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Amazon Kinesis Video Streams ハンズオンを公開 – カメラデバイスからの動画の収集、ストリーミング再生、分析方法を学ぶことができます

こんにちは、IoT Specialist ソリューションアーキテクトの三平です。この記事では、Amazon Kinesis Video Streams ハンズオンをご紹介します。

Amazon Kinesis Video Streams は、分析、機械学習 (ML)、再生、およびその他の処理のために、接続されたデバイスから AWS へ動画を簡単かつ安全にストリーミングできるマネージドサービスです。数百万のデバイスからの動画をセキュアに取り込み、時系列でインデックスして保存、再生や分析のために容易に取り出すためのインフラストラクチャを、自動的にプロビジョンして、伸縮自在にスケールします。

このハンズオンでは Amazon Kinesis Video Streams を用いた PoC などを容易に行っていただけるよう、カメラデバイス (Raspberry Pi) からクラウドへ動画を収集・保存し、ライブやオンデマンドでストリーミング再生したり、動画ファイルとしてダウンロードしたり、Amazon Rekognition Video と組み合わせてライブ顔認識やニアリアルタイムでの分析などを行ったりする方法を、実際に手を動かしながら3〜4時間で学ぶことができます。

ハンズオンの構成

このハンズオンで作成する構成は以下の図のようになっています。

KVSハンズオン構成

Lab-1 では、Raspberry Pi をセットアップ、Amazon Kinesis Video Streams Producer SDK C++ をインストールし、クラウドに動画を収集できるようにします。そして、収集した動画をMP4形式のビデオクリップとしてダウンロードしたり、HTTP Live Streaming (HLS) 機能を使用して、ブラウザやアプリからライブ再生やオンデマンド再生したりします。

Lab-2 では、Amazon Kinesis Video Streams と Amazon Rekognition Video を組み合わせることで、収集した動画に対して顔認識を行い、Amazon Elasticseach Service の Kibana を利用して認識結果をリアルタイムで分析します。なお、Amazon Elasticsearch Service や Kibana について学びたいという方には、Amazon Elasticsearch Service Intro Workshop というハンズオンもございますので、是非あわせてお試しください。

必要なハードウェア

このハンズオンでは、一般的なハンズオンで必要となるAWS アカウントや操作用のPCの他に、動画をストリーミングするためのカメラ接続デバイスが必要になります。手順の中では、Raspberry Pi と USB カメラを利用する想定で書かれていますが、カメラ付きの PC や、 PC と USB カメラのセットでも進めることができますので、お手持ちのデバイスに応じて進めていただくことが可能です。なお、PC を利用する場合の手順は Ubuntu や Debian もしくは Mac 向けの手順のみの掲載となりますので、あらかじめご了承ください。

準備が必要なハードウェアの詳細については、Amazon Kinesis Video Streams ハンズオンのトップページをご覧ください。

ハンズオンから実ユースケースへの応用

このハンズオンで学んだ内容を応用することで、例えば以下のようなユースケースを実現することができます。

  • クラウド録画対応のセキュリティカメラやペットカメラを作って、遠隔から自宅を監視できるようにする
  • 店舗の入り口や売り場にカメラを設置して、来店者数や売り場での滞在時間を調査する
  • オフィス内にカメラを設置して各社員の場所を記録することで、フリーアドレスのオフィスでもお互いの居場所が分かるようにする

是非このハンズオンで学んだことを、皆様の生活やプロジェクトに活かしていただければと思います!

さいごに

この記事では、Amazon Kinesis Video Streams ハンズオン の構成や事前準備と、その応用例についてご紹介しました。是非ハンズオンで Amazon Kinesis Video Streams や Amazon Rekognition Video への理解を深めていただければと思います。また、ハンズオン内容に関するフィードバックや修正依頼がある場合は Github リポジトリ へ Issue としてご報告いただけますと幸いです。

また、本ハンズオンでは扱っておりませんが、Amazon Kinesis Video Streams では WebRTC の機能を提供していたり、Amazon Rekognition Video では人物の追跡オブジェクトの認識など、様々なユースケースに活用していただける機能を提供しております。興味を持たれた方は是非そちらもお試しください!

 


著書について

三平 悠磨

ソフトウェアエンジニアとして会話AIやロボット開発を経験しました。AWS では IoT スペシャリストソリューションアーキテクトとして、お客様の IoT 関連案件を支援しています。