Amazon Web Services ブログ
週刊AWS – 2020/9/21週
こんにちは、AWSソリューションアーキテクトの小林です。
今日の東京はすがすがしい秋晴れの一日でした。9月はカラッと晴れる日が少なくどんよりした天気が多かったのですが、たまにカラッと晴れると気持ちがいいですね。気温も過ごしやすく湿度も低いという爽やかな一日でした。こういった日が週に一度くらいあるといいなぁと思いますが、なかなかままならないものです。
それでは、先週の主なアップデートについて振り返っていきましょう。
2020年9月21日週の主要なアップデート
- 9/21(月)
- Amazon Aurora PostgreSQL Patches 2.5.4 / 2.6.1 / 3.2.4 / 3.3.1 now generally available
PostgreSQL互換のAmazon Auroraで新しいパッチバージョンとして2.5.4/2.6.1/3.2.4/3.3.1が利用できるようになりました(それぞれPostgreSQLの10.12/10.13/11.7/11.8に互換です)。詳細についてはリリースノートをご確認ください。 - Announcing event logging and self-upgrade capabilities in SSM Agent, with new version 3.0
AWS Systems Managerエージョンとのバージョン3.0がリリースされました。このバージョンではエージェントの起動と更新イベントをログに記録できるようになり、イベントドリブンなアクションを容易に記述可能になりました。加えてインストール済みエージェントのバージョンが非推奨になった際に自動的にアップグレードするオプションが追加されて、メンテナンスの手間を省くことができるようになっています。
- Amazon Aurora PostgreSQL Patches 2.5.4 / 2.6.1 / 3.2.4 / 3.3.1 now generally available
- 9/22(火)
- Usability Improvements for AWS Management Console now available
AWS Management Consoleのナビゲーションヘッダーとフッターが改善されました。これまでよりも多くのサービスをお気に入りリストに登録したり、最近使ったサービスが15個まで表示されるようになりました。また、ブラウザが対応していればキーボードを使った操作をすることも可能です。 - Introducing AWS Perspective
AWS SolutionsからAWS Perspectiveがリリースされました。これはアカウント内の実際の状況に基づいてアーキテクチャ図を作成するために便利なツールです。AWS Perspectiveを利用するとAWSリソースの情報を収集し、それらの関係性を導き出して、ウェブ上で表示してくれます。どういった出力が得られるかについてはこちらのページをご覧いただくとサンプルを確認できます。なお、AWS Perspectiveを利用する際に作成されるリソース群にはそれぞれ利用料が発生しますのでご注意ください。
- Usability Improvements for AWS Management Console now available
- 9/23(水)
- AWS Backup supports application-consistent backups of Microsoft workloads on EC2
AWS BackupがMicrosoftのボリュームシャドウコピーサービス(VSS)を利用したバックアップをサポートしました。これによってWindows Serverインスタンスや、SQL Server/Active Directory/Exchange ServerなどのMicrosoftアプリケーションについて整合性のあるバックアップをAWS Backupから直接取得、管理、復元できるようになります。 - Amazon RDS M6g and R6g instance types, powered by AWS Graviton2 processors: In preview and now supported on more database versions
Amazon RDSにおけるAWS Graviton 2プロセッサベースのインスタンスでプレビューとして利用可能なデータベースバージョンが追加されました。RDS MySQLでは8.0.17/8.0.19/8.0.20が、RDS PostgreSQLでは12.3/12.4が新たにプレビューできるようになっています。Amazon AuroraとRDS MariaDBは近日中に対応予定です。 - Announcing AWS Glue Studio: Visual job authoring and advanced monitoring for AWS Glue
AWS Glueの新しいGUIベースのインタフェースとしてAWS Glue Studioがローンチされました。Glue Studioを利用するとETLジョブの作成、実行、監視をこれまでよりも容易に実行することができるようになります。3rd partyのETLツールのようにボックスと矢印をつなぎ合わせる感覚でGlueのETL処理を記述でき、Glueが提供するサーバレスなApache Sparkベースのビッグデータ処理を容易に実現できるようになります。
- AWS Backup supports application-consistent backups of Microsoft workloads on EC2
- 9/24(木)
- Amazon Aurora Increases Maximum Storage Size to 128TB
Amazon Auroraクラスタのストレージ容量の最大値が従来の64TBから128TBに拡張されました。これはMySQL互換とPostgreSQL互換の双方でご利用いただけます。より具体的にはMySQL 5.6互換のものはエンジンバージョン1.23から、MySQL 5.7互換の場合は2.09からとなります。PostgreSQLは9.6.17/10.12/11.7からとなります。詳細についてはドキュメントをご確認ください。 - Queuing purchases of Savings Plans
コンピュートサービスの利用量をコミットする代わりにAmazon EC2, AWS Fargate, AWS Lambdaの利用料金を最大で72%削減できる購入オプションであるSavings Planがアップデートされました。将来の購入予定をキューに入れることで時期が来たタイミングで自動的に購入することが可能になり、期限切れにあわせた再購入や将来の拡張に備えた追加購入を忘れることなく事前の計画通りに実行することができるようになりました。 - Amazon RDS for PostgreSQL supports new Minor Versions 12.4, 11.9, 10.14, 9.6.19, and 9.5.23
Amazon RDS for PostgreSQLでマイナーバージョン、12.4/11.9/10.14/9.6.19/9.5.23が利用できるようになりました。一部のバージョンではRDKitやpg_proctabといった拡張機能が新たに利用可能になっているのもポイントです。 - Announcing the General Availability of Amazon Corretto 15
本番環境での利用にも対応した無料のOpenJDKディストリビューションであるAmazon Corretto 15が一般利用開始(Generally available, GA)になりました。Corretto 15はLinux, Windows, MacOSでご利用いただくことできます。詳細についてはこちらを。 - Amazon Elasticsearch Service now offers T3 Instances
Amazon Elasticsearch Serviceで汎用インスタンスのt3を利用できるようになりました。主に評価や検証での利用が推奨ですが、これまでよりもインスタンスあたりで多くのEBSボリュームを利用できるため、クエリ数は少ないけれどもデータ量が多いワークロードではコスト効率の改善が見込めます。なお、t3利用時に限ったことではありませんが、実用性能はデータのタイプや処理内容によって大きく変わりますので、性能テストの実施をお忘れなく。 - Amazon Aurora PostgreSQL Supports pglogical Extension
Amazon Aurora PosgreSQLでオープンソースの拡張機能であるpglogicalが利用可能になりました。ロジカルレプリケーションの仕組みを使うことで独立したAurora PostgreSQLデータベース間での変更差分のコピーを実現できます。詳細についてはドキュメントをご確認ください。
- Amazon Aurora Increases Maximum Storage Size to 128TB
- 9/25(金)
- Introducing AWS Cost Anomaly Detection (Preview)
請求額の異常を検知する機械学習モデルを備えたAWS Cost Anomaly Detectionがプレビューで利用可能になりました。これを利用するとコストの異常が発生した際に通知を受けると共に、推定される原因を確認することができるので意図しない費用発生に速やかに気づき、アクションを取ることができるようになります。なお、AWS Cost Anomaly DetectionはAWS Cost Explorerと統合され、その一部として利用することができます。
- Introducing AWS Cost Anomaly Detection (Preview)
今週の私が気になるサービスはAWS Glue Studioです。いろいろなお客様にAWS Glueを紹介してきましたが、GUIベースで簡単にジョブを設計したいというご要望を結構な頻度でいただくことがありました。自分自身を振り返ってみると前職時代にはそういったツールを便利に使っていた記憶もありますので、なるほどなと頷いたものです。Glue Studioはそういったお客様のご期待に応えられるサービスだと期待していますので、これからちょっと触ってみようかなと思っています。ブログ記事も出てますので、ざっくりと概要をつかみたい方はこちらもおすすめです。
それでは、また来週!
ソリューションアーキテクト 小林 正人 (twitter – @maccho_j)