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双方向の扉を活用した、AWS上のミッションクリティカルなSAPシステムの変革

この記事は、Amazon Web Services (AWS)で戦略的ISVパートナーのGMを務めるBas Kamphuisによるものです。

誰もが一方通行の扉を通ることを好みません。

一方通行の扉が閉まった後、始めた場所に戻るための簡単な方法はありません。お客様の選択肢は限られており、無意識に始めた旅の方向性を変えるには多大な時間とリソースを費やす必要があります。

最初の扉を開けないほうが良かったと思うかもしれません。

SAPをお使いの多くのお客様にとって、複雑でミッションクリティカルなSAP環境をどのように構築して稼働するかを決定することは、一方通行の扉を通り抜けることに似ています。SAPは多くのエンタープライズオペレーションにとって重要なツールですが、SAPの導入を成功するには、従来より大幅な設備投資、複雑に連携したシステムアーキテクチャ設計、企業の厳しい要件に合わせたカスタマイズソリューション、そして弾力性と信頼性を兼ね備えた堅牢なITバックボーンが必要です。

Resulting ITの最近の調査結果では、SAPプログラムの実装スケジュールは、予定された納期を超えて延期され、計画時の予算を超え、さらにプログラムの出力結果が期待を逸してしまうことがあるとのことです。プロジェクト上の予定金利、予算金利、実績金利などの成功メトリクスを測定したところ、Resulting ITは以下のことを発見しました:

  • 調査回答者のうち36%しか、元々のSAPプログラムの納品計画を守っていると感じていない
  • SAPプログラムの引き渡しが合意された予算に収まると感じたのはわずか30%にも満たない
  • SAPプログラムがビジネスオブジェクトを実現したと感じるのは48%にも満たない

AWS上に導入することで障壁なくSAPプログラムを革新、変革できる時代に、一方通行の扉を通り過ぎる必要があるのはなぜでしょうか?

AWSの双方向の扉を使った、新しいSAPイノベーションの取り込み

一方通行の扉が挑戦を表すとしたら、双方向の扉は機会を表します。

お客様は新しいアプローチでやり直すために、すぐに扉を戻ることができます。このような柔軟性、使いやすさ、権限委譲は、SAP S/4HANAのような革新的な新しいSAPソリューションを利用しようとしているが、どこから始めるべきか悩まれているエンタープライズ顧客のために、AWSが目指しているものです。

AWSのセキュリティ、敏捷性、およびスピード特性により、SAP顧客はSAPの様々な構成やアプローチを大胆かつ効率的に試行でき、事前のコストをかけずにSAPプログラムを特定のニーズに合わせることができます。AWSは、SAPによって本稼働認定されたEC2インスタンスタイプを幅広く提供し、非常に大規模なSAP顧客のユースケースの要求を満たすことができます。AWSを使用すると、ターゲットシステムのサイズを事前に正確に見積もる必要がありません。例えば、122GiBのメモリを搭載したシステムで始めて、システムメモリを増やす必要がでてきた場合は、4TiBのメモリを搭載したシステムに数分で移行できます。これは双方向に働きます。オンデマンドの従量課金型モデルのため、コースを変更したり、必要なメモリ量がもっと少なくても良いとなった場合でも、ペナルティがありません。先日のブログ記事でJeff Barrが共有していたように、AWSのお客様はHANAのスケールアップ構成において近日中に12TiBまでの拡張性を得ることができます。

BPBrooks BrothersCoca-Cola İçecek (CCI)GE Oil & GasKellogg’s、Liberty Mutual、Moderna TherapeuticsSeaco、そしてTravis Perkins plcといった多くのエンタープライズ顧客が、SAP環境をAWSに移行しており、大規模に、柔軟性のあるSAPアプリケーションをセキュアに稼働しています。HANA以外のデータベースからSAP HANAに移行する場合に備えて、AWSは、インフラストラクチャのコストを最小限に抑えながら、移行時間を数日に短縮することのできる、SAP Rapid Migration Test Program (FAST)というセルフサービスツールを提供しています。2018年、既に多数の大規模な組織がFASTを使用して、HANA上のSAP ERPまたはBWシステムをテストしています。これらのテストには数日もかかりませんし、インフラストラクチャのコストはわずか1,000ドル未満です。このFASTプログラムは、SAPのツールとドキュメントにAWSのツールとオンデマンドなインフラストラクチャを組み合わせることで、SAP HANAへの移行をテストするために必要な労力、時間、およびコストを削減します。

また、FASTを使用してSAP HANAをテストしたり、AWSへの大規模なSAP移行を実施したい場合には、世界中のSAP on AWSのパートナーエコシステムを活用できます。これらのAWS SAPコンピテンシーパートナーは、SAPワークロードのAWS移行および展開を支援するために必要な深い専門知識と証明されたお客様成功実績を保有しています。例えば、Seacoは、AWS SAPコンピテンシーパートナーのLemongrass Consultingに新しいAWS環境へのITランドスケープの移行のための支援を求めました。「Seacoのために、SAPシステムを含むITシステムをAWSに完全移行しました。AWSに移行することでITコストの50%のコスト削減を実現し、特定のタスクにかかっていた相当な時間を節約できました」と、Lemongrassのディレクターを務めるEamonn O’Neill氏は説明しています。「Seacoは、月に4日かかっていた請求処理に悩んでいました。同社のITインフラストラクチャをAWSに移行したことで、その処理を1日に減らすことができました。彼らのビジネスにとって、AWSへの移行が直接的な利益につながっています。」

SAP on AWSの安定性と敏捷性により、デジタル変革の可能性を最大限に引き出す

SAP環境を運用するための従来型のオンプレミスの選択肢は、新しいビジネス成果を目指している現代の企業のニーズに対応できません。AWSとSAPは、AWSサービスとSAPソリューション間の相互運用性を構築することを約束しているため、エンドユーザーにとっての付加価値を発展させ、データから新しい洞察を見出すことができます。

例えば、SAP Cloud Platformは、パーソナライズされたコラボレーティブなモバイル対応のクラウドアプリケーションを構築および拡張するためのインメモリ機能、主要なプラットフォームサービス、そして独自のビジネスサービスをお客様およびパートナーに提供するオープンプラットフォームのサービスです。SAP Cloud PlatformはAWSをサポートしており、3つのAWSリージョンで利用可能で、さらに1つのAWSリージョンでベータ版が提供されています。SAP Cloud Platform on AWSにより、お客様はAWSプラットフォームの安定性と、アジャイルなアプリケーションを提供するマイクロサービスやIoT (Internet of Things)、高度な分析、機械学習といった新技術の有効性を活用できます。

AWSの双方向の扉を歩きましょう: SAPPHIRE NOWで知ってください

事実上、すべてのSAPソリューションがAWS上で動作することが保証されており、SAPランドスケープの選択肢として後戻りできないといったこともありません。AWSを使用することにより、方針を自由に変更でき、何が最も効果的かを実証し、新しいサービス連携を活用してSAPプログラムとビジネスに大きな価値をもたらすことができます。

SAPシステムをAWSに移行した世界中の何千もの企業に加わり、AWSを使用してSAP環境を最適化することで、SAPの次のステップを踏み出してみませんか。

今年もAWSは、SAPPHIRE NOWにおけるサファイアレベルのスポンサーでした。私たちは、イベントにてブースを構え (Booth #642)、SAPやAccenture、Deloitte、DXC、Capgemini、iTelligence、Lemongrass、Linke IT、Protera Technologies、SUSE、そしてIntelといったSAP on AWSのパートナーと多くのAWS主導のプレゼンテーションを実施しました。このイベントに参加されていた場合、お会いしていて、ビジネスニーズについて理解が深まり、AWSがどのように役立つかを認識いただけていたら幸いです。

SAPPHIRE NOWには参加できませんでしたか?エキサイティングな週でした!以下の重要な発表をご覧ください:

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翻訳はPartner SA 河原が担当しました。原文はこちらです。