AWS IoT Core では使用した分に対してのみ支払いが発生し、最低料金やサービス使用義務はありません。接続の使用量、メッセージング、デバイスシャドウの使用量 (デバイス状態ストレージ)、レジストリの使用量 (デバイスメタデータストレージ)、ルールエンジンの使用量 (メッセージの変換とルーティング) について、個別に料金が請求されます。この方法によって、AWS IoT Core コンポーネントのうち使用した特定の機能についてのみ支払いが発生することになり、ワークロードの種類にかかわらず料金の透明性と低価格が実現されています。
AWS IoT Core 見積りツールを使って、月間の請求額をお見積りいただけます。
料金の概要
AWS IoT Core とデバイスを認証されたセキュアな方法で接続できます。接続料金は、デバイスが AWS IoT Core に接続されていた時間の合計に基づいて 1 分単位で計算されます。
接続の料金表 (接続時間 100 万分あたり)
米国東部 (バージニア北部) |
米国東部 (オハイオ) |
米国西部 (オレゴン) |
AWS GovCloud (米国) |
欧州 (アイルランド) |
欧州 (フランクフルト) |
欧州 (ロンドン) |
アジアパシフィック (ムンバイ) |
アジアパシフィック (シドニー) |
アジアパシフィック (ソウル) |
アジアパシフィック (東京) |
アジアパシフィック (シンガポール) |
0.080 USD |
0.080 USD | 0.080 USD | 0.100 USD | 0.080 USD | 0.096 USD | 0.096 USD | 0.092 USD | 0.132 USD | 0.096 USD | 0.120 USD | 0.132 USD |
例えば、米国東部 (バージニア北部) リージョンで 1 年間接続したままにする場合、デバイスにつき 0.042 USD を支払うことになります (接続数 1 件 x 0.08 USD/1,000,000 分 x 525,600 分/年)。接続を維持するために、デバイスは 30 秒から 20 分の間隔でキープアライブ ("Ping") メッセージを送信する場合がありますが、これらのメッセージには追加コストが発生しません。詳細
デバイスデータはメッセージによって AWS IoT Core とやり取りされます。メッセージングの使用量はデバイスと AWS IoT Core の間で送信されたメッセージ数により計算されます。
メッセージングの料金表 (メッセージ 100 万件あたり)
月間のメッセージ量 | 米国東部 (バージニア北部) |
米国東部 (オハイオ) |
米国西部 (オレゴン) |
AWS GovCloud (米国) |
欧州 (アイルランド) |
欧州 (フランクフルト) |
欧州 (ロンドン) |
アジアパシフィック (ムンバイ) |
アジアパシフィック (シドニー) |
アジアパシフィック (ソウル) |
アジアパシフィック (東京) |
アジアパシフィック (シンガポール) |
メッセージ 10 億件まで | 1.00 USD | 1.00 USD | 1.00 USD | 1.20 USD | 1.00 USD | 1.20 USD | 1.20 USD | 1.05 USD | 1.65 USD | 1.20 USD | 1.50 USD | 1.65 USD |
メッセージ 40 億件まで |
0.80 USD | 0.80 USD | 0.80 USD | 0.96 USD | 0.80 USD | 0.96 USD | 0.96 USD | 0.84 USD | 1.32 USD | 0.96 USD | 1.20 USD | 1.32 USD |
メッセージ 50 億件超 | 0.70 USD | 0.70 USD | 0.70 USD | 0.84 USD | 0.70 USD | 0.84 USD | 0.84 USD | 0.74 USD | 1.16 USD | 0.84 USD | 1.05 USD | 1.16 USD |
送受信できるメッセージのサイズは最大 128 キロバイト (KB) です。メッセージ数は 5 KB ごとに増加します。例えば、8 KB のメッセージは 2 件のメッセージとして計算されます。詳細
デバイスシャドウにはデバイスの望ましい状態または実際の状態が保存されます。レジストリはデバイスに名前を付けて管理するために使用されます。デバイスシャドウとレジストリの使用料金は、デバイスシャドウやレジストリのデータに対するアクセスまたは変更のオペレーション数によって計算されます。
デバイスシャドウとレジストリの料金表 (オペレーション 100 万回あたり)
米国東部 (バージニア北部) |
米国東部 (オハイオ) |
米国西部 (オレゴン) |
AWS GovCloud (米国) |
欧州 (アイルランド) |
欧州 (フランクフルト) |
欧州 (ロンドン) |
アジアパシフィック (ムンバイ) |
アジアパシフィック (シドニー) |
アジアパシフィック (ソウル) |
アジアパシフィック (東京) |
アジアパシフィック (シンガポール) |
1.25 USD |
1.25 USD | 1.25 USD | 1.50 USD | 1.25 USD | 1.50 USD | 1.50 USD | 1.31 USD | 1.75 USD | 1.50 USD | 1.75 USD | 1.88 USD |
デバイスシャドウとレジストリのオペレーション数は、デバイスシャドウまたはレジストリのレコードサイズ 1 KB 単位で計算されます。例えば、1.5 KB のデバイスシャドウのレコード更新は、2 つのオペレーションとして計算されます。詳細
ルールエンジンでは、数学的演算や AWS Lambda などの外部関数によってデバイスデータを変換し、そのデータを Amazon S3、Amazon DynamoDB、Amazon Kinesis といった AWS のサービスにルーティングできます。ルールエンジンの使用量は、ルールがトリガーされるたびに計算されます。ルール内で実行されたアクション数については、1 件のルールにつき最低 1 件のアクションとして計算されます。
ルールエンジンの料金表 (トリガールール 100 万件あたり、実行アクション 100 万件あたり)
米国東部 (バージニア北部) |
米国東部 (オハイオ) |
米国西部 (オレゴン) |
AWS GovCloud (米国) |
欧州 (アイルランド) |
欧州 (フランクフルト) |
欧州 (ロンドン) |
アジアパシフィック (ムンバイ) |
アジアパシフィック (シドニー) |
アジアパシフィック (ソウル) |
アジアパシフィック (東京) |
アジアパシフィック (シンガポール) |
|
トリガールール | 0.15 USD |
0.15 USD | 0.15 USD | 0.18 USD | 0.15 USD | 0.18 USD | 0.18 USD | 0.158 USD | 0.248 USD | 0.18 USD | 0.225 USD | 0.248 USD |
実行アクション | 0.15 USD | 0.15 USD | 0.15 USD | 0.18 USD | 0.15 USD | 0.18 USD | 0.18 USD | 0.158 USD | 0.248 USD | 0.18 USD | 0.225 USD | 0.248 USD |
ルールとアクションは、メッセージサイズ 5 KB 単位で計算されます。例えば、5 KB のメッセージを処理してアクションは実行しないルールの場合、ルール 1 件とアクション 1 件として計算され、8 KB のメッセージを処理してアクションを 2 件実行するルールの場合、ルール 2 件とアクション 4 件として計算されます。詳細
メッセージングのセクションで概説する、Basic Ingest を介して Rule Engine に送信するメッセージについては、メッセージング費用は発生しません。
- 接続時間 2,250,000 分
- メッセージ 500,000 件
- レジストリまたはデバイスシャドウのオペレーション 225,000 回
- トリガールール 250,000 件、実行アクション 250,000 件
例えば、50 台のデバイスを使うワークロードを実行する場合、無料利用枠では各デバイスを以下のように使用できます。
- 毎日 24 時間接続
- 1 日あたり 300 件のメッセージ交換 (メッセージサイズが 5 KB 以下の場合)
- 1 日あたり 130 回のレジストリまたはデバイスシャドウオペレーションの実行 (レジストリまたはデバイスシャドウのレコードサイズが 1 KB 以下の場合)
- アクション 1 件を実行するルールの 1 日あたり 150 件の実行 (処理するメッセージサイズが 5 KB 以下の場合)
AWS 無料利用枠は、AWS アカウントを作成した日から 12 か月間ご利用いただけます。無料使用の有効期限が切れた場合、またはアプリケーション使用が無料利用枠を超えた場合は、上記の料金をお支払いいただきます。無料利用枠は、GovCloud (米国) 以外のすべての AWS リージョンに適用されます。使用量はすべてのリージョンの合計が毎月計算され、自動的に請求額に適用されます。無料利用枠は積算されず、1 つの請求期間から次の請求期間に繰り越されないことにご注意ください。
AWS IoT Core コンポーネントの料金例
料金の例 1
10,000 台のデバイスを 30 日間 AWS IoT Core に接続した場合の料金は以下のようになります。
- 接続時間 (分) = 接続数 10,000 件 x 60 分/時間 x 24 時間/日 x 30 日 = 432,000,000 分間接続
- 接続の合計料金 = 432,000,000 分間接続 x 0.08 USD/1,000,000 分間接続 = 34.56 USD
料金の例 2
10,000 台のデバイスを 30 日間、1 時間につき 15 分 AWS IoT Core に接続した場合の料金は以下のとおりです。
- 接続時間 (分) = 接続数 10,000 件 x 15 分/時間 x 24 時間/日 x 30 日 = 108,000,000 分間接続
- 接続の合計料金 = 108,000,000 分間接続 x 0.08 USD/1,000,000 分間接続 = 8.64 USD
料金の例 1
30 日間、1 台のデバイスが 1 時間ごとに 2 KB のメッセージ 1 件を AWS IoT Core に送信します。その後、各メッセージは AWS IoT Core によって別の 5 台のデバイスに配信されます。この場合、料金は以下のように計算されます。
AWS IoT Core への送信料金
- 送信メッセージ数: 1 件のメッセージ/時 x 24 時間/日 x 30 日 = 720 件のメッセージ
- 送信メッセージの料金: 720 件のメッセージ x 1 USD/1,000,000 メッセージ = 0.00072 USD
デバイスへの配信料金
- 配信メッセージ数: 5 件のメッセージ/時 x 24 時間/日 x 30 日 = 3,600 件のメッセージ
- 配信メッセージの料金: 3,600 件のメッセージ x 1 USD/1,000,000 メッセージ = 0.0036 USD
メッセージングの合計料金
- メッセージングの合計料金 = 送信メッセージの料金+配信メッセージの料金
- メッセージングの合計料金 = 0.00072 USD + 0.0036 USD = 0.00432 USD
料金の例 2
30 日間、1 台のデバイスがサイズ 8 KB のメッセージ 10 件を 1 時間ごとに AWS IoT Core に送信します。10 件中 4 件のメッセージは Basic Ingest を介して Rules Engine に送信されます。この場合、メッセージングの料金は以下のように計算されます。
AWS IoT Core への送信料金
- 各メッセージが 5 KB を超えるため、2 件のメッセージ (5 KB) として計算されます。
- Basic Ingest 経由の送信メッセージ数: 2 x (4 件のメッセージ/時 x 24 時間/日 x 30 日) = 5,760 件のメッセージ
- それ以外の送信メッセージ数: 2 x (6 件のメッセージ/時 x 24 時間/日 x 30 日) = 8,640 件のメッセージ
- Basic Ingest 経由の送信メッセージのメッセージング料金: 無料
- それ以外の送信メッセージのメッセージング料金: 8,640 件のメッセージ x 1 USD/1,000,000 メッセージ = 0.00864 USD
- メッセージングの合計料金 = Basic Ingest 経由の送信メッセージのメッセージング料金 + それ以外の送信メッセージのメッセージング料金 = 0 USD + 0.00864 USD = 0.00864 USD
料金の例 1
デバイスによって、デバイスシャドウの更新が 100 万件トリガーされます。各更新につき、デバイスシャドウのレコードサイズは 1.5 KB です。この場合、料金は以下のように計算されます。
- デバイスシャドウのサイズが 1 KB を超えているため、オペレーションがその次の 1 KB の倍数 (2 KB) で計算され、2 回のオペレーションとみなされます。
- デバイスシャドウの合計料金 = 2 回のオペレーション x 1,000,000 x 1.25 USD/1,000,000 オペレーション = 2.50 USD
料金の例 2
30 日間に ListThing API を 100 回呼び出します。毎回、API によって 500 件のレコードが返され、各レコードサイズは 1 KB です。この場合、料金は以下のように計算されます。
- レジストリリクエスト数 = 100 件のリクエスト x 500 = 50,000 件のリクエスト
- レジストリの合計料金 = 50,000 件のリクエスト x 1.25 USD/1,000,000 リクエスト = 0.0625 USD
料金の例 1
デバイスによってルールが 100 万件トリガーされます。各ルールによってデータが Amazon S3 に転送され、このとき 1 件のアクションが発生します。この場合、料金は以下のように計算されます。
- ルールの料金 = 1,000,000 件のトリガールール x 0.15 USD/1,000,000 トリガールール = 0.15 USD
- アクションの料金 = 1,000,000 件のトリガールール x 1 件の実行アクション/トリガールール x 0.15 USD/1,000,000 実行アクション = 0.15 USD
- ルールエンジンの合計料金 = ルールの料金 + アクションの料金 = 0.15 USD + 0.15 USD = 0.30 USD
料金の例 2
デバイスによってルールが 100 万件トリガーされます。各ルールによって外部関数が呼び出され、データが Amazon S3 に転送されます。このとき 2 件のアクションが発生します。この場合、料金は以下のように計算されます。
- ルールの料金 = 1,000,000 件のトリガールール x 0.15 USD/1,000,000 トリガールール = 0.15 USD
- アクションの料金 = 1,000,000 件のトリガールール x 2 件の実行アクション/トリガールール x 0.15 USD/1,000,000 実行アクション = 0.30 USD
- ルールエンジンの合計料金 = ルールの料金 + アクションの料金 = 0.15 USD + 0.30 USD = 0.45 USD
AWS IoT Core の全コンポーネントを使用するワークロードの料金例
100,000 台のデバイスを AWS IoT Core に 30 日間連続して接続します。毎日、各デバイスがサイズ 1 KB のメッセージ 325 件を交換します。交換するメッセージ 325 件のうち、100 件ではデバイスシャドウの更新がトリガーされ、200 件では 1 つのアクションを実行するルールがトリガーされます。この場合、料金は以下のように計算されます。
接続の料金
- 接続時間 (分) = 接続数 100,000 件 x 60 分/時間 x 24 時間/日 x 30 日= 4,320,000,000 分間接続
- 接続の料金 = 4,320,000,000 分間接続 x 0.08 USD/1,000,000 分間接続 = 345.60 USD
メッセージングの料金
- メッセージ数 = 100,000 台のデバイス x 325 件のメッセージ/デバイス (1 日あたり) x 30 日 = 975,000,000 件のメッセージ
- メッセージングの料金 = 975,000,000 件のメッセージ x 1.00 USD/1,000,000 メッセージ = 975.00 USD
デバイスシャドウとレジストリの料金
- デバイスシャドウリクエスト数 = 100,000 台のデバイス x 100 件のリクエスト/デバイス (1 日あたり) x 30 日 = 300,000,000 件のリクエスト
- デバイスシャドウのサイズは 1 KB 未満であるため、1 KB 単位で最も近い値 (1 KB) に切り上げられます。
- デバイスシャドウの料金 = 300,000,000 件のリクエスト x 1.25 USD/1,000,000 オペレーション = 375.00 USD
ルールエンジンの料金
- トリガールール数 = 100,000 台のデバイス x 200 件のトリガールール/デバイス (1 日あたり) x 30 日 = 600,000,000 件のトリガールール
- 実行アクション数 = 600,000,000 件のトリガールール x 1 件の実行アクション/トリガールール = 600,000,000 件の実行アクション
- ルールの料金 = 600,000,000 件のトリガールール x 0.15 USD/1,000,000 トリガールール = 90.00 USD
- アクションの料金 = 600,000,000 件の実行アクション x 0.15 USD/1,000,000 実行アクション = 90.00 USD
- ルールエンジンの合計料金 = 90.00 USD + 90.00 USD = 180.00 USD
ワークロード合計料金
- 合計料金 = 346.60 USD + 975.00 USD + 375.00 USD + 180.00 USD = 1,876.60 USD
AWS IoT Core には通信サービスの再販は含まれておらず、接続についてはサードパーティーの提供となる点にご留意ください。
AWS IoT Core リソースに関する詳細