Amazon Web Services ブログ

週刊AWS – 2024/11/4週

みなさん、こんにちは。ソリューションアーキテクトの西村です。今期から 週刊AWS を担当させていただくことになりました。これからよろしくお願いいたします。

11 月 15 日 (金) 14:00 – 16:00 に AWS セミナー「生成 AI が切り拓く、今後のエンジニアリング環境」が開催されます。生成 AI を活用して、実際にエンジニアリング環境の改善を進めているお客様より、具体的な取り組みについてお話しいただく予定です。生成 AI によるエンジニアリングの品質と効率化を高めるためのヒントが得られるチャンスですので、ぜひ、ご参加ください。

それでは、先週の主なアップデートについて振り返っていきましょう。

2024年11月4日週の主要なアップデート

  • 11/4(月)
    • Amazon Simple Email Service (Amazon SES) のメール送信用 API でインラインテンプレート機能をサポート
      Amazon Simple Email Service (Amazon SES) で SendBulkEmail API もしくは SendEmail API のリクエストにおいて、インラインテンプレート機能をサポートしました。今までは、事前に作成したメールテンプレートを Amazon SES に登録しておく必要がありましたが、今回のアップデートのインラインテンプレート機能を使用することで、事前のテンプレート登録と管理が不要で、直接メールコンテンツを組み立て、配信することが可能です。
    • Amazon Bedrock で Anthropic 社の Claude 3.5 Haiku モデルを提供開始
      Amazon Bedrock で Anthropic 社の Claude 3.5 Haiku モデルが、米国西部(オレゴン)リージョンと米国東部(バージニア北部)リージョン(クロスリージョン推論経由)で利用可能になりました。Claude 3.5 Haiku は、高速な応答時間と向上した推論能力を組み合わせにより、Anthropic 社の旧世代の最大モデルである Claude 3 Opus に匹敵するパフォーマンスを実現しており、スピードと知能の両方が求められるタスクに最適です。現在、テキストのみのモデルとして提供されていますが、画像入力のサポートも追加される予定です。
  • 11/5(火)
    • (この日は週刊AWS でとりあげるアップデートがありませんでした。)
  • 11/6(水)
    • Amazon CloudFront で AWS WAF によってブロックされたリクエストに対する料金が無料化へ
      2024 年 10 月25日より、AWS WAF によってブロックされた Amazon CloudFront へのリクエストに対して、リクエスト料金やデータ転送料金がかからなくなりました。この改訂は、アプリケーションなどの設定変更の必要はなく、AWS WAF と連携するすべての CloudFront ディストリビューションに対して自動で適用されます。AWS WAF 自体の料金には変更なく、引き続きリクエスト対する料金がかかりますので、お間違いのないようご注意ください。
    • Amazon EC2 で Microsoft Windows Server 2025 イメージを提供開始
      Amazon EC2 で Microsoft Windows Server 2025 のライセンス付き Amazon Machine Images(AMIs) をサポートしました。Amazon EC2 で Windows Server 2025 を起動することで、AWS の強化されたセキュリティと信頼性を備え、性能とコストパフォーマンスに優れた環境で、最新の Windows Server の機能を活用できます。新しい AMI の詳細については、AWS Windows AMI リファレンスをご覧ください。Amazon EC2 上での Windows Server 2025 の実行に関する詳細は、Windows Workloads on AWS ページをご確認ください。
  • 11/7(木)
    • Amazon Elastic Container Service(Amazon ECS) でサービスのバージョンとデプロイの履歴を表示開始
      Amazon Elastic Container Service(Amazon ECS) でアプリケーションをデプロイした際のサービスのバージョンとデプロイの履歴を確認できるようになりました。この機能により、Amazon ECS 上で稼働するアプリケーションのサービスバージョンを追跡したり、進行中のデプロイ状況を監視することが可能になり、デプロイ失敗時のデバッグを容易に行えるようになります。2024 年 10 月 25 日以降にデプロイされたサービスについて、サービスバージョンとデプロイ履歴を確認できます。詳細はこちらのブログ記事ユーザーガイドをご確認ください。
    • Amazon OpenSearch Service がデータ探索とコラボレーションにより効果的な次世代 UI ダッシュボードを提供開始
      Amazon OpenSearch Service 次世代ダッシュボードを提供開始しました。データ探索の操作性が向上し、複数のデータソースから情報を 1 箇所に集中させることで、相互作用分析等の包括的なインサイトを得ることができます。また、OpenSeach Workspaces 機能もリリースされ、ユースケースに応じた専用のスペースを作成することで、共同作業者に限定したデータコラボレーションが可能です。詳細についてはこちらのブログ記事をご確認ください。
    • AWS Lambda で .NET のマネージドランタイムの JSON ロギングをサポート
      AWS Lambda で.NET のマネージドランタイムを使用する Lambda 関数のアプロケーションログを、 JSON 形式でキャプチャできるようになりました。今までは、.NET のマネージドランタイムのシステムログのみが JSON 形式 でキャプチャ可能で、アプリケーションログを JSON 形式でキャプチャするには、ロギングライブラリを手動で構成する必要がありました。今回のアップデートにより、独自の JSON ライブラリを使用する作業が不要で、アプリケーションログ を JSON 形式でキーと値のペアのシリーズとして構造化できるるようになるため、大量のログ検索、分析し、Lambda 関数の障害をすばやく特定できるようになります。
    • Amazon OpenSearch Service で延長サポートの提供開始
      Amazon OpenSearch Service で Elasticsearch バージョンと OpenSeach バージョンで 延長サポートの提供を開始しました。Elasticsearch 6.7 以前のバージョン、Elasticsearch 7.1 から 7.8 のバージョン、OpenSearch 1.0 から 1.2 のバージョン、OpenSearch 2.3 から 2.9 のバージョンの標準サポートは 2025 年 11 月 7 日に終了します。延長サポートでは、通常のインスタンス料金に加えてサポート料金を支払うことで、標準サポート終了後も少なくとも 12 カ月の期間、重要なセキュリティアップデートを受け取ることができます。各バージョンにおける延長サポートの期限等の詳細は、ブログ記事をご確認ください。
  • 11/8(金)
    • Amazon Location Service の場所、ルート、マップ機能の強化による高度なルート計画が可能に
      Amazon Location Service の場所、ルート、マップ機能が強化され、開発者がアプリケーションに高度な位置情報機能を簡単に追加できるようになりました。このリリースにより、複数の配送地点の最適化、さまざまな移動制限のサポートなど、高度なルート計画機能が利用可能です。また、近隣の企業を見つける Search Nearby 機能、入力された住所を予測する Autocomplete 機能などの機能もリリースされており、位置情報ベースのユースケースを幅広くサポートできます。
    • Amazon DataZone の料金体系がユーザー単位の月額料金から従量課金モデルへ変更
      Amazon DataZone は従量課金モデルへ料金体系を改定しました。今までのユーザー毎の月額料金が廃止され、2024 年 11 月 1 日から Amazon DataZone で使用したリソースに対してのみ課金されるようになります。これによりユーザー数に関係なく、利用した分だけの支払いでご利用いただけます。さらに同時に、Amazon DataZone のメタデータストレージの料金を 1GB あたり 0.417 USD から 0.40 USD へ引き下げと、 プロジェクト作成といった Amazon DataZone のコアとなる一部の DataZone API が無償化となりました。無償化の API リストページで対象の API をご確認ください。
    • EC2 Auto Scaling でアベイラビリティーゾーンの厳密な均等化制御が可能に
      Amazon EC2 Auto Scaling グループ(ASG) はアベイラビリティーゾーン間でワークロードを厳密に均等化できるようになりました。今までは、ASG 内の EC2 インスタンスをアベイラビリティーゾーン間で均等化するには、ライフサイクルフックを使ってカスタムアクションを実施させるか、複数の ASG を維持する必要がありました。今回のリリースにより、容易にアベイラビリティーゾーン間での均等化を実現させ、アプリケーションのレジリエンシーをさらに高めることができます。

11 月も中旬に入り、 AWS re:Invent 2024 の開催まで、あと数週間となりました。ただ、お忙しい中、時差もあり、自身で1つ1つキャッチアップするのも大変という方もおられると思います。そこで、今年も AWS re:Invent 2024 で発表される新サービス、新機能を一挙紹介する AWS Black Belt Online Seminar 2024 年 AWS re:Invent 速報を、2024 年 12 月 6 日 (金) 12:00 – 13:00 に開催いたします。登録不要でご視聴いただけますので、お気軽にご参加ください。

それでは、また来週!

著者について

Tadami Nishimura

西村 忠己(Tadami Nishimura) / @tdmnishi

AWS Japan のソリューションアーキテクトとして、小売・消費財業種のお客様を担当しています。データガバナンスの観点から、お客様がデータ活用を効果的に行えるようなデモンストレーションなども多く行っています。好きなサービスは Amazon Aurora と Amazon DataZone です。趣味は筋トレで、自宅に徒歩0分のトレーニングルームを構築して、日々励んでいます。