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SaaS Partner SAという仕事

先日公開したブログ記事「パートナー ソリューション アーキテクトという仕事」に多くの反響をいただいております。AWSのパートナーソリューションアーキテクト (以降、Partner SA)のポジションに興味を持っていただいた方、既にご応募いただいている方、誠にありがとうございます。本日は、いくつかあるポジションの中でも、SaaS (Software as a Service)を担当する「SaaS Partner SA」について掘り下げてご紹介いたします。

SaaSとは

みなさま、SaaSはお使いでしょうか?もしかしたらみなさまがお使いのそのSaaSもAWS上で動いているかもしれません!例えば、国内の公開事例になっているウイングアーク1st 株式会社様によるAWSのマネージドサービスをフルに活用した帳票クラウドサービス「SVF Cloud」や、ファイルフォース株式会社様によるWindows (.NET)で構成される企業向けオンラインストレージサービス「Fileforce」を始め、多くのパートナー様がAWS上でSaaSを提供されています。以下は、2019年5月時点でロゴ掲載の許可をいただいているAWS上でサービスを提供されているパートナー様の一部になります。

SaaSは、必要な機能を必要な分だけサービスとして利用できるようにした提供形態です。ソフトウェアは製品プロバイダーが集中的に構築・管理し、お客様はライセンスをサブスクリプションベースで利用できます。AWSのパートナー様がSaaSモデルでの製品配信を検討する理由には、1) 顧客需要に合わせて製品を柔軟に利用できるようにしたい、2) 開発とサポートの対象とする製品のバージョンを一つにすることで時間と費用を節約し、運用効率を改善したい、3) アップグレードの管理とリリースが容易になるため、すべての顧客が製品のイノベーションによる利点を活用できるようにし、俊敏性を向上したい、4) 新しい地域や様々な規模の市場区分、新しい垂直市場の顧客の誘致など、市場拡大と世界展開を行いたい、の4つが挙げられます。

AWSクラウドがもたらす俊敏性、拡張性、信頼性、セキュリティとコンプライアンス、グローバルインフラストラクチャ、様々なマネージドサービス、AI/機械学習やビッグデータなどのイノベーティブな先進的なサービス、そして従量課金モデルを活用することで、上記4つの実現が可能と考えています。AWSでは、SaaSを構築して配信する際、AWS Partner Network (APN)プログラムを通じてビジネス、テクノロジー、マーケティング、市場参入 (GTM)に関する様々なサポートを提供しており、AWSベースのビジネスを構築する企業の成功を支援させていただいております。

SaaS Partner SAの役割

SaaS Partner SAは、この中でも特にテクノロジー視点でパートナー様を支援するポジションです。実際にはパートナー様以外にも、アカウントに紐づくソリューションアーキテクトとしてAWS上でSaaSを提供しているAPN未加入のエンドユーザー様の技術支援を担当することもあります。現在、SaaS市場は大きく拡大しており、SaaSの提供基盤としてAWSをご採用いただくケースが増えています。最新のAWSサービスの知識とご自身のソフトウェアエンジニアとしてのバックグラウンドを組み合わせた技術力で、SaaSを展開しているパートナー様、もしくはこれからSaaSを展開しようとされているパートナー様と一緒に新しいビジネスを創造することに興味はありませんか?SaaSの市場をさらに拡大し、SaaSを利用するお客様のビジネス変革のお手伝いをしませんか?この時代の転換期に、AWSのPartner SAとして最先端のテクノロジーを組み合わせてパートナー様のSaaSビジネスの成功に携わることができ、また様々なSaaSに携わることで自らのスキルを向上させることができます。

では、SaaS Partner SAの具体的な業務内容を見ていきましょう。AWSのグローバルプログラムとして「AWS SaaS ファクトリー」があります。このAWS SaaS ファクトリーの日本展開の実現およびSaaS市場の拡大が大きなミッションとなります。このプログラムの提供を通じて、SaaSの構築、移行、最適化に関する幅広い技術支援を行います。例えば、現在オンプレミスでソフトウェアを提供しているパートナー様がSaaS化を検討するときのクラウドジャーニーの策定支援です。Amazon EC2ベースでまずはクラウド化をしてシングルテナントアーキテクチャでサービスを提供する、AWSのマネージドサービスをフルに活用してマルチテナントアーキテクチャで刷新して最適化を図っていく、このようにSaaS化のロードマップは様々です。SaaS Partner SAはパートナー様のトラステッドアドバイザーとして、ビジネス戦略も加味して最適なアーキテクチャ策定やロードマップ策定の支援を行います。テクノロジーの観点では、マルチテナントアーキテクチャを実現するためのアプリケーションのテナントの隔離やデータベースのパーティション、認証認可、メータリングと請求、ログ解析、セキュリティなどのベストプラクティスやリファレンスアーキテクチャを市場に広く伝えていきます。「AWS SaaS Portal」に過去に開催したセミナーやトレーニングの資料や動画を公開していますので、ぜひ見てみてください。日常の活動としてFace to Faceでの打合せやパートナー様先でのオフィスアワーを通じた技術相談会の実施、必要に応じてサンプルアプリケーションの開発とデモの実演、ホワイトペーパーやブログの執筆、AWS Summitを始めとした大規模イベントでのセッション登壇など、業務内容は多岐にわたります。また、お客様やパートナー様のCTOの方々と、アーキテクチャだけでなくSaaSビジネスの方向性などを議論する機会もありますので、エンジニアとして刺激的な日々が過ごせると思います。最先端のテクノロジーに興味があり、新しいビジネスモデルやSaaS市場を作っていくモチベーションの高い、自らが考えて動ける方に最適なポジションです!

SaaS Partner SAとして働く仲間を募集中

このブログを読んでPartner SAの仕事に興味を持った方は「こちら」に登録してください。カジュアル面談や電話会議を通じて、現在募集中のポジションおよび詳細な業務内容について紹介することも可能です。また、SaaS Partner SAのポジションにチャレンジしたいと思われた方は、「Amazon Jobs」にて今すぐご応募ください。貴方と一緒に仕事ができることを楽しみにしています!

Tetsuya Kawahara

Tetsuya Kawahara

Senior Manager, Partner Solutions Architecture, AWS Technology Partnerships, Amazon Web Services Japan G.K.