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Amazon EventBridge パートナーとしての日本の SaaS ベンダーのご紹介

Amazon EventBridge をご存知でしょうか?

EventBridge は、独自のアプリケーション、SaaS および AWSのサービスから発行されるイベントをタイムリーにトリガーできるようにするサーバーレスなイベントバス機能として 2019年に発表されました。CloudWatch Events の拡張として作られており、AWSサービスからのシステムイベントも受信できますが、一番の特徴は、サードパーティの SaaS からイベント発行していただけるような仕様になっていることです(こちらもご覧ください)。

上図の左下あたりにある [SaaS Apps] として対応いただいたアプリケーションをご利用いただくと、SaaS 側で発生したイベントを SaaS 利用ユーザー側の AWS アカウント(SaaS アプリケーションとは異なる環境)へ EventBridge を経由してイベント通知することができるようになります。これによって、利用ユーザー環境で AWS Lambda の関数で追加の処理を起動したり、Kinesis/SQS/SNS にメッセージを飛ばしたり、Step Functions のフローを起動するなどの Push 型処理を簡単に実現できるようになります。つまり、SaaS がサーバーレスアプリケーションのトリガーとしてサーバーレス環境と融合することになるのです。

直近で BlackBelt セミナーも実施しましたので、EventBridge というサービス自体を理解したい方はこちらをぜひご覧ください。

対応 SaaS パートナーについて

2020年2月現在、グローバルで 20社以上が対応しています。たとえば、Zendeskとの連携では SaaS 側で発行されたサービスチケットに基づいてアクションを実行するというユースケースが紹介されています。

そして、いよいよ日本の SaaS パートナーでも対応が始まりました。ここではいち早く対応いただいた日本の 3社の SaaS パートナー様をご紹介します。

  • https://mackerel.io

    • Mackerel:
      運用監視 SaaS としてご存知の方も多いかと思います。EventBridge連携機能によって、運用監視で検出されたアラートや異常検知に基づいて独自のアクションを定義できます。
      → Mackerel のアナウンスはこちら公式ドキュメントでも設定方法を丁寧にご紹介いただいています。

    https://karte.io/

    • KARTE(PLAID社):
      企業の EC サイトやモバイルアプリの利用者の行動イベントを検知します。EventBridgeを使うことで、そのイベントに基づいて、各企業側でリアルタイムに追加のアクションを定義できます。
      → KARTE のアナウンスはこちらドキュメントでも触れられています。

      https://gs2.io

    • Game Server Services:
      ゲーム提供企業向けの共通ゲーム機能をSaaSとして提供しています。ゲーム固有のイベント、例えばクエストが完了した、などのタイミングで追加のアクションを実行したいような場合に、AWS Lambda を使って追加処理を記述できます。
      → Game Server Services のアナウンスはこちら

 

3社の情報は、AWSコンソールからもご覧いただけます。

 

システム監視系 SaaS、特定業務向け SaaS、業種特化の SaaS とタイプの異なる3つの SaaS で対応いただきました。それぞれのユースケースをみれば、EventBridge 経由でのイベント連携がどのように機能するかを具体的にご理解いただきやすいかと思います。SaaS イベントに基づく早期のリスク回避アクションとして、各種 AWS サービスを活用して SaaS の拡張機能を開発する用途として、SaaS とともにAWS環境をより効果的に利用できるようになります。

今後も対応 SaaS パートナーを増やしていきます。また、対応したいとお考えの SaaS ベンダー様は、弊社担当へぜひご連絡ください。

サーバーレス事業開発  杉