AWS Startup ブログ
5 分で始める Codex & ChatGPT Work on Amazon Bedrock
この記事はこんな方におすすめです
- GPT-5.6 などの OpenAI フロンティアモデルを、既存の AWS アカウントの管理下で使いたいエンジニア
- コードやプロンプトを AWS の外に出さずにコーディングエージェントを導入したいエンジニア
目次
はじめに
現在、GPT-5.6 Sol / Terra / Luna をはじめとする OpenAI のフロンティアモデルが Amazon Bedrock で利用可能になっています。既存の AWS アカウントの管理下で、OpenAI の最新モデルを従量課金で利用できます。
その最も手軽な入り口が、OpenAI の AI コーディングエージェント Codex と、デスクトップアプリの ChatGPT Work です。どちらも Amazon Bedrock に直接接続する構成が OpenAI 公式でサポートされており、同じローカル設定を読み込むため、一度の設定で両方が Bedrock 経由になります。
この記事では、設定ファイル 2 行で Codex と ChatGPT Work を Amazon Bedrock 経由に切り替える手順と、Bedrock 経由で利用する際の特徴をご紹介します。
注意: OpenAI モデルに関する Amazon Bedrock の機能・料金体系は急速にアップデートされています。本記事は 2026 年 8 月 19 日時点の情報に基づいており、最新の状況とは異なる場合があります。
セットアップ – 5 分で動かす
前提条件:
- AWS アカウント(Amazon Bedrock で OpenAI モデルへのアクセスが有効なこと)
- AWS CLI の認証設定、または Bedrock API キー
- Codex CLI のインストール
手順 1: ~/.codex/config.toml に以下の 2 行を追加します。
model_provider = "amazon-bedrock"
model = "openai.gpt-5.6-sol"
モデルは openai.gpt-5.6-sol / openai.gpt-5.6-terra / openai.gpt-5.6-luna / openai.gpt-5.5 / openai.gpt-5.4 から選択できます。リージョンを明示する場合は次の 1 行を追加します。
model_providers.amazon-bedrock.aws.region = "us-east-1"
手順 2: 認証を設定します。AWS CLI の認証設定(aws configure や aws sso login)が済んでいれば追加作業は不要です。Bedrock API キーを使う場合は環境変数を設定します。
export AWS_BEARER_TOKEN_BEDROCK=<your-bedrock-api-key>
export AWS_REGION=us-east-1
手順 3: codex を起動し、/status でプロバイダが amazon-bedrock になっていることを確認したら完了です。

なお、この設定は CLI だけでなく ChatGPT デスクトップアプリ(ChatGPT Work)にもそのまま反映されるため、普段アプリ派のエンジニアも追加作業なしで Bedrock 経由になります。
デスクトップアプリでは、左下の設定表示が amazon-bedrock になっていれば反映されています。

Bedrock 経由における特徴
1. データを自社の AWS 管理下に置ける
Amazon Bedrock では、プロンプトやモデルの応答がモデルの学習に利用されることはありません。なお OpenAI モデルでは、不正使用検出の目的で分類子によりフラグ付けされたトラフィックに限り最大 30 日間保持される場合がありますが、保持されたデータは AWS 内で処理され、OpenAI に共有されることはありません。また AWS CloudTrail による監査ログを活用できます。
2. 認証・権限管理を IAM に統合できる
API キーを個別に発行・配布する代わりに、既存の IAM ロールや SSO でアクセスを制御できます。退職者のアクセス失効やプロジェクト単位の権限分離といった運用が、AWS の標準的な仕組みに乗ります。
3. 請求を AWS に一本化できる
利用料は AWS の請求に統合され、従量課金です。シートライセンスは不要で、個人の立替精算や新規ベンダー契約も発生しません。なお、Amazon CloudWatch の Coding Agent Insights を併用すると、ユーザー別・モデル別のトークン利用量をダッシュボードで可視化することもできます(Codex 側の OpenTelemetry 送信設定が必要です)。
4. 用途に応じてモデルとコストを最適化できる
Bedrock が対応しているモデルを切り替えるだけで、タスクに応じたモデル選択ができます。
GPT-5.6 Luna は Sol の約 1/25 の価格です。日常的なコーディング補助は Luna、複雑な設計判断は Sol、と使い分けることでコストを大幅に抑えられます。なお、2026 年 7 月 30 日に GPT-5.6 Luna は 80%、GPT-5.6 Terra は 20% の値下げが発表されており、価格面のハードルは以前より大きく下がっています。最新の料金は Amazon Bedrock の料金ページをご確認ください。
知っておきたい制約
ローカルでのコーディング・レビュー・MCP・Skills・サンドボックスなどの主要機能は利用できます。一方で、OpenAI ホスト型のクラウドサービスに依存する一部機能は利用できない場合があります。機能の対応状況は変化が早いため、最新の情報は OpenAI の公式ドキュメントをご確認ください。
また、提供リージョンの最新状況はリージョン別のモデルサポート一覧をご確認ください。
まとめ
| 特徴 | ポイント |
|---|---|
| データ管理 | OpenAI にデータは共有されず、モデルの学習に利用されません |
| 認証・権限 | IAM / SSO に統合、API キーの個別配布が不要 |
| 請求・可視化 | AWS 請求に一本化、Coding Agent Insights 等でユーザー別にメトリクスを可視化 |
| コスト | 従量課金・シートライセンス不要 |
おわりに
設定 2 行と AWS 認証だけで、Codex と ChatGPT Work を自社の AWS 管理下で運用できます。すでに AWS をご利用のスタートアップであれば、試してみてはいかがでしょうか。
Codex on Amazon Bedrock や ChatGPT Work on Amazon Bedrock の導入についてご質問があれば、AWS 担当チームやサポート窓口にお気軽にお問い合わせください。
著者情報
佐藤 雄太(Sato Yuta)
AWS Japanのスタートアップソリューションアーキテクトとして、普段は幅広いスタートアップのお客様への技術支援、趣味でデザインを勉強しています。