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AWS IoT Device Managementハンズオンを公開 – デバイスのプロビジョニング方法と登録したデバイスの管理を体験することができます
こんにちは!アマゾンウェブサービスジャパン株式会社 ソリューションアーキテクトの渡邊です。この記事では、AWS IoT Device Management ハンズオンについてご紹介します。
IoTデバイスは現在、数十億個ものデバイスの規模で家庭、工場、油田、病院、車、その他のあらゆる場所で使用されています。様々な場所に配置されたデバイスから頻繁にイベントが発生しており、スケールの観点から、個々のデバイスを個別に扱うことは不可能です。さまざまな構成、デバイスの種類などに対応する柔軟性を保持しながら、一括してデバイスをセットアップ、監視、更新する必要があります。
AWS IoT Device Managementを利用することでIoT デバイスを大規模に登録、編成、モニタリング、およびリモート管理することができます。
AWS IoT Device Managementサービスページより抜粋
AWS IoT Device Management を使用すると、膨大な数の IoT デバイスの登録、編成、モニタリング、リモート管理を簡単かつ安全に行うことができるようになります。AWS IoT Device Management では、接続されたデバイスを個別に、または一括して登録し、簡単にアクセス権限を管理して、セキュアな状態を保つことができます。また、デバイスの整理、デバイス機能のモニタリングとトラブルシューティング、フリートの IoT デバイスの状態のクエリ、および無線 (OTA) によるファームウェア更新の送信も可能です。AWS IoT Device Management はデバイスタイプと OS に依存しないため、すべて同じサービスを使用して、制約のあるマイクロコントローラーからコネクテッドカーまでさまざまなデバイスを管理できます。AWS IoT Device Management によって、フリートの規模をスケールし、大規模で多様な IoT デバイスのデプロイを管理するためのコストと労力を削減できます。
ハンズオンの構成
https://iot-device-management.workshop.aws/
このハンズオンでは AWS IoT Device Managementを利用して、デバイスに対しての4つの操作を体験することができます。
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デバイスのプロビジョニング
AWS IoT でデバイスをプロビジョニングする場合、デバイスと AWS IoT が安全に通信できるように、リソースを作成する必要があります。Bulk Provisioning、Fleet Provisioning、JITP、JITR、のそれぞれの方法でデバイスのプロビジョニング方法について学ぶことができます。
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フリートインデックス
クラウド上のレジストリデータ、シャドウデータ、およびデバイス接続データ(デバイスライフサイクルイベント)のインデックス作成、検索や集計して登録したデバイスの情報取得を体験することができます。
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デバイスのグループ化
モノのグループを用いて複数のモノをカテゴライズして管理することができます。 グループに対してポリシーをアタッチして権限を設定する方法を学びます。
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OTA
IoT ジョブを利用して1つまたは複数のデバイスにアプリケーションやファームウェア更新のダウンロードとインストールを行います。
IoT Device Managementのユースケース
このハンズオンで体験する4つの機能を応用して大規模で多様なデバイスを管理するユースケースについてご紹介します。
産業用アプリケーション
AWS IoT Device Management により、大規模で多様な産業デバイスフリートをすばやく接続し、複数の工場現場にデプロイされた接続済みデバイスをリモートで管理、モニタリング、およびトラブルシューティングすることができます。製造、原油とガス、採鉱などの産業セクター全体でデバイスの使用状況とパフォーマンスのメトリクスをモニタリングできます。AWS IoT Device Management では、サービスアラートによりメタデータやポリシーの変更をモニタリングできるため、デバイス設定の調整に関する情報を得ることができます。AWS IoT Device Defender を使用して、フリート全体で異常な動作を監査、検出し、AWS IoT Device Management を使用して、デバイスへのホットフィックスのデプロイなど、軽減措置を取ることができます。
コンシューマーアプリケーション
AWS IoT Device Management では、接続された電球や Wi-Fi ルーターなど、配置済みのコンシューマーデバイスへの無線 (OTA) による更新のデプロイ速度を管理できます。更新を送信してデバイスで最新のソフトウェアを実行していることを確認したり、バグ修正またはファームウェアの更新をプッシュしてセキュリティの脆弱性に対するパッチを適用し、デバイスの機能を強化したりできます。また、最初のアクティベーションでデバイスを最新のファームウェアに更新する連続ジョブを作成することもできます。
商用アプリケーション
AWS IoT Device Management では、機能、セキュリティ要件その他のビジネスカテゴリを基に、デバイスフリートを階層構造に簡単にグループ化することができます。部屋のすべてのセンサー、同じ階のすべての部屋、および建物内のすべての階をグループ化できます。フリートのインデックス設定により、接続されたデバイスの状態を把握し、複数のデバイス間で一度にアクションを実行できます。一括登録を使用して、デバイスのフリートをすばやく登録し、新しい建物または職場にデプロイできます。
さいごに
この記事では、AWS IoT Device Management ハンズオン の内容と、ユースケースについてご紹介しました。是非ハンズオンで AWS IoT Device Managementへの理解を深めていただければと思います。また、ハンズオン内容に関するフィードバックや修正依頼がある場合は Github リポジトリ へ Issue としてご報告いただけますと幸いです。
著書について
渡邊 翼
AWSでは自動車業界のお客様の支援をしているソリューションアーキテクトです。好きなサービスは AWS IoT Core で、好きな飲み物はプロテインです。