Amazon Web Services ブログ
週刊AWS – 2026/6/29週
みなさん、こんにちは。ソリューションアーキテクトの古屋です。今週も 週刊AWS をお届けします。
2026 年も折り返し地点を過ぎ、いよいよ下半期に入りました!上半期は生成 AI とエージェントに関するアップデートが目立ちましたが、その勢いは下半期も止まる気配がありません。今週も Claude Sonnet 5 の登場や Amazon WorkSpaces for AI agents の一般提供開始など、エージェント活用を後押しするアップデートが多数ありました。
一方で 6/30 には AWS のサービス提供状況が更新され、いくつかのサービスがメンテナンスモードやサンセット (提供終了予定) へ移行しています。本記事にて主張なアップデートとして取り上げておりますのでご確認の上、該当サービスをご利用中の方は、代替サービスへの移行計画をお早めにご検討ください。
それでは、先週の主なアップデートについて振り返っていきましょう!
2026年6月29日週の主要なアップデート
- 6/29(月)
- Amazon S3 サーバーアクセスログが Amazon CloudWatch Logs と Amazon S3 Tables への配信に対応
Amazon S3 のサーバーアクセスログを Amazon CloudWatch Logs へ直接配信できるようになりました。これにより、アクセスログデータに対する即時クエリ、アラーム、クロスアカウント/クロスリージョンの集約、AWS Key Management Service (KMS) 暗号化が利用可能になります。また、追加のストレージコストなしで Apache Iceberg 形式の Amazon S3 Tables にミラーリングすることも可能です。CloudWatch Logs への配信ではエラー率のアラーム設定やアクセスインシデントの調査などに活用できます。S3 Tables にミラーリングされたログは Amazon Athena や Amazon Redshift など Iceberg 互換のクエリエンジンから標準 SQL で即座にクエリでき、アクセスパターンの監査やコスト要因の分析に役立ちます。AWS 中国リージョンおよび AWS GovCloud (米国) を除くすべての AWS リージョンで利用可能です。 - AWS WAF が Amazon Bedrock AgentCore Gateway のサポートを追加
Amazon Bedrock AgentCore Gateway 向けの AWS ウェブアプリケーションファイアウォール (AWS WAF) 保護の一般提供が発表されました。エージェンティック AI ワークロードを一般的なウェブ脆弱性や悪用から保護できるようになります。AWS WAF 保護パックを AgentCore Gateway に関連付けることで、IP ベースのアクセスコントロール、レートベースのルール、一般的なルールセット・既知の不正入力・Bot Control を含む AWS マネージドルールグループを適用できます。Gateway レベルで一度設定するだけで、その背後にあるすべてのターゲットに一貫して適用されるため、単一の設定でダウンストリームのツールやエージェント、統合をまとめて保護できるのがポイントです。AWS WAF と Amazon Bedrock AgentCore Gateway の両方が利用可能なすべての AWS リージョンで提供されます。
- Amazon S3 サーバーアクセスログが Amazon CloudWatch Logs と Amazon S3 Tables への配信に対応
- 6/30(火)
- AWS のサービスおよび機能の提供状況変更のお知らせ
複数の AWS サービスおよび機能について、提供状況が更新されました。メンテナンスに移行するサービスは 2026 年 7 月 30 日以降、新規のお客様はご利用いただけません (既存のお客様は継続利用可、AWS の運用・サポートも継続)。対象は、Amazon Bedrock Agents (2023 年 11 月リリース版、Amazon Bedrock Agents Classic に名称変更)、Amazon Cognito Sync、Amazon Kendra、Amazon Q Business、AWS Directory Service – Simple AD、AWS IoT Device Defender – Detect (2026 年 8 月 31 日以降)、AWS Mainframe Modernization – Self-Managed Experience、AWS Management Console – myApplications、AWS Resource Groups – Group Lifecycle Events、AWS Service Catalog – Application Registry、AWS Systems Manager – Application Manager、Amazon SageMaker AI の A2I / Clarify / Debugger / GeoSpatial / Ground Truth / Mechanical Turk / Model Monitor / Role Manager / Studio Lab です。サンセット (提供終了予定) に移行するサービスは、Amazon WorkSpaces – PCoIP / Pool、AWS Managed Services (AMS) Advanced、AWS re:Post Private、Amazon SageMaker AI – Profiler です。2026 年 6 月 30 日をもってサポート終了となったのは、Amazon Chime SDK – Carrier Voice Focus、Amazon SageMaker AI – Ground Truth Plus です。詳細は AWS 製品ライフサイクルページをご覧ください。 - Amazon SageMaker AI が Gemma 4 モデルのサーバーレスモデルカスタマイズをサポート
Amazon SageMaker AI が、教師ありファインチューニング (SFT)、直接選好最適化 (DPO)、強化ファインチューニング (RFT) を用いた Gemma 4 E4B および 31B モデルのサーバーレスカスタマイズをサポートするようになりました。Gemma は Google DeepMind が構築したオープンモデルのファミリーです。今回のリリースにより、Gemma 4 を含む Nova、Nemotron 3、Qwen、Llama、gpt-oss、DeepSeek などのモデルファミリーが SageMaker AI でサーバーレスカスタマイズに利用できるラインナップに揃いました。サーバーレスカスタマイズではインフラのプロビジョニングとトレーニングのオーケストレーションを SageMaker AI が引き受けてくれるため、クラスター管理ではなくデータと評価に集中できます。米国東部 (バージニア北部)、米国西部 (オレゴン)、アジアパシフィック (東京)、欧州 (アイルランド) で利用可能です。 - Claude Sonnet 5 が利用可能に
AWS で Claude Sonnet 5 の提供が開始されました。Anthropic の最新世代における最初の Sonnet モデルで、Sonnet の価格帯を維持しつつコーディング・エージェント・専門業務でトップクラスのインテリジェンスを提供します。コーディングでは大規模なコードベースの複数ファイルにまたがる変更やデバッグ・リファクタリングを、エージェント用途ではツール呼び出しや多ステップの状態保持・エラー回復を、ナレッジワークではドキュメント起草や非構造化データの構造化変換をこなします。アクセス方法はAmazon Bedrock 経由での利用と Claude Platform on AWS での利用の2 種類あります。Amazon Bedrock 経由ではデータを AWS インフラストラクチャ内に保持したまま、Guardrails や Knowledge Bases、リージョンデータレジデンシーなどのマネージド機能と組み合わせて利用できます。Claude Platform on AWS では、AWS コンソールから Anthropic のネイティブプラットフォーム体験に直接アクセスでき、Anthropic と直接やり取りする場合と同じ API・機能・コンソールを AWS の請求と認証に統合された形で利用できます。 - Amazon WorkSpaces for AI agents の一般提供を発表
AI エージェントがマネージド WorkSpaces 環境を通じてデスクトップアプリケーションに安全にアクセス・操作できる Amazon WorkSpaces for AI agents が、一般提供開始となりました。ERP、CRM、メインフレーム、独自ツールなど、モダナイズが難しいデスクトップアプリケーションを、アプリの改修なしにエージェントから操作できるのが特徴です。エージェントは人間のユーザーと同じ ID 制御、ネットワーク分離、コンプライアンス境界を継承するため、ガバナンスを損なわずに保険金請求処理や取引決済などのバックオフィス業務を自動化できます。Model Context Protocol (MCP) を使うあらゆるエージェントフレームワークと連携します。プレビュー期間中のフィードバックを反映し、MCP 呼び出しで直接アプリケーションや OS を操作する MCP ツールフォワーディング、オペレーターがエージェント活動をライブで可視化しセッション中のアクセスを取り消せるリアルタイムセッション制御、既存の Active Directory ID の下で動作させられるドメイン参加フリートサポートといった機能も追加されています。
- AWS のサービスおよび機能の提供状況変更のお知らせ
- 7/1(水)
- Amazon OpenSearch Service にログ分析向けに最適化された新エンジンが登場
Amazon OpenSearch Service に、ログ分析ワークロード向けに専用設計された新エンジンが導入されました。集計ワークロード向けのカラムナーストレージにより最大 70% のストレージ削減を実現し、同じコストで最大 3 倍のデータを保持できます。加えて、同じハードウェアで最大 2 倍の取り込みスループットと 2 倍高速な分析クエリを提供します。ポイントは、OpenSearch が得意とするフルテキスト検索と、新エンジンによる高速な集計・分析クエリを同一クエリ内で組み合わせられる点で、集計とインシデント調査を 1 つのドメインで両立できます。開始するには OpenSearch 3.5 以上でドメインを作成し、オブザーバビリティのユースケースを選択、エンジンモードを optimized に設定してください。米国東部 (バージニア北部、オハイオ)、米国西部 (オレゴン)、カナダ (中部)、アジアパシフィック (ムンバイ、シンガポール、シドニー、東京)、欧州 (フランクフルト、アイルランド、ロンドン、スペイン) のグローバル 12 リージョンで利用可能で、新エンジンの利用に追加料金はかかりません。 - AWS AppConfig が A/B テスト向けのマネージド実験ツールを提供開始
AWS AppConfig で、A/B テストや機能実験を実行できる実験ツールの一般提供が開始されました。個別の実験インフラストラクチャを構築・管理する必要なく、25 年以上にわたる Amazon の実験ベストプラクティスをベースに、AI 駆動のガイダンスで堅牢な実験の構築を支援します。UI 変更やレコメンデーションアルゴリズム、AI モデルの選択やプロンプト実験まで、アプリケーションスタック全体で A/B テストや多変量実験を実行可能で、機能バリエーションの定義やトラフィック割り当て率の設定を、AWS Management Console、CLI、API、AWS CDK から行えます。結果は Amazon CloudWatch や既存の分析ツールで分析でき、勝ちパターンは AppConfig の安全なロールアウトで本番環境へ適用できます。この機能は Amazon EC2、AWS Lambda、Amazon ECS、Amazon EKS、AWS AppConfig Agent 経由のオンプレミスサーバー上で動作します。AWS GovCloud (米国) を含むすべての AWS リージョンで利用可能です。 - Amazon RDS のクロスリージョン自動バックアップが 4 つの追加 AWS リージョンで利用可能に
Amazon RDS のクロスリージョン自動バックアップレプリケーションが、4 つの AWS リージョンで追加提供されました。今回のリリースで、メキシコ (中部) と欧州 (アイルランド) または米国西部 (北カリフォルニア) の間、アジアパシフィック (台北) とアジアパシフィック (シンガポール) または アジアパシフィック (東京) の間、アジアパシフィック (ニュージーランド) とアジアパシフィック (シンガポール)、アジアパシフィック (シドニー)、アジアパシフィック (メルボルン) の間、アジアパシフィック (タイ) とアジアパシフィック (シンガポール) または アジアパシフィック (ジャカルタ) の間で、自動バックアップレプリケーションを設定できるようになりました。クロスリージョン自動バックアップレプリケーションでは、RDS がスナップショットとトランザクションログを選択した送信先リージョンへレプリケートしてくれるので、プライマリリージョンが利用できなくなった場合でも、セカンダリリージョンで任意の時点に復元して迅速にオペレーションを再開できます。Amazon RDS for PostgreSQL、MariaDB、MySQL、Db2、Oracle、Microsoft SQL Server で利用できます。
- Amazon OpenSearch Service にログ分析向けに最適化された新エンジンが登場
- 7/2(木)
- AWS Config が 8 つの新しいリソースタイプに対応
AWS Config が、Amazon API Gateway、Amazon EC2、Amazon S3 Vectors を含む主要サービスにわたる 8 つの追加リソースタイプに対応しました。追加されたリソースタイプは、AWS::ApiGateway::DomainNameV2、AWS::ApiGatewayV2::VpcLink、AWS::EC2::VPCEncryptionControl、AWS::NetworkFirewall::ContainerAssociation、AWS::OpenSearchServerless::SecurityPolicy、AWS::OSIS::Pipeline、AWS::S3Vectors::VectorBucket、AWS::S3Vectors::VectorBucketPolicy の 8 種類です。すべてのリソースタイプの記録を有効にしている場合、これらの新規リソースは自動的に追跡されます。新しくサポートされたリソースタイプは Config ルールと Config アグリゲーターでも利用可能で、リソースが利用可能なすべての AWS リージョンで対応します。 - Amazon EC2 X8i インスタンスが追加リージョンで利用可能に
Amazon EC2 X8i インスタンスが、アジアパシフィック (ソウル)、アジアパシフィック (マレーシア)、アジアパシフィック (東京) の各リージョンで利用可能になりました。AWS でのみ提供されるカスタム Intel Xeon 6 プロセッサを搭載しており、クラウド上の同等 Intel プロセッサの中で最高のパフォーマンスと最速のメモリ帯域幅を提供します。前世代の X2i と比較して、最大 43% 高いパフォーマンス、1.5 倍のメモリ容量 (最大 6TB)、3.3 倍のメモリ帯域幅を実現し、SAP HANA、大規模データベース、データ分析、電子設計自動化 (EDA) などのメモリ集約型ワークロードに適しています。X2i との比較で SAPS 性能は最大 50%、PostgreSQL 性能は最大 47%、Memcached 性能は 最大 88%、AI 推論性能は 最大 46% の高速化が期待できます。large から 96xlarge まで、2 つのベアメタルオプションを含む 14 サイズで提供され、Savings Plans、オンデマンド、スポットで購入可能です。 - Amazon SageMaker Unified Studio が Terraform によるプロビジョニングをサポート
Amazon SageMaker Unified Studio が Terraform に対応しました。オープンソースの terraform-aws-sagemaker-unified-studio モジュールを使用して、バージョン管理されたテンプレートから SageMaker Unified Studio ドメインをデプロイできます。プラットフォームチームは、既存の Infrastructure-as-Code パイプラインに SageMaker Unified Studio を組み込むことで、開発・ステージング・本番アカウント間の一貫性を維持できます。サブモジュールにより、ブループリントの有効化、プロジェクトプロファイルへの構成、プロジェクトの独立作成が可能で、既存の IAM ロールを流用したプロジェクト作成もできます。SageMaker Unified Studio が利用可能なすべての AWS リージョンで利用できます。
- AWS Config が 8 つの新しいリソースタイプに対応
それでは、また来週お会いしましょう!