Amazon Web Services ブログ
真のオムニチャネルコンタクトセンター体験を実現する、Amazon Connect Web & Mobile チャットのご紹介
1995年にAmazonをスタートしたとき、地球で最も顧客中心の企業であることが我々の使命でした。そのビジョンを実現するには、コンタクトセンターを含め、多くの有能な個人や技術が必要なことは明らかです。Amazonの小売事業が拡大するにつれ、当初はサードパーティのコンタクトセンターソリューションを利用していましたが、私たちのニーズに合ったソリューションが見つからなかったため、独自のソリューションを開発・構築することにしました。初期バージョンを構築した後、コンタクトセンターチームのフィードバックに耳を傾け、セキュリティ、弾力性、柔軟性、信頼性、高い顧客満足度基準といった厳しい要件を満たすために改良を数年間繰り返しました。多くのAWSのお客様は、コンタクトセンターの調達、インストール、設定、運用において、我々と同じ課題があると語っており、このソリューションをすべての企業に利用できるようにとのリクエストを受けていました。
Amazon Connectの提供を始めてから、何千ものお客様がクラウドに独自のコンタクトセンターを作成しています。Amazon Connectを使用すれば、技術系でないお客様でも、コンタクトフローの設計、エージェントの管理やパフォーマンスメトリクスの把握を簡単に行うことができます。Amazon Connectを顧客管理システム(CRM)などの他のシステムと統合したり、Amazon Lexのインテリジェントな会話ボットをコンタクトフローに統合したりすることが簡単にできます。例えば、IntuitはAmazon ConnectとSalesforceを統合して、顧客のニーズにリアルタイムで適応するコンタクトフローエクスペリエンスを構築しています。また、英国のNational Health Service(NHS)はAmazon ConnectとAmazon Lexを使用して、European Health Insurance Card(EHIC)に関するよくある質問に対して自動的に回答しています。最初の4週間の運用では、EHICへのコールの42%がAmazon ConnectとAmazon Lexの統合ソリューションによって解決され、実際のエージェントがコールに対応する必要はありませんでした。これはEHICコンタクトセンターのエージェントのコール対応にとって、26%の削減効果がありました。
しかし、音声通話ベースのコンタクトセンターというものはこれらの事例の一部分にすぎません。今日、メッセージングでのコミュニケーションがますます増えており、顧客は複数のチャネルを使用して企業とコミュニケーションをとっています。シンプルな問合せではエージェントとの音声会話は行わず、短いチャットメッセージを利用することが多くなっています。これが、Amazon ConnectのWeb & Mobile チャットを発表する理由です。顧客は質問や懸念事項に対して、チャットを使用するか電話をかけるかを選択できるようになりました。
コンタクトセンターのエージェントとチャットする場合には、自分のペースで行うことができ、友達とのメッセージのやりとりと同じくらいフレンドリーなものになります。会話のコンテキストはチャットと音声の両方で維持されるため、顧客は2つのチャンネル間を自由に移動しても、最初からやり直したりエージェントを待つ必要はありません。
Amazon Connect チャットは、お客さまのビジネスに音声とチャットのための統合コンタクトセンターサービスを提供します。Amazon Connect は、音声とチャットで一つのルーティングエンジンを利用して、エージェントへタスク割り当てをより効率的に行うことができ、エンドカスタマーの待ち時間を短縮することができます。エージェントが音声とチャットの両方でサポートできるように、単一のユーザーインターフェイスとなっていて、これはエージェントが習得する必要があるツールの数と、操作する画面の数を減らすことができます。チャットのアクティビティは、既存のコンタクトセンターの音声用コールフローやオートメーションの仕組みと良く統合できるようになっています。1回フローを構築すれば、複数チャネルで再利用できます。 同様に、メトリクスも複数チャネルで統一されているため、メトリクス収集やダッシュボードでもそのメリットが得られます。
顧客は、Webとモバイルの様々なビジネスアプリケーションから、コンタクトセンターのエージェントとのチャットを開始できます。
それがどのようなものか見てみましょう。 以下の例では、チャットは会社のウェブサイトに統合されています。
コンタクトセンターのエージェントは、音声での対応に使用するのと同じWebベースのコンタクトコントロールパネル(CCP)でチャットリクエストを受信します。実際のところ、Webベースであるため、エージェントはどこからでも作業できます。CCP SDKを使用して、顧客管理システム(CRM)など、コンタクトセンターエージェントが使用するアプリケーションとCCPを直接統合できます 。
Amazon Connectコンタクトセンターにチャット機能を追加するには、 コンソールを開いて、ルーティングプロファイルでチャットを有効にし、エージェントがチャットを利用できるようにします。コードを記述する事は不要です。完了すると、新たなCCPによるエージェントエクスペリエンスを通じてチャットでのサポートを開始できます。
Amazon Connect チャットをWebサイトまたはアプリケーションに追加するためのサポートが必要な場合は、Amazon Connectパートナーにご連絡ください。Amazon Connectチャットは、利用ごとの従量課金です 。 前払いや長期契約または最低月額料金は必要ありません。チャットメッセージを使用するエージェント数または顧客の数に関係なく、チャットメッセージごとに課金します。
提供リージョンによって価格設定は異なる場合がありますので、詳細については価格ページをご覧ください。
Amazon Connect チャットは、今週中にAmazon Connectが提供されているすべてのAWSリージョン: US East(Northern Virginia)、US West(Oregon)、EU(Frankfurt)、Asia Pacific(Sydney)、Asia Pacific(Tokyo) で一般公開されます。
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