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AWS 導入事例

株式会社 琉球銀行

顧客本位のビジネスモデル確立に向けて業務システムを AWS 移行
Amazon Connect の導入で、支店の電話をなくし、業務の効率化と顧客満足向上を同時に実現

2020

「地域から親しまれ、信頼され、地域社会の発展に寄与する銀行」を経営理念にさまざまな金融サービスを提供する株式会社 琉球銀行。2018 年 4 月にコーポレートサイトのシステムを アマゾン ウェブ サービス(AWS) に移行したのを皮切りに業務システムの移行を積極的に進め、セキュリティ強化をはじめ、ビジネス環境の変化に対応しています。また、顧客サービスの向上・充実に向けた“攻め”の領域にも AWS のサービスを活用し、Amazon Connect を用いた電話対応システムを導入するなど、従来の銀行のイメージを覆すユニークなチャレンジを続けています。

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トライ&エラーできる社内文化を
醸成しながら、定年退職者の雇用や
AWS を活用したデジタル化の推進を
通して、日本一チャレンジングで
面白い銀行にしていきたいと思います。

伊禮 真 氏 
株式会社琉球銀行 営業統括部 メディア戦略室 室長

コーポレートサイトのシステムから AWS への移行をスタート

米軍統治下の 1948 年、通貨発行権を有する特殊銀行として設立された琉球銀行。本土復帰後の 1972 年には普通銀行として再スタートを切り、以来、沖縄の社会と経済を支えてきました。現在は中期経営計画『Customer Centric 2017』のもと、“顧客本位のビジネスモデルの実現”に向けたチャネル・マーケティング改革、営業店改革、人事育成改革などを進めています。

システムのクラウド化は、この中期経営計画で掲げた課題解決から浮かび上がったものです。マイナス金利政策、FinTech の進展、労働市場のひっ迫などの環境変化に対しての対策を見直した結果、システム部門が注力する施策としてクラウドサービスへの移行を計画しました。

クラウド化の最初の対象となったのがコーポレートサイトのシステムです。「インターネットバンキングへの入口となるコーポレートサイトは銀行の顧客窓口として大変重要です。検討を始めた 2017 年 7 月当時、国内の金融機関に向けた DDoS 攻撃が多発しており、当行でもコーポレートサイトのセキュリティ強化が喫緊の課題でした」と語るのは事務統括部 システム企画課 調査役の山崎崇氏です。

顧客第一を掲げる AWS のビジネスモデルと思想に衝撃

クラウドサービスは、迷うことなく AWS を採用しました。というのも同行は 2012 年よりユーザー会(JAWS-UG 沖縄)に参加し、部長や担当者が勉強会や講演聴講を通して AWS に対する知見を深めてきました。営業統括部 戦略室 室長の伊禮真氏は「顧客第一を掲げる AWS のビジネスモデルと思想に衝撃を受け、以来、導入の機会を伺っていました」と語ります。

2018 年 4 月にはコーポレートサイトの移行を終え、その後もハードウェアやシステムのサポート期限が切れたものから順次移行しています。2019 年 10 月時点で、顧客向けモバイルサービス、融資業務管理など合わせて 8 システムが稼働中で、12 月末までに 15 システム、2025 年度を目処に一部のシステムを除き AWS に移行する計画です。

「AWS 上でシステムは順調に稼働しています。運用管理の大部分を自動化しているため、障害が発生しても人手を介することなく復旧が可能になりました。コスト面では、導入からおよそ 3 年ほどで削減に転じ、徐々に黒字額が大きくなる見込みです」(山崎氏)

60 代の嘱託パート社員が Amazon Connect で支店の電話応答システムを構築

業務システムの AWS への移行が“守り”を固める施策なら、ユーザー部門が主導で進める AWS のサービス活用は、ファンを獲得し、つなぎ止める“攻め”の施策となります。その中で、IT 面だけでなく働き方改革や人材活用の観点からも注目を集めているのが、60 代の嘱託パート社員がゼロから AWS を学習して作った電話応答システムです。

これまでは顧客からの「口座を作りたい」「積み立て貯金を始めたい」といった相談電話を各支店が個別に受けていました。応対時には接客業務を中断することがあったといいます。そこで窓口担当者の負担を軽減し、本来の接客に集中する環境を作るため、各支店への電話を一括で受けるコールセンターの設置を計画。電話応答システムの構築に携わったのが営業統括部 ITチャネル戦略室の喜納兼次郎氏です。

喜納氏は外為を扱う部署などで勤務し、2017 年 10 月に定年退職しました。銀行業務に精通し、Web サイトの構築経験やプログラムの知識があったことから翌月にパート社員として再雇用されました。伊禮氏は「年齢に関係なく、スキルとやる気を見て、喜納さんをスカウトしました」と振り返ります。

同行は Amazon Connect の採用を決定し、わずか 2 週間で環境を構築しました。喜納氏は「プログラミングやシステム関連のコミュニティー、IT 関係のブログなどを読み漁り、知識を身に付けました。簡単なシステムから手をつけ、機能を追加していく形で完成させました」と語ります。

初期構築コストは、オンプレミスでの試算と比べて 10 分の 1 に抑えることができました。高額な IVR 機器などを保有する必要もなく、スモールスタートで始められるため、コストの最適化が実現しています。

店舗へコール数がゼロに、受電の精神的なプレッシャーから解放され業務に集中

導入した電話応答システムは Amazon Connect と AWS Lambda で構成され、通話内容は Amazon S3 上に録音して保存されます。文章読み上げサービスの Amazon Polly と連携し、「○○をご要望の方は○番を押してください」といった音声を自動再生させて振り分け、受電前に大まかな要件が把握できるようにしました。オペレーターはデータベースから相手の情報を取得し、問い合わせ履歴を見ながら回答します。

受電の内容は支店の店舗側にも社内 SNS やチャットを通して通知します。コールセンターでの回答が難しい相談に対しては、支店の担当者が自分のタイミングで顧客にコールバックすることで業務を妨げることなく対応ができます。

電話応答システムは 2019 年 7 月に本稼働を開始し、10 月現在はコール量の多い店舗など 3 つの支店の受電業務をコールセンターで受けています。本稼働から 3 ヶ月経った現在、多くの効果が見えてきています。

「これまで 3 店舗合わせて 1 日 60 件程度あったコール数が、現在は一切電話が鳴らない状態です。店舗では“電話をすぐ取らなければいけないという精神的なプレッシャーがなくなり、業務に集中できる”という声が届いています」(喜納氏)

電話対応についても、長年にわたる業務で銀行のサービスを熟知した行員が、オペレーターとして受けることで回答品質が高まり、またオペレーターのフィードバックから、常時 Amazon Connect の設定を変えることできるようになり、顧客満足度の向上につながっています。

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伊禮 真 氏

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山崎 崇 氏

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喜納 兼次郎 氏


カスタマープロフィール:株式会社 琉球銀行

  • 創業年月日:1948 年 5 月 1 日
  • 資本金:569 億 6,700 万円
  • 預金残高:2 兆 1,986 億円
  • 店舗数:本支店 61 店、出張所 14 店
  • 従業員:1,417 名
  • 事業内容:普通銀行業務

AWS 導入後の効果と今後の展開

  • 電話応答システムの初期構築コストをオンプレミスと比べて 10 分の 1 に 抑制
  • 店舗へのコール数を 1 日 60 件から 0 件に削減
  • 店舗の行員の電話対応における精神的負担の軽減
  • 顧客から問い合わせに対する回答品質の向上
  • CRM との連携、Amazon Polly による FAQ の作成、Amazon SNS を用いたプッシュ通知よるチャットボット、AI を活用した問い合わせ内容の分析などを検討

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