解決していたのです。」
外部サービスとしての開発から 1 年強後、Amazon Connect は Enterprise Connect 2017 でパブリックデビューを果たし、重大なスケーリングの課題に直面している大企業の間で急速に注目を集めました。また AWS サービスとの深い統合により、シームレスなスケーリングと迅速な機能開発が可能になり、Amazon Lex を通じて Alexa AI テクノロジーを早期採用したことで、Amazon Connect を際立たせる自然言語対話型音声応答 (IVR) 機能が提供されました。
Capital One、Hilton、GE など Amazon Connect を早期に採用したお客様は、Amazon Connect の独自の価値提案に魅力を感じました。それは従来の電話インフラストラクチャの必要性を排除したクラウドネイティブなアーキテクチャです。この革新的なアプローチにより、従来は 1 年間の構築プロセスだったものが、多くの組織にとって週末のプロジェクトに変わり、市場投入時間と運用の複雑さの両方を劇的に削減しました。
「最初、私たちのイノベーションの速度を求める組織が、Amazon Connect とのパートナーシップで成功を収めました」と Amazon Connect の VP である Pasquale DeMaio 氏は述べています。「組織は、私たちが非常にユニークな方法でカスタマーエクスペリエンスを理解していることを知っています。お客様へのこだわり・お客様を起点に考えることもその一つです。Amazon では、私たちは毎日そのように過ごしています。」
COVID-19 のパンデミックが発生したときも、Amazon Connect のクラウドネイティブ設計のメリットが発揮されました。セルフサービスセットアップとネイティブな在宅勤務のエージェントサポートは、組織がリモートワークの従業員でカスタマーサービス業務を維持しようと奔走する中で、重要な利点となりました。標準的なインターネット接続とヘッドセットだけで機能し、専用の電話機器の必要性を排除できるため、突然のリモートワークへの移行に理想的なソリューションとなりました。パンデミックの終わりまでには、Amazon Connect は数万の顧客を抱えていました。
カスタマーエクスペリエンスにおける AI 革命
Amazon Connect の進化は、2019 年に AI を活用した会話分析、感情分析などのローンチにより更なる飛躍を遂げました。これらに一般的な複雑な技術要件はありません。他のソリューションでは数週間の展開が必要なのに対し、Amazon Connect ではお客様がこれらの AI 機能を有効にするためにチェックボックスを選択するだけで済みました。
2023 年、Amazon Connect は 2 つの主要な業界レポートで初めてリーダーシップポジションを達成しました。Forrester Wave for Contact Center as a Service と Gartner’s Contact Center as a Service Magic Quadrant です。Amazon Connect は、現在まで後続のレポートでこれらのリーダーシップポジションを維持しています。
追加の AI 機能は、カスタマージャーニー全体に対して迅速に提供されました。生成 AI の出現で、チームはロードマップを転換し、大規模言語モデル (LLM) テクノロジーを採用し、自動でのエージェントのラップアップ、通話要約、LLM ベースのセルフサービスエクスペリエンスなどの機能を可能にしました。
2024 年 12 月、Amazon Connect は 60 億分の顧客とのやり取りが AI によって最適化されたと発表、顧客が実際のシナリオで AI を活用されている規模を示しました。Amazon Connect が 2025 年 3 月にカスタマージャーニー全体で AI が有効になった「次世代の Amazon Connect」を発表したときも、お客様の反応はとても肯定的でした。現在、Amazon Connect は AI で 120 億分の顧客とのやり取りを最適化しており、これは 1 年足らず前に発表された数値の 2 倍です。
Amazon Connect は、エンタープライズ規模の革新的で統合された AI ソリューションを提供しています。最近も、複数のグローバルブランドが他のプロバイダーや新興の AI ネイティブプレーヤーよりも Amazon Connect を選択しています。これらの評価において、Amazon Connect は、インテント検出精度、AI エージェントの安全性、人間と AI のコラボレーション機能などの重要な領域で優れたパフォーマンスを実証しました。これらの結果は、単なる優れたデモではなく、技術的メリットと信頼性に基づいてミッションクリティカルなユースケースを可能にし、Amazon Connect がクラス内で最高レベルの AI ソリューションを提供する能力を実証しています。
今後の展望
Amazon Connect は 10 億ドルの収益ランレートというマイルストーンの達成により、従量課金ベースのカスタマーエクスペリエンスソリューションとしてのこの規模に到達した存在になりました。この従量課金制アプローチは、AI とエージェンティックな未来に向けて Amazon Connect を特徴づけています。
「転機が次々と訪れました。Amazon Connect はまず最初に、クラウドベースのコンタクトセンターを新しい標準にする主要な推進力となり、次に COVID 中に需要の大幅な変動を管理しながらリモートワークをナビゲートするビジネスを可能にし、最終的に生成 AI で実世界の結果を提供しました」と DeMaio 氏は述べています。「今、私たちはさらに 2 つのテーマに直面しています。エンタープライズ規模で安全で倫理的なエージェンティック AI を提供すること、受動的な顧客エンゲージメントから積極的な顧客エンゲージメントに進化すること – これらをすべて顧客の問題を解決する新しい機会領域に拡大しながら解決していくのです。」
Amazon 自身のカスタマーサービスの課題を解決する内部プロジェクトから、Amazon Connect は 8 年間で数万の顧客に信頼されるグローバルサービスに進化しました。これは、まだ Day 1 です。この創造を促したときと変わらず、好奇心と顧客体験を変革する使命を持って、チームは問題を解決し顧客を喜ばせることを目的とした AI を活用したソリューションの開拓を続けています。
Amazon Connect の詳細については、Amazon Connect ページをご覧ください。
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この記事はテクニカルアカウントマネージャーの高橋が翻訳しました。原文はこちらです。