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AWS パートナーセントラルの新しい Analytics and Insights Dashboard の機能

「AWS Transforms the Partner Experience」は、AWS Marketplace、AWS パートナーセントラル、およびプログラムの更新に関するブログシリーズです。

この記事は、AWS で Product Management, Sr. Manager を務める Luca Certini と APO Discovery and Analytics Manager を務める Krystle DuBeau が 2024 年 7 月 8 日に投稿した「New Analytics and Insights Dashboard Features in AWS Partner Central」の翻訳版です。

AWS は、パートナーエクスペリエンスの変革を続ける中で、Analytics and Insights Dashboard (旧 AWS Partner Analytics Dashboard) の強化を行いました。これにより、AWS パートナーは自社のデータをより視覚的に把握し、深いインサイトを得ることができるようになります。

最新のアップデートでは、マーケティングキャンペーンおよびトレーニングと認定のセクションが加わり、ファンドのインサイトが拡充され、オポチュニティやリードの管理機能が強化されました。

2023 年には、AWS Marketplace と AWS パートナーネットワーク (APN) のデータを一カ所に統合しました。これにより、AWS Marketplace のセラーを含む AWS パートナーに、AWS ビジネス全体を把握できる一元化されたビューを提供できるようになりました。

本記事では、パートナーが自社の AWS 事業についてインサイトを得るために活用できるダッシュボードの最新のアップデート、ベネフィット、および主な機能についてご紹介します。

新機能とタブ

Investments タブの更新

AWS Migration Acceleration Program (MAP) を通じて生み出された収益に関するインサイトを得ることができるようになりました。これにより、投資の状況や請求の準備状況を簡単に確認できます。

以前は、パートナーはプロジェクトまたはマイルストーンの完了時に MAP のベネフィットを受けていました。更新された Investment タブでは、収益ベースの成果を追跡するために必要な情報が表示されるようになり、AWS Partner Funding Portal (APFP) の新しい MAP テンプレートを通じて MAP ファンドのベネフィットを請求できるようになりました。

新しい Marketing Campaigns タブ

参加している AWS 主導マーケティングキャンペーンの成果を分析し、需要創出の指標を追跡できます。複数選択フィルターを使用すると、キャンペーン、地域、AWS 顧客セグメント、業界など、主要な指標を分析できます。

新しい Training and Certifications タブ

チームのトレーニングと認定の達成状況を追跡し、更なるスキル向上に役立つインサイトを得ることができます。

図1 -「Total (合計数)」または「Unique individuals (個人単位)」でデータをフィルターできます。

APN カスタマーエンゲージメント (ACE) データの拡張表示

新規オポチュニティと既存更新オポチュニティを区別する「Type」を含む新しいフィルターと表示項目が Opportunities タブに追加され、オポチュニティに関する深いインサイトが得られます。

ディスカウントに関する詳細な情報

Solution Provider and Distributor タブでは、Partner Growth Discount (旧 Rebate)、Public Sector Discount、および Partner Originated Discount に関する情報を一覧で確認できるようになりました。この統合されたビューの活用により、カスタマー・エンゲージメント・インセンティブ (CEI) などの AWS 施策を効率的に管理できます。

Seller Insights dashboard では、従来の AWS Marketplace Dashboard がすべて 1 か所に集約されています。ここでは、課金収益、支払い状況、契約と更新、税金、製品の使用状況などのデータを含め、AWS Marketplace と APN の分析情報にワンストップでアクセスできます。

このダッシュボードを利用するには、あらかじめ AWS パートナーセントラルと AWS Marketplace のセラーアカウントをリンクする必要があります。詳しい手順は、パートナーセントラル (ログイン必須) の「AWS パートナーセントラルと AWS Marketplace の連結ガイド」 を確認してください。

図 2 – ドロップダウンメニューで Partner insights と AWS Marketplace insights を切り替えることができます。

ベネフィット

統合されたビューにより、ビジネス成長を評価し最大化するために必要なデータがダッシュボードで一元的に把握できるようになり、業務の効率化と収益認識までの期間短縮が可能になります。

ビジネスインサイトには、オポチュニティの win/loss の傾向、地理的な強み/弱みなど、AWS からの案件紹介につながる主な属性が含まれます。

図3 – パートナー紹介の承認率とオポチュニティの獲得率

ダッシュボードでは、パートナーのビジネス運用に合わせて、指標と日付範囲をカスタマイズすることができます。具体的には、以下の操作が可能です。

  • Partner Originated (PO) と AWS Originated (AO) のオポチュニティを区別し、任意の期間で過去の販売実績と動向を確認できます。
  • リード、オポチュニティ、コンバージョンの成功率に関する定量的な分析に基づき、今後のパイプラインにおける予測収益を算出できます。
  • パートナーとしての活動を通じて、AWS から受領するキャッシュ、クレジット、ディスカウント (投資) の承認状況を追跡・測定できます。

スケジュールされた自動更新により、タイムリーな情報を提供します。

図 4 – APN カスタマーエンゲージメント KPI

パートナーの声

パイロット版にご参加いただいたパートナー企業からの貴重な意見は、ダッシュボードの開発・改善に大きく役立ちました。

Ansys 社の戦略パートナーシップディレクター Jim Burnham 氏は、「優れた分析ツールです。特に顧客の行動傾向や属性が確認できる点が魅力的です」と高く評価しています。

包括的でありながら過剰な情報にならないよう、適切なデータ量が表示されているとの声が多数あがっています。

CGI 社のコンサルティングサービス担当副社長兼グローバル AWS アライアンスリード Rob Nash 氏は「こうしたダッシュボードがあれば、時間をかけてデータの可視化や集計をする必要がなくなり、大変助かります」とコメントしています。

深いビジネスインサイトが得られることから、パートナー企業は事業拡大に役立てることができます。INIT 社のディレクター Zeeshan Qureshi 氏は「Analytics and Insights Dashboard は当社の業務運営に欠かせないツールです。ワークロードの最適化や顧客エンゲージメント、納品物の改善に活用しています」と述べています。

今後の展開

今後のアップデートには、顧客需要を促進するためのパーソナライズされた実行可能なレコメンデーション、ACE Eligible を追跡する機能が含まれます。

戦略的協業契約を結んでいるパートナー企業向けには、進捗状況や契約目標の達成度などを詳細に確認できるように機能強化を予定しています。

開始方法

Validated または Differentiated ステージのパートナーは、AWS パートナーセントラル (ログイン必須) の「アナリティクス」タブから Analytics and Insights にアクセスできます。

詳細については、Analytics and Insights ユーザーガイド (ログイン必須) をご確認ください。

翻訳は APN Program Manager の佐久間が担当しました。原文はこちらです。