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週刊生成AI with AWS – 2025/12/15週
みなさん、こんにちは。AWS ソリューションアーキテクトの木村です。
今週で仕事納めの方が多いかと思います。
年末年始休める方は英気を養って、来年以降の生成AIの波も乗り切っていきましょう。
それでは、12 月 15 日週の生成 AI with AWS界隈のニュースを見ていきましょう。
さまざまなニュース
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- AWS生成AI国内事例ブログ「寄稿:SCRIPTS Asia における生成 AI を活用 した決算説明会等スクリプトの自動翻訳 ~ Amazon Bedrock とナレッジの融合 ~」を公開
日本取引所グループの SCRIPTS Asia 社様が、Amazon Bedrock を活用して決算説明会等のスクリプトを自動翻訳するシステムを構築した事例を紹介しています。単純な AI 翻訳が45〜50点だったのに対し、過去の翻訳履歴や辞書、担当者が持つ暗黙知をプロンプトに取り込むことで90点以上の品質を達成し、時間効率は10倍以上、費用効率は数十倍に改善しました。 - AWS生成AI国内事例ブログ「【寄稿】障害原因分析AIエージェントの開発とガバメントクラウド運用業務への導入」を公開
株式会社アイネス様が、ガバメントクラウド運用における障害原因分析を自動化する AI エージェント「FA3(Failure Analysis Assistant Agent)」を Amazon Bedrock Agents で構築した事例を紹介しています。マルチエージェント構成により、アラーム発生時に自動で障害分析を行い、初動調査時間を従来の約10分の1に短縮。経験の浅いエンジニアでも迅速な対応が可能になりました。AWS が公開していた「FA2(Failure Analysis Assistant)」を参考に実装されたそうです。 - ブログ記事「AWS re:Invent 2025 で発表された AI を活用したセキュリティイノベーション」を公開
AWS re:Invent 2025 で発表された AI を活用したセキュリティイノベーションをまとめて紹介しています。AWS Security Agent、Amazon GuardDuty の拡張脅威検出、AWS Security Hub のニアリアルタイム分析、IAM policy autopilot など、AI と自動化によりセキュリティをプロアクティブでスケーラブルな保護へと変革する新機能が発表されました。 - ブログ記事「一般提供が開始された Amazon Nova Act で UI ワークフロー自動化のための信頼性の高い AI エージェントを構築しましょう」を公開
2025 年 12 月 2 日に一般提供開始された Amazon Nova Act を紹介しています。Nova Act は、UI ワークフロー自動化のための信頼性の高い AI エージェントを構築・デプロイ・管理できるサービスで、大規模環境で 90% 以上の信頼性を実現します。Playground での実験から IDE での開発、AWS へのデプロイまでの統合開発環境を提供しています。 - ブログ記事「Amazon Nova Forge の紹介: Nova を使用して独自のフロンティアモデルを構築」を公開
Amazon Nova Forge は、Nova を使用して独自のフロンティアモデルを構築できる新サービスです。初期のモデルチェックポイントから開発を開始し、自社データと Amazon Nova のトレーニングデータを混合することで、破滅的忘却を防ぎながら専門知識を組み込んだカスタムモデルを構築できます。Amazon SageMaker AI と Amazon Bedrock との統合も提供されています。 - ブログ記事「AWS DevOps Agent はインシデント対応の迅速化とシステム信頼性の向上に役立ちます (プレビュー)」を公開
2025 年 12 月 2 日にパブリックプレビューが発表された AWS DevOps Agent を紹介しています。過去のインシデントと運用パターンを分析し、根本原因の特定や将来の問題防止を支援するフロンティアエージェントです。CloudWatch、Datadog、Splunk などのオブザーバビリティツールや GitHub/GitLab と連携し、Slack に結果を通知することが可能です。 - ブログ記事「【EdTech Meetup】AI 時代の EdTech ~プロダクト・開発・運用の変革と EdTech の未来~【開催報告】」を公開
本ブログは、2025 年 11 月 11 日に開催された「EdTech Meetup」の開催報告です。ユニファ、スタディポケット、ビズメイツの 3 社が AI 時代の EdTech について、プロダクト開発や運用での AI 活用事例を紹介しました。AI と人間の役割分担、コスト課題、教育現場での導入障壁などについてパネルディスカッションが行われました。
- AWS生成AI国内事例ブログ「寄稿:SCRIPTS Asia における生成 AI を活用 した決算説明会等スクリプトの自動翻訳 ~ Amazon Bedrock とナレッジの融合 ~」を公開
サービスアップデート
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- Amazon Quick Suite でチャットエージェントのメモリ機能をサポート開始
Amazon Quick Suite のチャットエージェントにメモリ機能が追加されました。この機能により、過去の会話内容や設定した好みを記憶し、パーソナライズされた応答が可能になります。プライベートモードでの利用も選択できるようになっており、その場合会話はメモリの推測に使用されません。米国東部 (バージニア北部) と米国西部 (オレゴン) リージョンで利用可能です。詳細はこちらのドキュメントをご参照ください。 - Amazon Quick Suite ブラウザ拡張機能が Quick Flows をサポート
Amazon Quick Suite ブラウザ拡張機能で Quick Flows がサポートされました。これまで Web ページから手動で情報を抽出していた作業が、ブラウザ内でワークフローを直接実行することで自動化できます。契約書の重要項目抽出やプロジェクトダッシュボードからの週次レポート生成など、日常的な定型業務の効率化に役立ちます。Chrome、Firefox、Edge で利用可能で、米国東部 (バージニア北部) と米国西部 (オレゴン) 、アジアパシフィック (シドニー)、欧州 (アイルランド) リージョンで提供開始されています。詳細はこちらのドキュメントをご参照ください。 - Amazon Bedrock Data Automation がドキュメントブループリント向けの指示最適化機能を開始
Amazon Bedrock Data Automation で blueprint instruction optimization 機能が登場しました。従来はドキュメントからの情報抽出精度を上げるのにモデル訓練が必要でしたが、今回のアップデートで最大 10 個のサンプルドキュメントを用意するだけで自動的に指示文を最適化し、本番レベルの精度を実現できます。請求書の項目抽出や契約条件の分析、医療請求コードの識別など、様々なビジネスシーンで活用可能です。詳細はこちらのドキュメントをご参照ください。
- Amazon Quick Suite でチャットエージェントのメモリ機能をサポート開始
本年度はこのブログが最終号となります。1年間ありがとうございました!
次回は1月12日(月)の予定です!それではまたお会いしましょう!