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Amazon S3 Intelligent-Tiering – 一時的なオブジェクトおよび小規模オブジェクトのコスト最適化の改善
2018 年、当社は Amazon S3 Intelligent-Tiering (S3 Intelligent-Tiering) を初めてリリースしました。ビジネスユニット、チーム、および製品のデータを管理しているお客様にとって、アクセスパターンが予測不能であることはよくあることです。S3 Intelligent-Tiering ストレージクラスでは、S3 はアクセスパターンの変化に応じてアクセス層間でデータを移動することで、コストを自動的に最適化します。
2021 年 9 月 2 日、コストのさらなる削減のために、2 つの更新を発表します。
- S3 Intelligent-Tiering では、すべてのオブジェクトについて、最小ストレージ期間がなくなりました。
- 128 KB 未満のオブジェクトについては、モニタリングおよびオートメーション料金が発生しなくなりました。
お客様にとっての利点
Amazon S3 Intelligent-Tiering は、分析、機械学習、リアルタイムモニタリング、その他のデータレイクのユースケースなど、さまざまなアプリケーション、チーム、および個人がデータを集約してアクセスする共有データセットを保存するために使用できます。
このようなユースケースでは、組織内の多くのユーザーが幅広いオブジェクトを含むデータを保存し、30 日未満でデータのサブセットを削除することがよくあります。
これまで、S3 Intelligent-Tiering は、30 日間以上保存されている 128 KB を超えるオブジェクトを対象としていました。本日より、128 KB 未満のオブジェクト (S3 Intelligent-Tiering ストレージクラスの新規オブジェクトと既存のオブジェクトの両方を含む) についてのモニタリングおよびオートメーション料金が発生しなくなります。さらに、30 日以内に削除、移行、または上書きされたオブジェクトについての比例配分された料金も発生しなくなります。
これらの変更により、S3 Intelligent-Tiering は、オブジェクトのサイズや保持期間にかかわらず、不明な、変化する、または予測不能なアクセスパターンを持つデータにとって理想的なストレージクラスとなります。
この利用方法
S3 Intelligent-Tiering は、オブジェクトの PUT リクエストに Intelligent-Tiering ヘッダーを追加することによって、またはライフサイクルルールの作成を通じて、S3 に書き込まれる際に、オブジェクトに個別に適用できます。
S3 Intelligent-Tiering の利点を詳しく知る方法の 1 つとして、Amazon S3 コンソールを使用することが挙げられます。
そこから、オブジェクトのアップロード先とするバケットを選択し、S3 Intelligent-Tiering クラスで保存して、オブジェクト表示ビューの [Upload] (アップロード) ボタンを選択します。これにより、ファイルやフォルダを S3 にアップロードできるページに移動します。
ドラッグアンドドロップするか、[Add Files] (ファイルを追加) または [Add Folders] (フォルダを追加) ボタンを使用して、バケットにオブジェクトをアップロードできます。選択すると、次の画像のようなビューが表示されます。
次に、ページを下方向にスクロールして、[Properties] (プロパティ) セクションを展開します。ここでは、1 つまたは複数のオブジェクトを保存するストレージクラスを選択できます。ストレージクラスのオプションリストから [Intelligent-Tiering] を選択します。その後、ページの下部にある [Upload] (アップロード) ボタンを選択します。
これで、オブジェクトは S3 Intelligent-Tiering ストレージクラスを使用して S3 バケットに保存され、アクセスパターンの変化に応じてアクセス層間でデータを移動することで、コストをさらに最適化します。
S3 Intelligent-Tiering は、AWS GovCloud (米国) リージョン、Sinnet が運営する AWS 中国 (北京) リージョン、NWCD が運営する AWS 中国 (寧夏) リージョンを含め、すべての AWS リージョンで利用できます。詳細については、S3 Intelligent-Tiering のページをご覧ください。