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週刊AWS – 2026/10/12週

みなさん、こんにちは。ソリューションアーキテクトの古屋です。今週も 週刊AWS をお届けします!

10 月も後半に入り、朝晩はすっかり肌寒くなってきましたね。年末が近づくこの時期、「今年のうちに AWS 認定を取っておきたい」と考えている方も多いのではないでしょうか。

そんな方に向けて、Pearson VUE で Pearson Global Retake というキャンペーンが実施されています。対象の試験に不合格だった場合に、同じ試験を 1 回無料で再受験できるもので、AWS 認定も対象に含まれています。初回の受験は 11 月 17 日までに済ませる必要があり、無料の再受験は年明けの 2027 年 1 月 4 日から 4 月 7 日の間に受けます。利用には事前の申し込み (オプトイン) が必要で、対象外の試験もあるので、予約の前に条件を確認しておいてください。「もし落ちても次がある」と思えると、受験の一歩目が踏み出しやすくなりますね。

それでは、先週の主なアップデートについて振り返っていきましょう。

2026年10月12日週の主要なアップデート

  • 10/12(月)
    • Amazon OpenSearch Service がインデックスレベル暗号化をサポート
      Amazon OpenSearch Service で、インデックスごとに異なる AWS KMS カスタマーマネージドキーを使った保存時暗号化ができるようになりました。従来はドメイン全体で 1 つの KMS キーしか使えませんでしたが、本機能により同一ドメイン上でデータの所有者や機密性に応じてキーを分離できます。マルチテナントアプリケーションでテナントごとに専用キーで暗号化する、といった構成が 1 ドメインで組めます。OpenSearch 3.3 以降を実行する新規ドメインが対象で、東京リージョンを含む 14 リージョンで利用できます。機能自体の追加料金はなく、標準の AWS KMS と OpenSearch Service の料金で利用できます。
    • Amazon Bedrock AgentCore の短期メモリで取り込み・取得・ストレージのデータ量に基づく従量課金制を導入
      Amazon Bedrock AgentCore Memory の短期メモリ (STM) の料金体系が、従来のイベント件数ベースの定額制 (0.25 USD/1,000 イベント) から、データ量に基づく従量課金制に変わりました。新料金は ingestion (書き込み) 1.00 USD/GB、retrieval (取得) 0.20 USD/GB、storage (保存) 0.10 USD/GB-月の 3 つのディメンションで構成されます。ingestion と retrieval は 1 イベントあたり最小 12 KB、最大 64 KB として課金され、storage は各イベントの実サイズで課金されます。小さなイベントを頻繁に書き込む会話型エージェントでは、月額コストが従来よりも抑えられるケースがあります。長期メモリ (LTM) の料金は変更ありません。AgentCore Memory が提供されるすべてのリージョンで適用されます。
    • AWS Lambda が Lambda Web Functions を発表
      AWS Lambda に新しいコンピュート形態である Lambda Web Functions が追加されました。コードがポートをリッスンして HTTP リクエストを直接処理するモデルで、Express、Fastify、Hono などの Node.js フレームワークをアダプターなしでそのままデプロイできます (Next.js は standalone モードで、ホストとポートを指定する小さなエントリーファイルを追加すれば動作します)。1 つの実行環境が最大 128 の同時リクエストを処理し、課金はリクエスト数、アクティブ CPU 時間、実行環境のメモリ保持時間の組み合わせになります。DB や外部 API の応答を待つ時間には CPU 課金が発生しません。バージニア北部、オハイオ、オレゴン、東京、アイルランドの 5 リージョンで利用できます。
    • Amazon CloudFront が AWS Lambda Web Functions のオリジンサポートを開始
      Amazon CloudFront のオリジンとして AWS Lambda Web Functions を直接指定できるようになりました。CloudFront を前段に置くことで、エッジでの TLS 終端、キャッシュ、ACM 証明書によるカスタムドメインを、アプリケーションコードの変更なしで利用できます。Origin Access Control (OAC) を設定すると、CloudFront 経由以外のアクセスを IAM 認証で拒否でき、CloudFront のエッジネットワークによるネットワーク層 DDoS 対策と AWS WAF によるアプリケーション層の保護を組み合わせられます。OAC は専用の署名動作により視聴者の Authorization ヘッダーをそのままオリジンへ渡すため、JWT や Cookie などアプリ独自のサインインフローは変更不要です。追加料金はなく、CloudFront 中国リージョンを除く全リージョンで利用できます。
  • 10/13(火)
    • Agent Toolkit for AWS でコーディングエージェントが SageMaker AI の高度な専門知識を活用可能に
      AWS AI/ML skill が Agent Toolkit for AWS のコアスキルとして提供されました。Kiro、Claude Code、Codex、Cursor などのコーディングエージェントが、モデルの選定、トレーニング、最適化、デプロイといった Amazon SageMaker AI の操作を自然言語ワークフローで実行できるようになります。従来 AWS Labs (awslabs/agent-plugins) で提供されていた skills とプラグインは Agent Toolkit for AWS に一本化され、今後はこちらが唯一のサポート対象の統合ポイントになります。skill は SageMaker Studio JupyterLab にプリインストールされており、追加料金なしで利用できます (エージェントが使用する AWS リソースの料金のみ発生します)。
    • Amazon SageMaker Studio がソーシャルサインインに対応し、新規 AI/ML 開発者の利用開始を簡素化
      Amazon SageMaker Studio が、Google、GitHub、Apple の既存アカウントによるサインアップに対応しました。新規顧客は従来の AWS アカウント作成、コンソール操作、IAM 設定を行わずに、また多くの場合クレジットカード登録もなしで、設定済みの Studio 環境で基盤モデルのファインチューニング、評価、デプロイを開始できます。AWS 無料利用枠の無料クレジット (登録時に 100 USD、追加で最大 100 USD) が付与され、検証済み顧客は G5、G6、G6e、G4dn インスタンスへのデフォルト GPU アクセスをクォータ申請なしで利用できます。チームメンバーをメールで招待でき、招待された側も自分のメールアドレスでサインインして共有環境にアクセスできます。本機能は SageMaker Studio がサポートされるすべての AWS 商用リージョンで利用できます。
    • AWS Lambda durable functions が durable operation 数とチェックポイントペイロードの上限を引き上げ
      AWS Lambda durable functions の実行あたりの durable operation 数の上限が 3,000 から 30,000 に、チェックポイントペイロードサイズの上限が 256 KB から 1 MB に引き上げられました。operation 数の増加により、反復ループの拡大、長期間のポーリング、ステップ失敗時のロールバック処理など、1 回の実行でより多くの処理を行えます。1 MB のチェックポイントは Lambda 非同期呼び出し、Amazon SQS、Amazon EventBridge の最大ペイロードサイズと一致するため、これらのイベントソースから受け取ったイベント全体を 1 回の operation で永続化できます。新しい上限は durable functions が利用可能なすべてのリージョンに適用されます。
  • 10/14(水)
    • AWS Security Hub が優先順位付けのためのリソース重要度をサポート
      AWS Security Hub のエクスポージャー優先順位付けに、リソース重要度 (resource criticality) が追加されました。自動化ルールで「特定アカウントの全コンピュートリソースを Very High にする」といった明示的な設定ができるほか、設定なしでもタグとリソース名から重要度を自動推論します。重要度は Resources ページの列およびエクスポージャー検出の Impact assessment タブに表示され、ソート、フィルター、グループ化に使えます。Security Hub Essentials に追加料金なしで含まれ、全ユーザーに対して常時有効のため、有効化作業は不要です。Security Hub が利用可能なすべての AWS リージョンで利用できます。
    • AWS Lambda の再帰ループ検出が Amazon EventBridge カスタムイベントバスに対応
      AWS Lambda の再帰ループ検出機能が、Amazon EventBridge カスタムイベントバスを経由する再帰ループの検出と自動停止に対応しました。Lambda Event Function がカスタムイベントバスにイベントを書き戻し、それが同じ関数を再度起動する構成で、同一イベントチェーンの呼び出しが約 16 回に達すると Lambda が後続の呼び出しを停止します。この機能はすべてのアカウントでデフォルトで有効であり、設定変更や追加料金は不要です。意図的に再帰を使う設計の場合は、PutFunctionRecursionConfig API で関数単位の無効化が可能です。EventBridge カスタムイベントバスが利用可能なすべての AWS 商用リージョンで利用できます。
  • 10/15(木)
    • AWS Resilience Hub の検出結果とテスト結果を AWS DevOps Agent でレビュー可能に
      次世代 AWS Resilience Hub が AWS DevOps Agent と統合されました。レジリエンステストを実行すると DevOps Agent による調査が開始され、症状、根本原因、影響、観測された復旧アクション (Amazon Application Recovery Controller (ARC) のリージョン切り替え (Region switch) など) を含む構造化された分析結果を確認できます。また、障害モード評価 (failure mode assessment) の各検出結果から、その検出結果のコンテキストを引き継いだ状態で DevOps Agent との対話セッションを開始し、質問や調査を通じて緩和策を作成できます。利用を始めるには、Resilience Hub コンソールでサービスを選択し、サービス設定で DevOps Agent を構成します。東京リージョンでも利用可能です。
    • Amazon CloudFront が VPC origins の dual-stack サポートを発表
      Amazon CloudFront の VPC origins が dual-stack (IPv4 / IPv6) に対応しました。これにより、プライベートサブネット内の Application Load Balancer (ALB)、Network Load Balancer (NLB)、EC2 インスタンスに対して、ビューワーからオリジンまでエンドツーエンドで IPv6 トラフィックを届けられます。従来、CloudFront から VPC origins への接続は IPv4 のみで、IPv6 でオリジンに接続するにはオリジンをパブリックサブネットに置く必要がありました。本アップデートにより、オリジンを非公開に保ったまま IPv6 のアーキテクチャ要件や規制要件を満たせます。VPC origins がサポートされるすべての AWS 商用リージョンで利用でき、追加料金はありません。
    • AWS Transform for full-stack Windows modernization が Aurora PostgreSQL のクロスリージョンデプロイに対応し、新たに 7 リージョンで利用可能に
      AWS Transform for full-stack Windows modernization が、変換後の Amazon Aurora PostgreSQL データベースを別リージョンへデプロイするクロスリージョンデプロイに対応しました。あわせて、従来のバージニア北部リージョンに東京リージョンを含む 7 リージョンが加わり、合計 8 リージョンで利用可能になりました。SQL Server の DDL ファイルをアップロードし、変換プランでターゲットリージョンを指定するだけで、スキーマ変換と Aurora PostgreSQL クラスターのデプロイを別リージョンに対して実行できます。依存する .NET アプリケーションの接続文字列や ADO.NET、Entity Framework のデータアクセスコードも同じワークフローで PostgreSQL 互換に更新されます。データレジデンシー、レイテンシー、ディザスタリカバリの要件に応じてデプロイ先を選択できるようになりました。
  • 10/16(金)
    • AWS Transform が Azure から AWS へのクラウドネイティブコード変換を発表
      AWS Transform の .NET モダナイゼーションエージェントで、Azure SDK から AWS SDK へのアプリケーションコード変換機能の一般提供を開始しました。Azure Functions から AWS Lambda、Azure Blob Storage から Amazon S3、Azure Queue Storage から Amazon SQS への変換に対応し、Azure Cosmos DB から Amazon DynamoDB への変換はプレビューとして利用できます。エージェントがソースコード内の Azure SDK を自動検出し、アセスメントレポートとモダナイゼーションプランに変換オプションを提示するため、ユーザーは内容を確認、調整したうえで変換を実行できます。変換対象はアプリケーションコードのみで、Azure 側のクラウドインフラの移行は対象外です。バージニア北部、ムンバイ、東京、ソウル、シドニー、カナダ中部、フランクフルト、ロンドンの 8 リージョンで利用できます。
    • Reflection の Beam モデルが Amazon SageMaker JumpStart と AWS Trainium で利用可能に
      米国の AI 企業 Reflection が初のオープンウェイトモデル Beam を公開し、Amazon SageMaker JumpStart から利用できるようになりました。Beam は総パラメータ 501B (アクティブ 23B) のスパース MoE モデルです。Reflection によると、SWE-bench Verified で 80.9% を記録するなど、コーディング、推論、エージェント系ベンチマークでオープンウェイトモデルとして高い水準の性能を持ちます。Apache 2.0 ライセンスのため、顧客は自社の AWS アカウント内でモデルを検査、カスタマイズ、運用でき、データを外部 API に送信せずにコーディングエージェントや自動化ワークフローを構築できます。あわせて AWS Trainium3 への移植と最適化も発表され、GPU 以外のコスト効率の高いデプロイ選択肢が示されました。現時点ではバージニア北部とオハイオの 2 リージョンで利用できます。

それでは、また来週お会いしましょう!

著者について

古屋 楓 (Kaede Koya) / @KaedeKoya35328

AWS Japan のソリューションアーキテクトとして、多種多様な業界のお客様をご支援しています。特定の技術やサービスに偏らず、幅広い分野のご相談に対応し、技術相談会や各種イベントにて登壇しています。好きな AWS サービスは Amazon Lightsail と Kiro で、シンプルかつ柔軟にクラウドの力を活用できる点がお気に入りです。休日は愛犬 2 匹と静かに過ごしています。