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より快適なコンビニ体験を提供する複合サービスアプリ『ファミペイ』を基軸に
DX を推進し、新たなサービス展開を加速

2020

近年、新たなデジタル戦略のもと、デジタルトランスフォーメーション(DX)を推進する株式会社ファミリーマート。2019 年 7 月に始まったキャッシュレス決済などの複合サービスアプリ『ファミペイ』の基盤には、パフォーマンスやキャパシティの柔軟な変更、またシステム全体のクラウド化を見据えてアマゾン ウェブ サービス(AWS)を採用。マネージドサービスを活用したシステムレスな環境作りや人材育成にも力を入れています。

AWS 導入事例  | 株式会社ファミリーマート
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安定的で拡張性に富んだインフラ、柔軟に利用できるマネージドサービス、アーキテクトの的確なアドバイスなどさまざまなメリットを提供してくれる AWS は、ファミリーマートの DX 推進における重要なパートナーです

塚本 直吉 氏
株式会社ファミリーマート
取締役 専務執行役員 CIO(兼)システム本部長

新生ファミリーマートのデジタル戦略ファミペイで新しい顧客体験を

“あなたと、コンビに、ファミリーマート”というメッセージで知られるファミリーマートは、国内外に約 2 万5,000 店舗を展開するコンビニエンスストアです。各地域とお客様一人ひとりに寄り添う、家族的なサービスを提供することを目指しています。

同社は 2018 年にサークル K サンクスとのブランド統合を果たし、新生ファミリーマートとして新たな一歩を踏み出しました。ここでポイントとしたのが、デジタルトランスフォーメーション(DX)です。「従来の小売業・フランチャイズビジネスを洗練させながら、情報に対する感度や精度をいっそう高めて、次世代の高度なビジネスモデルを構築したいと考えています」と、ファミリーマート 取締役 専務執行役員 CIO(兼)システム本部長の塚本直吉氏は語ります。

塚本氏によれば、ファミリーマートにおける DX のポイントは、多種多様な業務をいかにデジタル化していくかというところにあるといいます。例えば、商品開発や店舗開発の確度を高めるには何が必要か、食品ロスを削減するにはどうすればよいかといった課題を、IT とデータ分析によって解決していこうというチャレンジです。

その中核となる施策の 1 つが、2019 年 7 月にスタートした『ファミペイ』です。キャッシュレス(バーコード)決済/マルチポイントサービス/クーポン/電子レシートなどがスマートフォンアプリに統合され、バーコードの提示のみで完結します。レジの接客時間や待ち時間の短縮にもつながり、顧客満足度の向上も図れる仕組みです。

近年、日本では少子化高齢化がより一層深刻化しており、人口減少が待ったなしの状況です。食品を中心とするコンビニエンスストア事業は、いっそうのサービス強化・拡大を図っていかなければなりません。そのためには、顧客の行動やニーズを的確につかむことが重要です。

そこでファミリーマートは、ファミペイを通じて 1 日に約 1,500 万人・年間のべ約 60 億人という来店者の活動やプロファイルを分析し、サービスの強化、金融・広告・マーケティングなどの新しい事業の創出、デジタル対応を通じた店舗運営の次世代化などを目指す計画です。塚本氏は「お客様の顔が見えるようなサービスを開発したかった」と当初を振り返ります。

クラウドファーストに最適な AWS

チャレンジできる人材育成も強化

ファミリーマートでは、ファミペイのシステム基盤として AWS を選択しました。その背景には、同社の“クラウドファースト戦略”があったといいます。同社は長年にわたってオンプレミスシステムを運用してきましたが、ブランド統合の際にはシステム統合の困難さに何度も直面。また、組織やビジネスの拡大に伴うデータ量の肥大化も大きな課題でした。また、近年の自然災害やサイバー犯罪といった脅威を考慮し、より確実な BCP 対応を図る必要もありました。そこで、将来的にはオンプレミスシステムに頼り続けることはできないと考え、移行に適した領域からクラウドサービスへ切り替えていくという方針を立てました。

スマートフォンアプリを中核とするファミペイは、クラウドとの親和性が高いサービスです。それでも、ファミリーマートにとってこれほど規模の大きいデジタルコンテンツ開発は初めての取り組みで、クラウド基盤に求められるパフォーマンスやキャパシティは不明瞭でした。また、国内約 1 万 6,600 店で稼働しているシステムを変更することになるため、スケジュールも極めてタイトでした。

そこで世界的にも実績のある AWS の強固なクラウドインフラを活用すれば、確実にスケーラビリティを確保し、柔軟に調整もできます。またマネージドサービスが豊富に用意されており、組み合わせて利用できるため、できるだけマネージドサービスを活用して変化に強い環境を作り、開発のスピードアップとコストコントロールを実現したいと考えました。さらに、国内の東西リージョンを利用することで BCP の強化も推進できるという判断です。

「AWSに興味を持つ社員にできるだけ任せる形で AWS を活用した内製化へ移行し、変化に強い体制構築を進めています。また、資格取得を支援したり、キャリアアッププランを整備したりと、若い人材の AWS 教育にも注力しています。新しいことへ積極的にチャレンジできるエンジニアをもっと増やしていきます」(塚本氏)

親身なサポートで安定運用

AWS は DX のパートナー

AWS を基盤としたファミペイは、サービスイン初日に約 170 万ダウンロードを達成するほどの盛況でした。日付が変わる 0 時から登録を開始するユーザーも多く、膨大なアクセスが発生しました。同社のプロジェクトメンバーにとっても、これほどのピークは予想を超えていたといいますが、チーム一丸で乗り切り、柔軟にスケールさせサービスを継続することができました。

塚本氏は、ファミペイのサービス内容を見直して積極的に改善できるところ、そのためのツールがそろっているところも、AWS のメリットだと評価しています。例えば AWS CloudWatch を用いることで、急激なアクセス増に対して何を調整すればよいかを判断しやすくなるとのことです。

「AWS のアーキテクトは、何を用いれば要望に応えられるか、どのような組み合わせなら効率化できるか、惜しみなくアドバイスを提供してくれます。私たちにとって初めての取り組みで、数多くの難題も抱えていましたが、親身なサポートによって安定的な運用を実現できています。これは AWS を採用した最大のメリットと言えるでしょう」(塚本氏)

また、小売業では日々膨大な量の POS データが発生しますが、これまで同社はそのサマリーデータを月次・日次で分析しました。現在は、AWS に構築したデータレイクと Amazon Kinesis で POS データをリアルタイムに分析することで、情報の鮮度と粒度を大幅に向上できました。同社は今後も、AI や IoT のサービスを積極的に活用していく構想を持っています。

IT 戦略としては、AWS への移行を推進して全体最適化に注力し、まずはコンビニエンスストア事業・業務の効率化に取り組んでいく計画です。そうして“あるべきデジタル化”を実現したのちに、 DXをいっそう加速していきたいと塚本氏は語っています。
「もはや私たちにとって、AWS はあたりまえの存在です。セキュリティを含めてインフラ全体を任せられる安心感があり、マネージドサービスが日々改善されていくスピード感もあります。今後もファミリーマートの DX、データを中心としたワン・ツー・ワンの新しい顧客サービスを実現するための力強いパートナーとして、広範な支援に期待しています」

すでに 600 万ダウンロードを突破したファミペイアプリから得られるデータは、ファミリーマートの次なる画期的なサービスにつながっていくはずです。

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塚本 直吉 氏


カスタマープロフィール:株式会社ファミリーマート

  • 設立: 1981 年9 月
  • 資本金: 166 億5,900 万円
  • 従業員数:連結1 万3,955 名(2020 年2 月末現在)
  • 事業内容:フランチャイズシステムによるコンビニエンスストア事業

AWS 導入後の効果と今後の展開

  • リリース初日の 170 万ダウンロードも柔軟にスケール
  • AI/IoT を活用した POS データのリアルタイム分析
  • マネージドサービスを活用した DX のさらなる推進

ご利用中の主なサービス

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AWS Lambda を使用することで、サーバーのプロビジョニングや管理をすることなく、コードを実行できます。料金は、コンピューティングに使用した時間に対してのみ発生します。

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AWS Fargate は、Amazon Elastic Container Service (ECS) と Amazon Elastic Kubernetes Service (EKS) の両方で動作する、コンテナ向けサーバーレスコンピューティングエンジンです。Fargate を使用すると、アプリケーションの構築に簡単に集中することができます。

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