Amazon Web Services ブログ
週刊生成AI with AWS – 2025/9/1週
みなさん、こんにちは。AWS ソリューションアーキテクトの木村です。
9月に入り秋を少し感じられるようになってきました。
9月の builders.flash 記事が出ていますので生成AI関連のものをピックアップしてみます。
- カメラ画像を Amazon Bedrock で解析 ! ~ SORACOM Flux における安全な AI 呼び出しと効果的なプロンプトの探求(株式会社ソラコム様)
- 少数精鋭・高創造性への転換:Amazon Q Developer CLI を活用したオフショア開発の効率化(株式会社 プロトソリューション様)
- エンジニアの挑戦を加速させる ! ~ 生成 AI ハンズオンワークショップ ~(株式会社豊田自動織機ITソリューションズ様)
- Strands SDK を使って、AWS Lambda Tool MCP Server を試してみた !(AWS)
- MCP (Model Context Protocol) で MCP (Minecraft Play) して親の威厳を取り戻す夏 ~ Strands Agents を添えて ~(AWS)
どの記事も実践的かつ生成AI活用の観点が異なっていて参考になりますね。
直近控えているイベントとしては、2025 年 9 月 24 日 (水) に Amazon Nova による業務革新事例の紹介を中心としたイベント「AWS Amazon Nova Ignite」が開催予定です。こちらから申し込み可能ですので是非ご参加ください。
先日 2つの新しいプランを追加した「AWS ジャパン生成 AI 実用化推進プログラム」も非常に多くの申し込みをいただいています。引き続き募集中ですのでよろしくお願いします。
それでは、9 月 1 日週の生成 AI with AWS 界隈のニュースを見ていきましょう。
さまざまなニュース
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- ブログ記事「9 月 15 日まで無料で Kiro を使用」を公開
開発者向けエージェント型 IDE「Kiro」にて、8 月 22 日の価格更新に続き、9 月 15 日まで無料使用を延長することが発表されました。本ブログでは、返金処理の詳細、使用制限のリセット、超過料金の無料提供(1,000 回の vibe リクエストと 200 回の spec リクエスト)、今後の価格変更予定などについてQA形式で説明しています。 - ブログ記事「SAP と AWS が AI 共同イノベーションプログラムを発表 : 市場の変動性とサプライチェーンの複雑性に対応するための生成 AI ソリューションを創出へ」を公開
2025 年の SAP Sapphire にて、AWS と SAP は AI 共同イノベーションプログラムを発表しました。本ブログでは、パートナーが ERP ワークロードに特化した生成 AI アプリケーションとエージェントを構築できるよう支援するプログラムの概要、Amazon Bedrock と SAP Business Technology Platform の統合、Accenture や Deloitte などのパートナー企業との協力事例を紹介しています。 - ブログ記事「生成 AI と IoT でスマート産業機械の価値を最大化」を公開
本ブログでは、生成 AI と IoT を組み合わせてスマート産業機械の価値を最大化するユースケースや実現方法について解説しています。1/問題の診断・解決支援、2/フィールドサービスオペレーションの強化、3/装置フリート分析、4/AI診断レポートの4つのユースケースを取り上げ、Amazon Bedrock と AWS IoT サービスを活用した具体的なアーキテクチャと実装方法を紹介しています。 - ブログ記事「第 4 回 AWS ジャパン 生成 AI Frontier Meetup ~学びと繋がりの場~【開催報告】」を公開
2025 年 8 月 26 日に第 4 回 AWS ジャパン生成AI Frontier Meetup を開催しました。本ブログでは、生成AI実用化推進プログラムの成果、Amazon Nova の新機能、Kiro や Amazon Bedrock AgentCore などの最新サービス、参加企業によるライトニングトーク、GENIAC 採択者による基盤モデル開発事例など、イベントで紹介された幅広い内容をまとめています。 - ブログ記事「CloudWatch エージェントを用いたAI エージェントの監視方法」を公開
AI エージェントアプリケーションが想定通りの顧客体験を生み出しているかを担保するためには包括的なオブザーバビリティが必要です。本ブログでは、AI エージェントアプリケーションを Amazon CloudWatch で監視する方法について紹介しています。Strands Agents SDK を使用したサンプルアプリケーションを例に、CloudWatch エージェントの設定方法、トレース・メトリクス・ログの収集、X-Ray による可視化、実際のデプロイ手順とテレメトリデータ分析の具体的な実装方法を紹介しています。
- ブログ記事「9 月 15 日まで無料で Kiro を使用」を公開
サービスアップデート
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- AWS Transform アセスメントに分離ストレージが含まれるように
AWS Transform のアセスメント(評価機能)が拡張され、オンプレミスのストレージインフラ分析が可能になりました。これまで Compute やネットワークの評価が中心でしたが、今回 SAN や NAS などのストレージも分析対象となりました。Amazon S3 や Amazon EBS への移行推奨が自動生成され、より具体的な移行計画が立てられるようになります。 - AWS Transform for VMware が柔軟なネットワーク管理とより広い AWS リージョンカバレッジをサポート
AWS Transform for VMware が VPC CIDR 範囲の変更をサポート開始しました。これによりオンプレミスと AWS 環境で IP 競合なく並行稼働ができるようになりました。また、新たにオハイオ、ストックホルム、アイルランドリージョンでの利用もサポートされました。 - Amazon BedrockでAnthropic Claudeモデルの簡素化されたキャッシュ管理機能を開始
Amazon Bedrock の Anthropic Claude モデル (Claude 3.5 Haiku、Claude 3.7、Claude 4) で、使いやすさが向上されたプロンプトキャッシング機能が利用できるようになりました。これまではプロンプトのどの部分をキャッシュから再利用するか開発者自身で管理する必要がありましたが、今回の機能により、リクエスト末尾にキャッシュブレークポイントを設定するのみで利用可能になりました。この機能は各モデルが提供されている全てのリージョンで利用可能です。詳細はドキュメントをご確認ください。 - Amazon Bedrock がアジアパシフィック (ジャカルタ) リージョンで利用可能に
Amazon Bedrock がジャカルタリージョンで利用可能になりました。ジャカルタリージョンにデータを現地に保持しながら生成 AI アプリケーションを構築できるようになります。詳細はこちらのドキュメントをご参照ください。 - Amazon BedrockがAnthropic Claude Sonnet 4のグローバルクロスリージョン推論をサポート開始
Amazon Bedrock で Anthropic Claude Sonnet 4 のグローバルクロスリージョン推論がサポートされました。これまではUS、EU、APAC などの特定の地域に紐づいたクロスリージョン推論を選択できました。今回のサポートにより、トラフィックが集中した際に特定地域に依存しない分散処理が可能となり、モデルスループットをより向上させることができます。詳細についてはクロスリージョン推論によるスループット向上、および 推論プロファイルでサポートされているリージョンとモデルのドキュメントもご確認ください。 - AWS が Amazon Bedrock の API キーを管理するための 3 つの新しい条件キーのサポートを追加
Amazon Bedrock の API キー管理がより柔軟になりました。3つの新しい条件キーが追加され、管理者は API キーの生成、有効期限、許可されるAPIキーのタイプをより細かく制御できます。例えば、Amazon Bedrock 専用の長期 API キー作成は許可しつつ、CodeCommit等の他サービス用の生成は禁止するといった設定が可能です。詳細はこちらのドキュメントをご参照ください。 - Amazon Neptune が生成AIアプリケーションの長期記憶を支援するZepとの統合を発表
Amazon Neptune と Zep の統合が発表されました。Zep は LLM アプリケーション向けのオープンソースメモリサーバーで、ユーザーとのやり取りの履歴の永続化、取得、および拡張が可能です。これにより、Neptune Database または Neptune Analytics をグラフストアとして利用しつつ、Amazon OpenSearch を Zep のメモリシステムのテキスト検索ストアとして使用することで、よりパーソナライズされたLLMアプリケーションが構築しやすくなりました。詳細についてはこちらのサンプルノートブックをご確認ください。 - Amazon EKS の Split Cost Allocation Data が NVIDIA および AMD GPU、Trainium、Inferentia 搭載 EC2 インスタンスをサポート
Amazon EKS の Split Cost Allocation Data が GPU や Trainium、Inferentia を使った加速コンピューティングワークロードに対応しました。これまで CPU とメモリのコストしか追跡できませんでしたが、今回のアップデートで NVIDIA や AMD の GPU、AWS の AI チップのコストも詳細に把握できるようになります。AI/ML ワークロードを複数のチームで運用している企業では、各チームのリソース使用量に応じた正確なコスト配分が可能になります。詳細はこちらのブログ記事をご参照ください。
- AWS Transform アセスメントに分離ストレージが含まれるように