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マネージドサービスプロバイダー向け新しいベネフィットのご案内

「AWS Partner Experience Transformation」は、AWS Marketplace、AWS パートナーセントラル、およびプログラムの更新に関するブログシリーズです。

この記事は、AWS で Program Manager を務める Maria Schuler と Content Manager を務める Sofia Calvo が 2024 年 6 月 24 日に投稿した「Announcing New Benefits for Managed Services Providers」の日本語訳です。

マネージドサービスは、パートナー企業の収益性と顧客の成功を後押しする重要な要因となっています。Canalys 社の調査によると、52% の顧客がパートナー企業の調達プロセスの一環としてマネージドサービスを必要としていると回答しています。

昨年の re:Invent で、AWS マネージドサービスプロバイダー (MSP) プログラムの強化計画をお知らせしました。 7 月 1 日から、マネージドサービス事業の構築、マーケティング、成長を目指す民間企業および公的機関向けに新たなベネフィットを用意しました。セルフサービスによるテクニカルなイネーブルメント、AWS のエキスパートによるワークショップ、ツールコストを軽減するディスカウント (割引) やクレジットなどが含まれます。

パイロット参加パートナーからのフィードバックが MSP プログラムの強化に重要な役割を果たしました。パートナーから、プラクティスの構築とマーケティングのためのより多くの支援、AWS セールスとの連携強化、AWS Marketplace への掲載による顧客への販売促進が必要であるとの意見をいただきました。

Ollion 社のエンジニアリングサービス責任者である Brandon Pierce 氏は次のように述べています。「マネージドサービス分野で活躍するパートナーに対する AWS の新たなコミットメントを心強く感じています。MSP プログラムのベネフィット拡張のタイミングは素晴らしく、2024 年以降、さらなるツール提供、プロジェクト加速、認定バウチャーによる従業員育成を通じて、顧客サポート強化への取り組みをダイレクトに加速できるはずです。」

このパーソナライズされ、付加価値が追加されたエクスペリエンスは、パートナーの Amazon Web Services (AWS) エンゲージメントを加速し、ベネフィットをより早く享受できるように設計されています。すなわち、より大きな収益成長と顧客に対する価値の向上を目指しています。

マネージドサービスのプラクティス構築を支援するベネフィット

Canalys 社の調査によると、顧客に提供できるサービスの幅広さと AWS ポートフォリオの広がりが、AWS パートナーの成長の鍵となっています。さらに、パートナーはマネージドサービスを通じて 30~40% の売上高総利益率を実現しています。

マネージドサービスのプラクティスを構築し、マネージドサービスによる収益の柱を拡大したいと考えているリセラー、サービスパスパートナー、または既存 MSP パートナー向けに、以下の新しいベネフィットを発表しました。

  • Managed Services Build Essentials」: MSP のジャーニーを始めるためのセルフサービス型のイネーブルメントとして、ベストプラクティス、プレイブック、バトルカード、トレーニングリソースなどを含みます。このすぐ使える充実したコンテンツ (英語) は、7 月 1 日から AWS パートナーセントラルで提供開始しました。
  • Managed Services Build Workshop」: 新規または既存の AWS MSP パートナーが事業計画の策定を加速し、Go-To-Market プランを立案し、AWS セールスとの連携を強化できるよう、AWS のエキスパートを講師に迎えたカスタムワークショップを実施します。パイロットで参加したパートナーは、監査対応の準備期間を最大 75% 短縮することができました (9~12 か月から 3~6 か月に短縮)。ワークショップへの参加は AWS による指名制で、詳細は AWS MSP プログラムガイド (英語) に記載しています。
  • ツールやトレーニングコストをオフセットするディスカウント」: AWS MSP パートナーは、推奨サードパーティパーティツールのコストをオフセットできるディスカウントや無料トライアル期間延長を享受できます。さらに、社員の AWS クラウド技術習得を支援する Skill Builder トレーニングの受講費用に充てられるマーケティング開発ファンド (MDF) クレジットを受け取ります。Skill Builder は、セッション、デジタルクラスルーム、バーチャルラボによるコンテンツを通じて従業員のスキルアップをサポートするオンラインのラーニングセンターです。
  • AWS PartnerEquip: Virtual Series for MSP Partners」: AWS MSP パートナーの技術力強化を目的として、新機能への早期アクセスや、テクニカルエキスパートによる業界特化型セッションを提供する PartnerEquip を展開します。セッションには日本語キャプションが付く予定です。パートナーは、PartnerEquip ページでアジェンダを確認の上、今後のセッションに登録できます。

プラクティスをマーケティングするためのベネフィット

AWS MSP パートナーは、マネージドサービス事業をマーケティングするための追加ファンドと支援を受けられるようになりました。

  • マーケティング開発ファンド (MDF): 需要創出を促進し堅実な売上パイプラインを構築するためのマーケティングコストに充てられるように、MDF を 2 倍以上に増額しました。パートナーは増額された MDF を活用して、ターゲットを絞ったキャンペーンやイベントを実施し、MSP プラクティスのマーケティングを行うことができます。
  • AWS Rapid Ramp Credits (ARRC): パートナーは、中小の顧客企業向けに 300 ドルの ARRC を利用し、AWS のエキスパートと中小の顧客企業にエンゲージするためのベストプラクティスについて 1 対 1 の戦略セッション (英語) を受けることができます。

お客様に販売するためのベネフィット

2023 年 9 月に AWS が実施した顧客調査に基づくと、MSP パートナーであることは顧客の購買決定に影響を与える上位 3 つの要因 (内部および外部) の 1 つとなっています。

AWS Marketplace における顧客への視認性を高め、販売を促進するため、AWS MSP パートナーは、AWS Marketplace 取引要件を満たすと、Professional Services AWS Marketplace ランディングページで紹介されます。

さらに、AWS PartnerEquip: Virtual series では AWS MSP パートナー向けに、AWS との 共同販売戦略を構築するためのガイダンスを提供しています。

既に AWS Marketplace にソリューションを出している場合は、AWS MSP 認定を取得し、パートナーバッジを獲得することで、顧客に対してプラクティスをより効果的にアピールできます。

開始方法

パートナーの MSP プラクティスの構築と成長を支援する新しいベネフィットと機能強化を発表できたことを嬉しく思います。AWS は継続的に変革を遂げており、今後数ヶ月の間に MSP プログラム要件 (VCL) を合理化し、パートナーによる AWS MSP 認定の取得を加速させる予定です。

新しいベネフィットの詳細については、パートナーセントラル (ログイン必須) に掲載されている AWS MSP プログラムガイドをご確認ください。

翻訳は Specialization Program Manager の宮澤が担当しました。原文はこちらです。