Amazon Web Services ブログ

【開催報告 & 資料公開】IT 基盤の環境変化に対応する AWS マイグレーション

こんにちは。アマゾン ウェブ サービス ジャパン合同会社 パートナーソリューションアーキテクトの深井 宣之です。

2026 年 6 月 5 日に AWS 公共パートナーネットワーク(PSN)セミナーとして「IT 基盤の環境変化に対応する AWS マイグレーション」と題した Webinar を開催しました。本ブログでは開催内容について Blog にまとめたものになります。投影資料もダウンロードすることが可能です。

本セミナーでは、アマゾン ウェブ サービス ジャパン合同会社 パブリックセクター統括本部 パートナーアカウントマネージャーの坂口 雄一郎と、同 パブリックセクター技術統括本部 パートナーソリューションアーキテクトの深井 宣之が登壇し、ハードウェアの価格高騰や納期遅延、仮想化ソフトウェアのライセンス体系変更といった IT 基盤を取り巻く環境変化を踏まえ、AWS マイグレーションの全体像をご紹介しました。初級レベルの内容として、AWS やクラウドの知識がない方にもご参加いただける構成としています。

資料(PDF)のダウンロードはこちらから可能です。

IT 基盤を取り巻く環境変化

近年、エンタープライズサーバーやメモリ、SSD ストレージなどハードウェアの価格高騰が続いており、リードタイムも延長しています。多くの現場では納期が読めず、入札や調達計画に影響が出ているのが実態です。

加えて、仮想化ソフトウェアのライセンス体系変更により、既存の IT 基盤を従来と同じコストで維持することが困難になるケースが増えています。

セキュリティ面では、AI を悪用したサイバー攻撃が高度化しており、Claude Mythos に象徴されるような AI 時代のセキュリティ脅威が現実のものとなっています。一方で、日本政府は行政機関での AI 徹底利活用を基本方針として決定しており、守りと攻めの両面での対応が求められています。

AWS が選ばれる理由

こうした環境変化を踏まえ、マイグレーション先の IT 基盤として AWS が選ばれる 7 つの理由を紹介しました。

  1. IT リソース調達時間の短縮 — オンデマンドで即座にリソースを確保でき、数か月の調達リードタイムから解放
  2. コスト最適化 — 従量課金モデルにより、使った分だけの支払いが可能
  3. 継続的な値下げ — AWS はこれまで 161 回 (2026年 5月時点) の値下げを実施
  4. 耐障害性と高可用性 — グローバルインフラストラクチャにより、マルチ AZ 構成での高可用性を実現
  5. AI 時代に対応するセキュリティ — AWS は主要なコンプライアンスに準拠しておりその中で ISMAP 認定も取得。AWS では従前より AI を活用したセキュリティの高度化に取り組む
  6. 最新 AI サービスへのアクセス — Amazon Bedrock をはじめとする AI サービスや、Anthropic 社との戦略的提携による最新モデルへのアクセスが可能
  7. 移行を成功に導くためのソリューション — 移行ツールやプログラムが充実

AWS マイグレーションの進め方

移行パス

AWS では移行戦略として 7 つのパス(7R)を定義しています。多くのケースではリホスト(Lift-and-shift)で移行し、まず AWS に移行することでハードウェア保守から解放され、空いた工数でモダナイゼーションに注力する段階的アプローチが一般的です。

リロケート: Amazon Elastic VMware Service (Amazon EVS)

VMware 環境をそのまま AWS に移行する場合は、Amazon Elastic VMware Service(Amazon EVS)が活用できます。東京リージョンで既に利用可能です。

リホスト: AWS Application Migration Service(AWS MGN)

OS やアプリケーションをそのまま移行するリホストには AWS MGN が利用できます。継続的にデータをレプリケーションし、ダウンタイムを最小化します。エージェント型とエージェントレス型の 2 つの方式があります。

データベース移行: AWS Database Migration Service (AWS DMS) と AWS Schema Conversion Tool (AWS SCT)

データベースの移行には AWS DMS が利用できます。異なるエンジン間の移行では AWS SCT を併用します。

モダナイゼーション: AWS Transform

AWS Transform は大規模な移行とモダナイゼーションのための初のエージェント型 AI サービスです。

コスト把握: Migration Evaluator

移行後コストを事前に把握する無料サービスです。約 1 週間のデータ収集後に評価レポートを提示します。

MAP(Migration Acceleration Program)

MAP は移行時の二重投資負荷を軽減するため、クレジットや現金還元を提供するプログラムです。MAP の詳細は AWS Partner Central をご参照ください。

お客様事例

東京都中央区 — Amazon WorkSpaces による VDI 刷新

オンプレミス VDI のレスポンス低下を Amazon WorkSpaces で解消。基幹系・内部事務系の両セグメントで利用しています。

岩手県教育委員会 — 共同利用型校務支援システム

全 33 市町村が共同利用する校務支援システムの基盤として AWS を採用。校務支援システムを含む学校関連のIT基盤では、長崎県、新座市、名古屋市、福岡市でも実績があります。

同志社大学 — 情報インフラの全体最適化

4 系統の情報インフラを AWS に移行。AWS MGN を活用し、ダウンタイム削減とコスト最適化を実現しました。

おわりに

IT 基盤を取り巻く環境は大きく変化しています。AWS はこうした環境変化への対応を支援します。ご興味をお持ちの方は御社担当の Partner Account Manager にお気軽にご連絡ください。

このブログは、アマゾン ウェブ サービス ジャパン合同会社 パートナーソリューションアーキテクト 深井 宣之が執筆しました。