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Deliveroo の宅配サービスと Amazon Rekognition で、毎日の夕食がお手軽に

ソフトウェアエンジニアの Florian Thomas 氏が、急成長中かつ求められている企業である Deliverooについて、このように話しています。どのみち、人は食べなければ生きていけません。Deliveroo には、彼の言葉で言うと「食事を注文する方法を変えるという使命があります」。  具体的には、Deliveroo はレストランと提携し、利用客の贔屓のメニューを玄関口に届けるのです。

Deliveroo は創設者兼 CEO である Will Shu 氏が、ロンドンに越してきた2013 年に起業しました。ロンドンには素敵なレストランが数多くあるにもかかわらず、たいていのレストランは宅配をしていないことにがっかりしたのです。そこで、地元の最高のレストランの食事を、客の玄関先に直接届けようと決意したのです。現在、Deliveroo のチームは 2,000 人となり、イギリスだけでなく、オーストラリア、アラブ首長国連邦、香港、ヨーロッパの国々のほとんどを含む 14 のグローバル市場で運営しています。

Deliveroo は常に顧客を中心に考え、各国のチームは成長してきました。Deliveroo が提供するものは、利用客が選んだメニューをお手軽かつタイムリーに提供することだけではありません。注文でトラブルが起こった場合 (漏れているなど)、そうした問題も同じようにタイムリーで、反応よく、そして創造的に処理します。利用客はサービスポータルを利用して、起こったトラブルを画像ベースのレポートでシェアできます。

「トラブルが発生したら、お客様は私たちに連絡するだけでなく、その状況を見せたいと思っていることを知ったのです」と Thomas 氏は言います。画像の付いたレポートでカスタマーケアチームがそれぞれの利用客にソリューションを提供できるだけでなく、その画像を Deliveroo のレストランパートナーともシェアし、カスタマーエクスペリエンスを改善し続けていくことが可能となります。

しかし、利用客がアップロードした画像がどれも適切であるわけではないと、Thomas 氏とチームはすぐに気付きました。そこで Deliveroo は、Amazon Rekognition を利用して、カスタマーサービスチームが不適切な画像を選別する必要をなくしました。このコンテンツモデレーションソリューションは使いやすく、Deliveroo のカスタマーケアフローに不可欠なものとなりました。実際に、週に数百枚の写真 (送信されるすべての画像の約 1.7%) を受取拒否しています。

Thomas 氏は次のように説明します。「Amazon Rekognition で、これらの写真をすべてリアルタイムで迅速かつ正確に処理できるため、実際の問題が発生した際も迅速にお客様に対応できます。さらに、エージェントとやり取りする時間も節約できるため、大切なお客様の問題に集中できるのです。」「Amazon Rekognition を使用すると、エージェントが重要である利用客の問題に素早く安全に対応するようになるため、お客様からの正当なクレームを自動的に処理できるようになります。」

Amazon Rekognition は長い間 AWS を使用してきた Deliveroo にとって、当然の選択でした。チームは当初、サービスへの信頼から AWS を選択しました。現在、Amazon Simple Storage Service (Amazon S3) を使って、カスタマーサービスキューに送信される写真を保存しています。このため、Amazon Rekognition を使った分析へと進むフローが合理化します。このフローを図に示しています。加えて、Deliveroo カスタマーケアチームは Amazon DynamoDBAWS Lambda でより迅速に問題解決を行い、Amazon Aurora で利用客の問題を管理しています。

今後、Deliveroo のカスタマーケアチームは、Amazon Comprehend など追加の AWS 機械学習サービスを利用し、各利用客の注文後のアフターケアエクスペリエンスをパーソナライズする予定です。Thomas 氏は笑いながらこう言います。「私たちはいつも、次の挑戦に飢えているんです。」

 


著者について

Marisa Messina は、AWS ML マーケティングチームに所属しています。仕事では AWS を使用している最も革新的なお客様を見定めたり、示唆に富んだストーリーを紹介したりしています。AWS に入社する前は、Microsoft で消費者向けハードウェア、次に大学向けクラウド製品を担当していました。仕事以外では、太平洋岸北西部のハイキングコースを探索したり、レシピなしで料理をしたり、雨の中で踊ったりして楽しんでいます。