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2024 年

Availity が AWS とのコラボレーションでヘルスケアテクノロジーをモダナイズ

Availity の AWS とのコラボレーションがセキュリティを強化し、AI 導入を促進して、ヘルスケアソリューションのクラウドモダナイゼーションを加速させた方法をご覧ください。

主な結果

FedRAMP 認証

米国政府のコンプライアンス基準に準拠

800 名以上

AWS についてのトレーニングを受けたデベロッパーの数

75%

コードレビュー時間の短縮

87.5%

請求の処理の高速化

概要

米国最大のリアルタイム医療情報ネットワークである Availity は、数百のアプリケーションを Amazon Web Services (AWS) に移行することでイノベーションサイクルを加速し、セキュリティと耐障害性を強化するとともに、重要な収益サイクル管理アプリケーションをクラウド向けに再構築しています。

運用効率と回復力を高めるため、Availity は AWS のエキスパートと連携して、重要なワークロードを移行し、チームのスキルアップを図りました。このトランスフォーメーションは、同社が日々のソフトウェアアップデートによって市場投入までの時間を短縮し、請求の処理を 87.5% 高速化して、カスタマーサービスを改善するのに役立ちました。さらに、Availity のセキュリティ対策は米国政府のクラウドセキュリティに関する基準を満たすようになり、より高い耐障害性を実現しています。AWS 上で生成 AI を導入することで、Availity は、ソフトウェア開発プロセスを合理化し、コードレビューの効率を 75% 高めることができました。

Availity について

フロリダ州ジャクソンビルに拠点を置く Availity は、臨床情報、管理情報、財務情報をシームレスにやり取りできるようにすることで、保険者と医療提供者向けに革新的な患者エクスペリエンスを提供しています。米国最大のリアルタイム医療情報ネットワークである Availity は、ヘルスケアエコシステム全体にわたるコラボレーションと価値共有を促進するインテリジェントで自動化された相互運用可能なソリューションを開発しています。

機会 | クラウドコンピューティングの可能性を最大限に引き出す

米国最大級のリアルタイム医療情報ネットワークである Availity は、2,000 超の医療保険プランと 300 万の医療提供者をサポートし、年間 130 億件の臨床、管理、財務取引を処理しています。同社は、重要な医療データのやり取りをサポートし、患者の資格確認、請求の提出、送金に関する助言などのプロセスを合理化しています。同社のプラットフォームは、医療提供者と医療保険プランの効率性と精度を高め、管理上の負担軽減、収益サイクルの加速、適切なタイミングでの適切な情報の提供を通して、より効率的で情報に基づいたケアを実現しています。

Availity は IT ワークロードの 90% を AWS に移行済みであり、残りのシステムも 2025 年に AWS クラウドに移行する予定です。Availity はこれらのシステムをクラウドに移行して、従量制料金を採用し、リソース割り当てを最適化しながら、使用したリソースについての料金のみを支払うようにすることで、インフラストラクチャのコストを削減することを目指しています。さらに、クラウドへの移行により、Availity の IT チームは、アプリケーション開発、イノベーションの加速、サイバー脅威やシステム停止に対するセキュリティの強化と耐障害性の向上に注力できるようになります。

Availity は複数のクラウドオプションを検討した結果、モダナイゼーションジャーニーを加速するために AWS を選択しました。Availity の Chief Architect 兼 Chief Data Officer である Michael Privat 氏は、次のように説明しています。「AWS を利用することで、ヘルスケアグレードのセキュリティ、オブザーバビリティ、データガバナンスをサポートするシームレスで統合性の高いサービスを構築できます。2020 年に連携を開始して以来、AWS への移行は 100% 正しい選択だったと実感しています」。

移行は予定どおり進み、Availity は、医療費の支払いプロセスを合理化するために設計された包括的な Revenue Cycle Management (RCM) アプリケーションの AWS への移行を開始しました。Privat 氏は次のように述べています。「これは非常に重要かつ複雑なアプリケーションですが、単にクラウドに移行するのではなく、耐障害性、セキュリティ、そしてパフォーマンスを強化するために再構築したいと考えました。スケジュールどおりに社内でこれを達成できるかどうかについて考えを巡らせましたが、必要なリソースが不足していました。AWS プロフェッショナルサービスと連携することの価値に気づいたのはそのときでした」。

ソリューション | AWS への移行とトレーニングのサポートでクラウドの価値を最大化する

Availity は、以前 Experience-Based Acceleration (EBA) フレームワークの一環として AWS プロフェッショナルサービスのエキスパートと連携した際に好ましい経験をしたことから、RCM 移行でもこれらのエキスパートと連携することにしました。EBA は、実践的な学習を通じてクラウド導入を加速するアジャイル手法です。大きな影響をもたらすユースケースに焦点を当て、ワークショップ、AWS エキスパートによるサポート、部門横断的なコラボレーションを組み合わせることでクラウドの習熟度を高め、導入の障壁を克服します。Availity の Chief Technology Officer である Jack Hunt 氏は、次のように回想します。「AWS プロフェッショナルサービスと EBA フレームワークのおかげで、当社はクラウドアーキテクチャに関する失敗を回避し、1 回の移行で 1 年分の作業を削減し、お客様への影響を最小限に抑えることができました。AWS が推進するセキュリティファーストの文化は、当社のセキュアな設計戦略と合致しています」。

RCM の移行を予定どおりに完了するため、Availity は AWS と連携して計画を策定しました。これは、既存のインフラストラクチャを包括的に評価して、依存関係と潜在的な課題を特定することから始まりました。その後、最適な AWS パフォーマンスを実現するための戦略的な計画の策定とアーキテクチャのレビューが行われました。リスクを最小限に抑えるため、Availity と AWS のエキスパートは段階的な移行アプローチを採用することにしました。「通常、誰かがソリューションを提案すると、それが最善の方法かどうかについて多くの議論が交わされますが、今回はそうではありませんでした。AWS のエキスパートは、まさに当社のチームの一員となってくれました。エキスパートの方々は当社の課題と目標をしっかりと理解し、耐障害性、セキュリティ、パフォーマンスをさらに強化する方法を知っていました」と Hunt 氏は述べています。

Availity はまた、将来の移行とクラウド運用に備えて従業員に AWS スキルを習得させるため、AWS トレーニングと認定のエキスパートにも依頼しました。「移行作業の多くを自社で行うことにしました」と Hunt 氏は説明します。「プロジェクトが完了した後に効果的にイノベーションを起こせるよう、エンジニアはクラウドへの移行方法を理解し、AWS と緊密に連携する必要がありました」。

トレーニングプログラムは戦略的に進化しました。Privat 氏は、「最初は 12 人のエンジニアという非常に小さな規模で始めました」と語っています。 その後、プログラムは AWS Skill Builder オンデマンド学習パスと、インタラクティブな AWS Cloud Quest トーナメントを通じて組織全体に拡大しました。「当社は AWS と連携して、いくつかの Cloud Quest トーナメントとハッカソンを開催しました。当社のデベロッパーたちはゲーム化されたアプローチを高く評価しました。クラウド移行をサポートするために、当社のデベロッパー約 800 名全員が AWS トレーニングを完了しています。現在、31 名のチームメンバーが AWS 認定を保持しており、約 200 名が AWS バッジを取得済みです」。

AWS トレーニングは、クラウドの基礎知識から専門スキルまで、複数の領域をカバーしています。技術系および非技術系の従業員は、AWS Cloud Practitioner Essentials トレーニングから開始したり、Advanced Architecting on AWS などのより高度なコースに進んだりしました。AWS はこれまで、クラウドの基礎、アーキテクチャ、セキュリティ、生成 AI に焦点を当てた 4 つの Cloud Quest トーナメントの運営において Availity を支援しており、2025 年初頭には AWS Serverless Developer Cloud Quest の開催が予定されています。

「現在、当社の多くのデベロッパーがさらに一歩進んで、セキュリティトレーニングや生成 AI トレーニングなど、より専門的なトレーニングを受けています」と Privat 氏は付け加えます。「AWS は、エンジニアだけでなく、非エンジニアも含め、さまざまな役割に適用される幅広い専門分野を提供しています」。

Availity は、トレーニングにおける重点領域を、セキュリティや生成 AI などの専門分野に拡大し続けており、チームがクラウドの専門知識を維持しながら、新たなテクノロジーの最新情報を把握できるようにしています。

成果 | セキュリティと耐障害性を強化し、開発期間を短縮

Availity は AWS と連携することで、米国政府の最も厳格な規制標準の 1 つであるFederal Risk and Authorization Management Program (FedRAMP) への準拠を達成しました。この達成には、AWS によって実施された包括的なセキュリティ評価が大きく貢献しました。このプロセスでは、Availity の環境内で適切なツールが使用され、クラウドサービス、セキュリティ、インフラストラクチャの各チームの主要なステークホルダーとの連携が行われました。AWS のセキュリティスペシャリストは、収集されたデータを分析し、脆弱性を特定して、実用的なレコメンデーションを提供しました。

緊密な連携を通じて、これらの取り組みはコンプライアンスの強化だけでなく、Availity のセキュリティ体制全体の強化にもつながりました。「クラウド移行前であれば FedRAMP への準拠の達成は極めて困難だったと思います」と Privat 氏は述べています。「当社は、FedRAMP レベルのセキュリティを誇りに思っています。これは達成するのが難しい基準ですが、当社が属する業界のセキュリティ組織が目指すべきレベルだと考えています。AWS は、このマイルストーンの達成に不可欠である専門的な知識と業界に関する専門知識を提供してくれました」。

Availity はディザスタリカバリの体制も改善しました。Hunt 氏は、「運用を洗練させる中で、目標復旧時間 (RTO) を数時間から数分間に短縮できました」と述べています。 RTO が短縮したことにより、カスタマーサービスレベルが向上します。「当社のシステムがダウンした場合、医師は患者のサービス承認を待たなければならず、対応を進められなくなる可能性がありますが、誰もそのような状況を望んでいません。AWS 上での当社の事業継続性が強化されるほど、患者エクスペリエンスと医療の成果が改善されます」と Privat 氏は述べています。

さらに、Availity は、テクノロジーインフラストラクチャをモダナイズして、日常的な管理時間を短縮し、イノベーションを加速させています。Hunt 氏は、「AWS ではより高速にイテレーションを行うことができ、日々ソフトウェアリリースを配信して製品を進化させることができます。これは以前には不可能だったことです」と語っています。 新しいコードの 24 時間おきのリリースに加えて、ワークロードの増加に合わせてインフラストラクチャの迅速なスケールが可能です。Privat 氏は、「AWS を利用することで、以前にはできなかった数多くのことが可能となりました。例えば、データベースを数秒でより大きなエンジンにスケーリングしてレイテンシーを最小限に抑えることや、最大 4 時間かかっていた請求処理を 30 分で行うことが可能になりました。これは87.5% の時間短縮です」と語っています。

必要なインフラストラクチャ、ツール、AWS エキスパートのサポートにより、Availity は、生成 AI ドリブンのソリューションの導入を拡大しました。Availity はわずか 6 か月間で、3 つの Amazon Q サービス (Amazon Q DeveloperAmazon Q BusinessAmazon Q in QuickSight) を実装し、開発ワークフロー、リリース管理、データ消費を強化しました。Amazon Q Developer をソフトウェア開発ツールとして統合することで Availity は開発プロセスを変革し、コードの 33% がツールで記述され、ツールが提案したコードの 31% をデベロッパーが採用しています。

Hunt 氏は次のように回想します。「Go Live の直前に、アーキテクチャ設計に潜在的な問題があることがわかりました。私は、デベロッパーが Amazon Q Developer を使用してさまざまな解決法をテストし、最適な解決策を見つける様子を目の当たりにしました」。 Privat 氏は、「最終的には、1 名のデベロッパーと Amazon Q Developer だけで問題が解決されたのです」と続けています。

Amazon Q Developer の成功を受けて、Availity は Amazon Q Business を導入することで、特にリリース管理において、非技術的なワークフローをさらに最適化できました。Amazon Q Business は、コミットされた変更の取得と分析を自動化し、100 ページのレポートを生成します。その結果、2 時間かかっていたレビューミーティングが 30 分間に短縮され、レビュー時間が 75% 短縮されました。また、この新たな効率は、コード変更に関する具体的なインサイトを提供することによって、分析の質と深度の向上をもたらします。

最後に、Availity は Amazon Q in QuickSight を利用して月刊デジタル新聞を作成し、複数のチームにわたるデータ利用と解釈を改善しています。この革新的なアプローチにより、クエリ応答時間が数日間から数秒間に短縮され、マーケティングチームや営業チームなどの非技術系ユーザーが複雑な情報を独自に探索できるようになりました。データワークフローが合理化され、AI ドリブンのより広範な組織的改善への道が開かれました。

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The AWS experts were truly part of our team. They had a solid understanding of our challenges and objectives and knew how to further enhance resiliency, security, and performance.

Jack Junt

Chief Technology Officer, Availity

利用している AWS のサービス

開始方法

あらゆる業界のさまざまな規模の組織が AWS を活用してビジネスを変革し、日々ミッションを遂行しています。当社のエキスパートにお問い合わせいただき、今すぐ AWS ジャーニーを開始しましょう。

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