AWS Startup ブログ

次世代イノベータたちとの交流:未踏ジュニア x AWS ワークショップ【開催報告】

このたび、2024 年 8 月 27 日に、未踏ジュニアのクリエータ 10 名とメンター 2 名を AWS のオフィスにお招きし、Amazon Bedrock ワークショップ を開催しました。今回は、クリエータの皆さまに向けた Amazon Bedrock の開発体験ワークショップとソリューションアーキテクト (SA) に自由に相談できる「もくもく会」 を実施しました。

集合写真

開催目的

未踏ジュニアのクリエータは、 独創性や技術力において時代の最前線を走る小中高生であり、最新の技術や将来のキャリアに強い関心を持たれています。今回、AWS の最新生成 AI サービスである Amazon Bedrock を体験していただくことで、現在進められているプロジェクトや将来の事業において、新たな可能性を見出す機会を提供できればと考えています。

また、スタートアップ経験者、博士課程修了者、IPA 未踏事業の修了生など、さまざまななバックグラウンドを持つ AWS メンバーとの交流を通じて、クリエータの皆さんが多様なキャリアパスを理解し、自身のキャリア形成に対して新たな視点を得る場となることを目指しています。
 

未踏ジュニアとは?

未踏ジュニアは、 独創的なアイデアや卓越した技術を持つ 17 歳以下の小中高生や高専生を支援するプログラムです。毎年 100 件を超える応募の中から厳選された採択者(クリエータ)は、各界で活躍するエンジニア・専門家によるメンタリングを受けながら、最大 50 万円の開発資金を活用してプロジェクトを進めます。今年度のクリエータは、6 月のブースト合宿や 8 月の近畿大学での中間合宿を経て、11 月には東京大学にて成果報告会を予定しています。
 

当日のアジェンダ

  • 15:00 ~ 15:30 AWS オフィスツアー
  • 15:30 ~ 16:15 Amazon Bedrock 開発体験ワークショップ
  • 16:15 ~ 18:00 もくもくタイム

 

AWS Startup Loft ツアー

実物大のサーバー AWS Outposts の存在感に驚くクリエータたち AWS Trainium と AWS Inferentia の説明に聞き入るクリエータたち

最初に、AWS Startup Loft Tokyo を中心にオフィスツアーを実施しました。AWS Startup Loft とは、開発者やエンジニア、アントレプレナーの方々の AWS 活用や起業を支援をするために無償で提供されているコワーキングスペースです。

クリエータの方々が特に関心を寄せたのは、 実物の「AWS Outposts」、学習最適化チップ「AWS Trainium」と推論最適化チップの「AWS Inferentia」でした。クラウド世代のクリエータにとって、実物のサーバーや半導体を目にする機会は非常に貴重であり、スタートアップ事業本部 SA の木村がこれらのサービスを実物の横で紹介すると、クリエータたちは熱心に耳を傾け、説明に聞き入っていました。
 

Amazon Bedrock 開発体験ワークショップ

Amazon Bedrock のハンズオンを体験するクリエータたち
Amazon Bedrock のハンズオンを体験するクリエータたち

続いて、AWS スタートアップ事業本部 SA の岸田が講師となり、「Amazon Bedrock + Anthropic Claude 3 開発体験ワークショップ 基礎編」を実施しました。ワークショップの内容を検討する過程で、クリエータやメンターの方々から生成 AI に対する強い関心が寄せられたため 、AWS が提供する生成 AI サービスをテーマとしました。

Amazon Bedrock とは、主要な AI 企業や Amazon の高性能な基盤モデル (FMs) を、単一の API を通じて簡単に利用できるフルマネージドサービスです。

このワークショップでは、AWS アカウント上での基本的な設定から開発環境の構築、プレイグラウンドの操作、さらには Amazon Bedrock を活用した簡単な Web アプリケーションの作成まで、一気通貫のハンズオンで体験いただきました。クリエータの方々は、 初めて Amazon Bedrock に触れるクリエータの方々でしたが、予想以上にスムーズに進行し、講師の進行よりも早く進む場面も見られました。

クリエータからは『ハンズオンが非常に分かりやすく、Bedrock についての理解が深まった』や『他社サービスと比較して Amazon Bedrock の良さが理解できた』といったポジティブなフィードバックも寄せられました。特に、単一の API を介して、多様なモデルにアクセス、そしてナレッジベースを用いた RAG の実装や各機能との連携が可能であることが、クリエータの皆さんに評価されました。
 

もくもくタイム

SA と技術的なディスカッションをしているクリエータたち 技術相談を超え、キャリアについて相談しているクリエータたち
SA と技術的なディスカッションをしているクリエータたち 技術相談を超え、キャリアについて相談しているクリエータたち

もくもくタイムでは、クリエータの皆さまが自由に AWS SAs に質問や相談を持ちかける場になりました。Amazon Bedrock 開発体験ワークショップに付随した生成 AI 関連のディスカッション、各自のプロジェクトに関する相談、さらにはキャリアについての質問など、幅広いテーマで活発な交流が行われました。終了時間を設定していなければ、終わりが見えないほど、クリエータの方々は積極的に質問を投げかけてくださり、大変充実したセッションになりました
 

終わりに

本記事では、2024 年 8 月 27 日に開催した 次世代イノベーターたちとの交流:未踏ジュニア様 x AWS ワークショップ の様子をお届けしました。未踏ジュニアの皆様との交流は、私たち AWS スタッフにとっても大きな刺激となりました。
改めて、AWS のオフィスにお越しいただいた未踏ジュニアのクリエータ 10 名とメンター 2 名の皆様、誠にありがとうございました!

AWS は引き続き、未踏ジュニアをはじめ、次世代のイノベーターたちをさまざまな形で支援してまいります。
 

本ワークショップの運営メンバー

岸田 晃季

岸田 晃季(Kouki, Kishida)

スタートアップにて機械学習エンジニア、プロダクトマネージャーを経験後、より多くのスタートアップと関わりたいと思い現職にジョイン。スタートアップのために何ができるか日々模索中。

木村 公哉

木村 公哉(Kimura, Koya)

普段は AWS ジャパンのスタートアップソリューションアーキテクトとして、スタートアップのお客様への技術支援を担当しています。未踏には学生時代に申請したことがあります。

野口 真吾

野口 真吾(Noguchi, Shingo)

スタートアップ担当のソリューションアーキテクト。AWS以前は個人WEB開発で生活したりスタートアップのエンジニア等をやってきました。

原 拓也

原 拓也(Hara, Takuya)

AWS ジャパンで主にシード・アーリーのスタートアップのお客様をご支援しています。趣味はマラソンで、2021 年度の未踏クリエータでもあります。

浦田 力樹

浦田 力樹(Urata, Riki)

このブログの執筆者。AWS Japan のアカウントマネージャーとして、スタートアップのお客様を担当しています。趣味は野球とゴルフ。好きなアスリートは大谷翔平選手。