Amazon Web Services ブログ

AWS は MACH アライアンスに参加しました

AWS は 2022 年 1 月、デジタル体験のためのオープンでモダンなアーキテクチャを提唱する独立系ソフトウェアベンダーのグループである MACH Alliance に参加しました。このグループに参加し、イノベーションを促進して、企業や小売業者、消費財企業が消費者に最高の体験を提供できるように支援できることを誇りに思っています。

Amazon.com の初期のウェブストアはモノリシックなもので、このために新機能の開発とリリースには時間がかかっていました。 2002 年頃、Amazon.com の IT チームは、アプリケーション開発が遅い原因は、コンポーネントの密結合と開発グループ間の相互依存にあると判断しました。従来の単一システムのアプローチでウェブ開発を行うことは、企業が新バージョンのウェブサイトをリリースしたり、課題を解消するための修正をデプロイしたりするたびに、複雑なチーム調整と、時間のかかる退屈な回帰テストが必要でした。

Amazon は、API ファーストの設計アプローチと、2 ピザチームの原則を開発に適用してきました。2ピザチームの原則では、ピザ 2 枚で十分足りる小さなチームで独立して維持できるサイズまで、ソフトウェアのフィーチャーと機能を細分化する必要があります。現在、一般にはマイクロサービスとして知られているこのアーキテクチャパターンでは、チームが新しいフィーチャーと機能を展開して消費者体験をより迅速に強化できるため、Amazon.com のウェブストアを急速に進化させるための重要な優位性となりました。

2006 年に AWS が立ち上げられて以降、ウェブサイトとソフトウェアアプリケーションの急速な変化と革新を促進するために、最新のアーキテクチャを使用することを小売企業の皆さまに提唱してきました。これには、マイクロサービス、API、クラウドのために確立された設計といったものが含まれています。MACH アライアンスが設立され、この組織によって、より広い市場へこのアプローチの利点が教育、提唱、伝道されるようになるでしょう。この取り組みに参加できることを非常に嬉しく思います。

MACH アーキテクチャ(Microservices、API-first、Cloud-native、Headless)により、小売企業をはじめすべての企業は、新しい機能や体験をより迅速に消費者に提供できるようになります。MACH アライアンスのメンバーは、このアーキテクチャに準拠し、企業や小売業者が商品を自由に組み合わせ、戦略的かつ戦術的なビジネス目標を推進できることを理解しています。

マイクロサービスアーキテクチャのアプローチは、e コマースから店舗システムに広がり、今では企業におけるソフトウェア開発手法を根本的に変えています。企業全体で MACH アーキテクチャ原則を全面的に採用することで、IT の展望が永遠に変わると信じています。

小売標準化団体である ARTS(2017 年に NRF から OMG に移管)の長年のメンバーとして、私は業界全体で協力しあうことの価値を名言することができます。AWS は、MACH アライアンスが業界を教育し、企業や小売業者がソフトウェア開発にマイクロサービスアプローチを採用するのを支援することを支援します。 他の MACH アライアンスメンバーと協力し、企業が MACH アーキテクチャに移行する際に生じるであろう摩擦点を特定し、取り除いていくことができると考えています。

MACH アライアンスの詳細について知りたい、またこの活動に参加されたい場合は、こちらをご覧ください。ページ下部に参加申し込みのリンクがあります。

マイクロサービスアーキテクチャの設計アプローチがビジネスの成長にどのように役立つかについて話したい、またマイクロサービスプロジェクトを進める準備ができているのであれば、AWS がお手伝いします。今すぐアカウントチームに連絡してください。


著者について

David Dorf

David Dorf は AWS のワールドワイドリテールスペシャリストで、小売業者向けのソリューションの提供に注力しています。 これまで インフォア・リテール、オラクル・リテール、360 コマース、サーキット・シティ、 AMF ボウリング、シュルンベルジェのリテール&バンキング部門で、さまざまなテクノロジーを使用した小売システムの開発を担当していました。NRF-ARTS で技術標準に取り組み、リテール・オーファン・イニシアチブの慈善団体を引き続き支援しています。バージニア工科大学とペンシルベニア州立大学で学位を取得しています。

翻訳は Solutions Architect 杉中が担当しました。原文はこちらです。