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【8/31開催】AWS Automotive@Loft

はじめに

こんにちは、ソリューションアーキテクトの小野田です。2022年8月31日に自動車業界のエンジニアの方々に向けた情報発信イベント、「Automotive@Loft」をオンラインにて開催しました。このブログでは、当日参加できなかった方々や、参加したけれども内容を振り返りたい方々に向けて、当日のセッション内容のまとめを紹介します。また、アンケートにて頂戴したご質問にも後半お答え致します。

開催趣旨

コネクテッドカー、自動運転、シェアリング、電動化といったCASEと呼ばれる新しい事業領域が拡大するに伴い、エンジニアに求められる技術領域も拡大しております。Automotive@Loftは、Automotive特有の課題と向き合い、情報共有、意見交換を行う場として、自動車業界に関わる参加者の事業や製品開発の成功に近づけることを目的にしています。今回は、AWSのソリューションアーキテクトからお客様と伴走させていただく中で得た自動車に関する知見や情報を発信させていただきます。

セッション内容

自動車開発におけるデザインパターン

アマゾン ウェブ サービス ジャパン合同会社 長谷川 仁志

本セッションでは、AWSで自動車のデータ収集・分析・活用といったソフトウェア開発に携わる方を対象に、AWSを使ってこれらの機能を開発する上で考慮が必要なポイントと実現に向けたデザインパターンを紹介しました。クラウドへの接続や、車両から上がってきたデータの保存や処理、分析を行う際にご利用頂く代表的なサービスのマッピングを紹介し、それらサービスを利用したデザインパターンを解説してます。デザインパターンをご理解頂くことは、用途に応じて、どのようなサービスを活用するといいのかについての知見を得られるだけではなく、デザインパターンを再利用することで開発プロセスを迅速化してTry&Errorサイクルを早めることができます。

Loft_DesignPattern_Slide

発表資料:リンク

コネクテッドカーのデータをAWSへ効率的に集める方法

アマゾン ウェブ サービス ジャパン合同会社 福嶋 拓

本セッションでは、コネクティッドカーのサービス開発に携わるエンジニア・プロジェクトマネージャーを対象とし、車両からからクラウドへのデータのアップロードの部分に焦点を当て検討すべき項目やトレードオフについて紹介しました。クラウドへ接続する際や、クラウドにあげたデータを保存する際に、どのような点がアーキテクチャに対して影響を与えるのか、考慮すべき点は何かを列挙しています。また、それらポイントを踏まえ、どのAWSのサービスをご利用いただくといいか、その際の注意点、そのサービスの課金体系について表形式でまとめています。セッションの後半では、サンプルアーキテクチャを用いて、コストを抑えるためのTipsも紹介しました。

Loft_DataCollection_Slide

発表資料:リンク

AWSのSoftware-Defined Vehicle(SDV)への取り組みとアーキテクチャの紹介

アマゾン ウェブ サービス ジャパン合同会社 國政 丈力

近年のコネクティッドカーや自動運転、OTA等の自動車の進化は高度なソフトウェアに支えられています。これをさらに進めたソフトウェアで定義された車両(Software-Defined Vehicle(SDV))が多くの自動車開発で検討・採用されており、SDVにソフトウェア開発のプラクティスを適用することで、開発効率の改善、開発期間の短縮、品質の改善に寄与すると言われています。このセッションでは、SDVの背景とAWSの取り組みを説明し、AWSが提供するSDV開発のワークショップを例に、AWSサービスとアーキテクチャの詳細を解説しました。

Loft_SDV_Slide

発表資料:リンク

頂戴したご質問

Q. デバイスがMQTTプロトコル指定、且つSDKのインストールおよびGreengrass利用が不可の場合、AWS側の受け口はIoTCoreは選択できないのでしょうか?

A. AWS IoT Coreは、IoTデバイスを他のデバイスおよびAWSクラウドサービスに接続するクラウドサービスを提供します。プロトコルとして、MQTT、MQTT over WSS、HTTPS、LoRaWANをサポートしております。デバイスから接続する方法として、SDKを利用する他にも、アカウント毎に用意されたエンドポイントに対してメッセージを送信する方法がございます。詳しくは、こちらのドキュメントをご参照ください。

おわりに

Automotive@Loftでは、今回のようにAWSのソリューションアーキテクトからの情報提供、AWSをご利用頂くお客様からのご活用事例を紹介することで、これから取り組みを進める皆さまが参考にしていただけるような情報を今後もご提供していきます。当日参加できなかった方も、本ブログが参考となる情報を得るきっかけとなれば幸いです。技術的なご相談がある場合は、こちらのお問い合わせフォームからご連絡ください。

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