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Amazon DynamoDB On-Demand – 事前のキャパシティプランニングが不要のリクエスト課金が可能になりました。
少し前まで、あなたのビジネスに合わせていつでもスケールし安定した低いレイテンシを提供するデータベースを作成することは困難でした。2012年にWerner VogelsがpostしたブログでAmazon DynamoDBがアナウンスされました。(これは私がAWSに入る数ヶ月前の事でした。)DynamoDBは2007年にAmazonが公表したDynamoの論文に基づいて設計されています。それから数年、多くの新機能がAWSの顧客が利用するデータベースを更に簡略化するために導入されました。今、フルマネージドかつマルチリージョン、マルチマスターデータベースとencryption at rest、point-in-time recovery、in-memory cachingなどの機能、そして99.99%のuptime SLAを提供しています。
Amazon DynamoDB On-Demand
今日我々はAmazon DynamoDB on-demand、事前のキャパシティプランニングが不要で1秒あたり数千リクエストのトラフィックにも対応が出来るフレキシブルな課金を実現する新しいオプションを案内します。DynamoDB on-demandはシンプルなpay-per-request課金モデルを提供しreadリクエストとwriteリクエストを使った分に応じて支払うだけになります。これによりシンプルなコスト計算とパフォーマンス管理を実現します。例えばtableにon-demanmd modeを適用すると、DynamoDBは即座に対応しワークロードに応じて以前に観測されたトラフィックレベルまで処理できるようにパフォーマンスを調整します。また新たなピークトラフィックが観測されたときはDynamoDBはワークロードに対応するために迅速に適応します。(翻訳者注: DynamoDBは内部的にパーテーションという概念で負荷を分散します。そのため一度拡張されたテーブルは内部的に何もしなくても拡張された状態を維持している事と、新たな負荷が発生したときも自動的に拡張して対応します。)
DynamoDBのコンソールを見るとon-demand read/wriite capacity modeが新規テーブル作成時と既存テーブルのCapacityタブに追加されている事が確認出来ます。
on-demand modeを適用したTableは全てのDynamoDBの機能がサポートされ(例としてencryption at rest、point-in-time recovery、global tablesなど)、例外としてauto scalingはこのmodeでは無効になります。
on-demand modeが有効な状態でセカンダリインデックスを構築した場合も同じスケーラビリティと課金モデルが適用されます。セカンダリインデックスへも使った分だけお支払い頂き事前にキャパシティプロビジョニングする必要はありません。もしon-demand modeが有効なtableでread/writeリクエストが発生しなかった場合、支払う必要があるのはストレージ課金のみになります。
DynamoDBは予測困難なアプリケーショントラフィックへの対応や短期間で大きなスパイクが発生するワークロード、もしくはあなたのテーブルの使用率が平均では低い場合にとても有効です。例えば以下のようなユースケースです。
- 新たなアプリケーション開発時、もしくはワークロードが複雑で予測が困難な場合
- pay-per-use な課金モデルのサーバレスサービスとの組み合わせ
- SaaSプロバイダやソフトウェアベンダーでシンプルかつリソース分離を必要とするようなアプリケーションを開発している
on-demand modeへの変更は1日1回可能です。on-demandからprovisioned modeへの変更も可能です。
簡単にパフォーマンステストをやってみましょう
では早速新たに作ったDynamoDB on-demand modeのtableに対して負荷テストを実施してみましょう。
私は2つのサーバレスアプリケーションを作ってみました。
- 1つ目のアプリケーションはAmazon API GatewayとAWS LambdaでHTTPインターフェイスによるDynamoDBに対してread/writeする処理を実装しています。
- 2つ目のアプリケーションはLambdaで1000個の並行に同時実行でランダムにHTTPメソッドを生成しendpointに各Itemに操作リクエストを生成するファンクションです。
全てのファンクションは同時実行数100でリクエストを実行し、終了するとすぐにまた別の100同時実行がスタートする処理を一分間行います。ランプアップするために必要な時間は無く、負荷の生成はフルスピードで実行されます!!
DynamoDB コンソールのメトリクス tabから、ピーク時には5000request/secの負荷が流れていることとスロットリングが発生しないことをメトリクスから確認ができます。
サーバレスアプリケーションがscalingするか、API GatewayとLambdaとDynamoDBはフルマネージドで対応が出来ています。スループットやアプリケーションロジックに寄る課金の仕組みを計画する事はなく実現出来ました。
DynamoDB on-demandは使った分だけの課金です。例えばUS East region(N.Virginia region)であれば、100万write request辺り$1.25と100万read request 辺り$0.25の課金、そしてストレージ課金となります。
AWS command Line Interface(CLI)、AWS SDK、そしてAWS CloudFormationでon-demand modeに変更する操作が既存テーブルに対して今すぐ可能です。
すぐに利用出来ます
DynamoDB on-demandは今すぐ全ての商用region(Govement regionを除く)で利用可能です。
この機能は多くの開発者、IVSやSaaSプロバイダそしてpay-per-request 課金モデルを望んでいた方にとって非常に有益だと考えています。
(翻訳はsolutions architect 成田が担当しました。)
原文 : Amazon DynamoDB On-Demand – No Capacity Planning and Pay-Per-Request Pricing