Amazon Web Services ブログ
週刊AWS – 2022/8/8週
みなさん、こんにちは。AWS ソリューションアーキテクトの小林です。
みなさんは目的別クラウド構成と料金試算例のページをご存じでしょうか。AWS は様々なサービスを提供しており、これらを活用すればほとんど全てのシステムを実現することが可能です。一方で、これから初めて AWS を使って見ようという方からは、「どう構成を組めば良いかわからない」というご相談を頂くこともあります。主にこういった方に向けて、典型的な用途をピックアップしてリファレンスとなる構成例や費用試算例を公開しています。AWS 利用経験が長い方にも、普段とはちょっと違ったワークロード向けに検討が必要な場合などには参考になるかもしれませんので、ぜひご覧ください。
それでは、8 月 8 日週のアップデートを振り返ってみましょう。
2022 年 8 月 8 日週の主要なアップデート
- 8/8(月)
- Amazon QuickSight でダッシュボードエクスペリエンスの改善を発表
Amazon QuickSight でダッシュボードの新しいルック・アンド・フィールがリリースされました。新しい UI は、簡素化されたツールバーや、カーソルを合わせた際に表示されるメニューなどにより、より便利にオペレーションが行えるよう改善が適用されています。 - AWS Direct Connect において従来より低帯域幅での AWS Transit Gateway 接続が利用可能に
AWS Direct Connect が、500Mbps 以下の回線を利用した AWS Transit Gateway への接続をサポートしました。今回のアップデートにより、50/100/200/300/400/500Mbps で Direct Connect を利用しているユーザも、Transit Gateway を利用できるようになりました。回線事業者さんが提供するサービスとしてのDirect Connect接続を利用している場合は、その事業者さんに利用可否についてご確認ください。 - Amazon DocumentDB (MongoDB 互換) で DML クエリの監査ログ取得が可能に
Amazon DocumentDB (MongoDB互換) で DML(Data Manipulation Language) 実行時のログを取得可能になりました。insert(), insertMany(), update(), updateMany(), delete(), deleteMany() などのオペレーションが対象になっていますので、詳細はドキュメントをご確認ください。このログは CloudWatch Logs に格納されます。 - AWS Graviton2 ベースの Amazon EC2 C6g/C6gd インスタンスが大阪リージョンでも利用可能に
AWS Graviton2 プロセッサを搭載した Amazon EC2 インスタンス、C6g/C6gd インスタンスが大阪リージョンでもご利用頂けるようになりました。 - AWS IoT Greengrass v2 のバージョン 2.7 をリリース
AWS IoT Greengrass は IoT エッジデバイスのラインタイムとクラウドサービスで、今回バージョン 2.7 がリリースされました。このバージョンではシステムのテレメトリデータ取得機能の強化、ローカルデバイスへのデプロイ機能の強化、カスタム認証局によって署名された証明書のサポート、などが含まれています。詳細についてはドキュメントをご覧ください。
- Amazon QuickSight でダッシュボードエクスペリエンスの改善を発表
- 8/9(火)
- AWS Glue が Flex 実行オプションをサポートしコスト効率の高いジョブ実行が可能に
AWS Glue で新しい実行オプションとして Flex がご利用頂けるようになりました。Flex を選択すると、Glue ジョブは AWS がもつ予備キャパシティを活用して実行されます。そのため、ジョブの開始時間や実行時間は状況によって異なります。この特性を許容できる用途、例えば本番前のテストや、緊急性の低いデータ統合処理に適しており、最大 34 %低いコストで実行可能です。 - Amazon SageMaker Canvas で機械学習向けのデータ準備・分析機能を強化
Amazon SageMaker Canvas でデータの準備と分析のための拡張機能が発表されました。欠損データや外れ値の置換することでモデル精度を改善したり、データセットサンプルのサイズを柔軟に選択することが可能になりました。
- AWS Glue が Flex 実行オプションをサポートしコスト効率の高いジョブ実行が可能に
- 8/10 (水)
- 任意に選択した複数の EBS ボリュームについて整合性のあるスナップショットを取得可能に
2019 年から、ひとつの EC2 インスタンスにアタッチされた「全ての」EBS ボリュームについて整合性のあるスナップショットを取得することができるようになりました。今回、必要なボリュームに絞って(任意に選択したボリュームに限って)整合性のあるスナップショットを取得できるようになりました。
- 任意に選択した複数の EBS ボリュームについて整合性のあるスナップショットを取得可能に
- 8/11 (木)
- Amazon EKS と Amazon EKS Distro が Kubernetes バージョン 1.23 をサポート
Amazon EKS と Amazon EKS Distro が Kubernetes のバージョン 1.23 に対応しました。なお、Amazon EKS Anywhere でも近日中にバージョン1.23のサポートが予定されています。こちらのブログ記事もどうぞ。 - Amazon AppFlow で SAP ODP を利用した SAP アプリケーションから AWS サービスに対するデータ転送が可能に
AWS と SaaS アプリケーションの間のデータ転送をセキュアかつ簡単に実現するサービスが Amazon AppFlow です。今回、AppFlow が SAP アプリケーションから AWS サービスに対するデータ転送をサポートしました。例えば、SAP ERP のマスターデータやトランザクションデータを Amazon S3 のデータレイクに転送し、他の情報と組み合わせて分析するといったことが可能になります。なお、この機能は SAP ODP(Operational Data Provisioning) を利用して実現されています。 - AWS Private 5G が一般利用開始に
企業が施設内のプライベートなモバイルネットワークを数日でセットアップし、スケールすることを可能にするマネージドサービスが AWS Private 5G です。今回、AWS Private 5G の一般利用開始を発表しました。ご利用頂けるリージョンは現時点でオハイオ、バージニア、オレゴンとなります。
- Amazon EKS と Amazon EKS Distro が Kubernetes バージョン 1.23 をサポート
- 8/12 (金)
- Amazon Personalize でルールベースのプロモーション機能が利用可能に
Amazon Personalize で予め定義したルールに沿って特定のアイテムをプロモーションできるようになりました。ECサイトを例にとると、レコメンデーションされるコンテンツの 20% を「セール中」と表示されたアイテムにする、といったことが可能になります。 - Amazon RDS Custom for Oracle でインスタンスサイズのスケールが可能に
Amazon RDS Custom for Oracle で Scale Compute オペレーションがサポートされ、インスタンスサイズのスケールアップ、ダウンが可能になりました。
- Amazon Personalize でルールベースのプロモーション機能が利用可能に
それでは、また来週!
ソリューションアーキテクト 小林 正人 (twitter – @maccho_j)