Amazon Web Services ブログ

Amazon Elastic File System 東京リージョン 一般提供開始のお知らせと利用上の留意点のまとめ

みなさん、こんにちは。

アマゾン ウェブ サービス ジャパン、プロダクトマーケティング

エバンジェリストの亀田です。

AWS Summit Tokyo 2018 の基調講演にてアナウンスいたしました、Amazon Elastic File System (EFS)が東京リージョンで今日一般提供が開始されました。

Amazon EFSは複数のEC2からマウント可能なファイルストレージサービスです。従来ご利用いただいていたブロックストレージであるAmazon Elastic Block Store (EBS)との使い分けの考慮が大事なサービスとなりますので、その特徴とご利用における検討事項を纏めます。

Amazon EFS の特徴

Amazon EFSはシンプルで、スケーラブル、伸縮自在なファイルストレージを、AWS クラウドサービスとオンプレミスの両方でご利用いただくことが可能です。

  • シンプル – ファイルシステムを迅速かつ容易に作成および構成できるシンプルなウェブサービスインターフェイスを備え、ファイルストレージインフラストラクチャを管理するため、複雑なデプロイ、パッチ適用、複雑なファイルシステムデプロイメントを維持する必要はありません。また課金体系もシンプルであり、保存されているデータ容量にたいしてのみ課金されます。東京リージョンでの価格は0.36USD / GBとなります。
  • スケーラブル – ファイルシステムの拡大に合わせて、スループットおよび IOPS が自動でスケールされます。こちらにパフォーマンスについてはまとまっています。
  • 伸縮自在 – ファイルの追加や削除に合わせてファイルシステムのストレージ容量を直ちに自動で拡張または縮小でき、これによりスループット及びIOPSが変動します。
  • 高可用性および高耐久性 – ファイルシステムの各オブジェクト (ディレクトリ、ファイル、リンクなど) は、複数のアベイラビリティーゾーンに冗長的に保存されるため、高いレベルの可用性と耐久性を確保できます。
  • オンプレミス環境からの利用 – AWS Direct Connect で Amazon VPC に接続し、オンプレミスのデータセンターサーバーにファイルシステムをマウントすることが可能です

ご利用上の留意点

EFS はNFS v4 プロトコルをサポートしています。NFS v4 .1 及び v4.0においてサポートされていない機能が一部存在していますので、こちらを確認してください。また、Windowsからのご利用はサポートされておりません。

EBSの移行を検討される場合は、そのパフォーマンス特性にご注意ください。EFSは確保された容量に応じてスループットが増加します。また分散ファイルシステムであるため、EBSに比べてわずかにレイテンシが大きくなります。EBSをEFSに置き換えることをご検討される場合は、これらの点を考慮した十分な検証が必要となります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(7/13追記) プロビジョンドスループットの機能がリリースされました。これにより、必要なスループットを確保するために、意図的にEFSの容量の膨らます、という作業が必要なくなり、より使いやすくなりました。

https://aws.amazon.com/jp/about-aws/whats-new/2018/07/amazon-efs-now-supports-provisioned-throughput/

EFSにはスループットのバースト機能があり、利用状況に応じて一時的に能力が向上します。その計算式などは以下にまとまっています。

https://docs.aws.amazon.com/ja_jp/efs/latest/ug/performance.html

EFSは複数のEC2からマウント可能という点において、設計に新たな選択肢をもたらしてくれる非常に良いサービスです。一方EBSとはパフォーマンスの考え方がことなる部分ありますので、まずは検証いただくことをお勧めいたします。そして、検証にあたりご不明な点は是非弊社までお問い合わせください。

またこちらにソリューションアーキテクトによるウェビナー資料もありますので合わせて参考にしてください。

– プロダクトマーケティング エバンジェリスト 亀田