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週刊AWS – 2023/10/30週

みなさん、こんにちは。ソリューションアーキテクトの杉山です。
今週も 週刊AWS をお届けします。

2023 年 11 月 23 日に AWSome Day Online Conference が開催されます。このイベントは、クラウドジャーニーのはじめの一歩として、AWS クラウドに関する基礎知識を 3 時間で学ぶ無償の初心者向けオンラインイベントです。AWS の概要、コンピューティング、ストレージ、データベース、ネットワーク、IoT、機械学習などを知識を幅広く身に付けられます。事前登録が可能となっておりますので、ぜひ興味のある方はご登録をよろしくお願いいたします。

それでは、先週の主なアップデートについて振り返っていきましょう。

2023 年 10 月 30 日週の主要なアップデート

  • 10/30(月)
    • AWS Elemental MediaTailor now available in seven additional regions
      AWS Elemental MediaTailor が大阪リージョンを含む 7 つの新しいリージョンで利用可能になりました。AWS Elemental MediaTailor は、複数の動画を 1 つのチャンネルに組み合わせたり、広告を挿入するなど、ライブ配信を支援する機能を提供するサービスです。このサービスを利用することで、チャンネルやその他のライブストリームを、様々なデバイスでパーソナライズされた広告とともに収益化し、視聴者にシームレスな体験を提供することができます。
    • Introducing eight new Amazon EC2 bare metal instances
      Amazon EC2 で、C7i、M7i、R7i、R7iz の新しいベアメタルインスタンスが利用可能になりました。M7i、C7i、R7i インスタンスは、AWS 向けにカスタマイズされた第 4 世代 Intel Xeon プロセッサーを搭載しています。同等の x86 ベースの Intel プロセッサーと比較して、最大 15% のパフォーマンス向上が図られています。このインスタンスは、オハイオ、バージニア、オレゴン、アイルランド、スペイン、ストックホルムの 6 つのリージョンで提供されています。R7iz インスタンスは、ターボクロック周波数が 3.9 GHz の Sapphire Rapids ベースのインスタンスとなっており、バージニアとオレゴンの 2 つのリージョンで提供されています。
    • AWS Trusted Advisor adds 64 new checks powered by AWS Config
      AWS Trusted Advisor が、AWS Config との統合により、「運用上の優秀性」カテゴリーで新たに 64 個のベストプラクティスチェック項目を提供開始しました。Trusted Advisor は、コスト最適化、パフォーマンス、セキュリティ、耐障害性、運用上の優秀性などのカテゴリーで、お客様の AWS 環境がベストプラクティスとどの程度乖離しているかをチェックし、継続的な改善に役立てることができるサービスです。この新しい 64 項目は、AWS Support の Business Support プラン以上で利用可能です。
  • 10/31(火)
    • AWS Elemental MediaPackage now available in Asia Pacific (Osaka) region
      AWS Elemental MediaPackage が大阪リージョンで利用可能になりました。MediaPackage は、動画配信時に様々なストリーミング形式にパッケージングすることで、携帯電話、パソコン、タブレット、ゲーム機など、多様なデバイスでの再生を可能にするサービスです。ライブ配信やオンデマンド配信の際に、スタートオーバー、一時停止、巻き戻しなどの一般的な動画機能を簡単に実装できます。また、デジタル著作権管理 (DRM) 技術を使って、コンテンツを保護することも可能です。
    • Amazon Athena announces one hour reservations for Provisioned Capacity
      Amazon Athena で、1 時間単位のキャパシティ予約が利用可能になりました。キャパシティ予約機能は、クエリ処理のための専用コンピュートリソースを確保するものです。これにより、ビジネスクリティカルなクエリーをほぼゼロレイテンシーでキューイングなしに処理できます。また、Athena の利用料金を固定化することでコントロールがやりやすくなるメリットもあります。アップデート前は最低 8 時間のキャパシティ予約が必要でしたが、今回のアップデートにより、最低 1 時間からのキャパシティ予約が可能になりました。東京を含む 8 つのリージョンで利用できます。
    • Amazon S3 Object Lambda now integrates with Amazon Athena
      Amazon S3 Object Lambda が Amazon Athena と統合され、Athena でクエリされる S3 データを自動的に変換できるようになりました。S3 Object Lambda を使用することで、S3 の GET、HEAD、LIST API リクエストに独自のコードを追加し、アプリケーションに返されるデータを変更できます。例えば、Athena でクエリを実行する際、Lambda 関数を使って機密データの列を自動的にマスクすることが可能です。
  • 11/1(水)
    • Amazon EC2 Capacity Blocks for ML
      Amazon EC2 Capacity Blocks for ML の一般提供が開始されました。これは、大規模な機械学習向けに設計された新しいタイプのキャパシティ予約の仕組みです。EC2 Capacity Blocks を利用すると、利用開始日と終了日を事前に指定し、その期間内に空きがあるか確認しながら GPU インスタンスのキャパシティを予約できます。既存の On-Demand Capacity Reservation が「現時点から」の予約に対して、EC2 Capacity Blocks は未来の日付で予約が可能なのが特徴です。現在、Amazon EC2 P5 インスタンスがオハイオリージョンで予約できるようになっています。利用にあたっては、予約期間は 1 日 ~ 14 日、予約インスタンス数は 1、2、4、8、16、32、64 台から選択する必要があるなどの制限があります。詳細はドキュメントをご参照ください。
    • Amazon Redshift Multi-AZ is generally available for RA3 clusters
      Amazon Redshift で RA3 クラスタの Multi-AZ を一般提供開始しました。Redshift の Multi-AZ は、複数のアベイラビリティゾーンでデータウェアハウスを同時に実行し、不測の障害シナリオでも運用を継続しやすくする機能です。Multi-AZ により、Redshift の SLA が 99.99% に上がりました。ミッションクリティカルな使い方に対して、可用性の高い Redshift 環境をご利用頂けます。東京・大阪リージョンを含めた、25 リージョンで利用可能です。
    • Announcing new user roles for Amazon CodeCatalyst
      Amazon CodeCatalyst に、Power user、Limited access、Reviewer、Read only の 4 つの新しいユーザーロールが追加されました。Power user はプロジェクトの作成や AWS アカウントの追加ができます。Limited access はスペースメンバーのデフォルトロールで、プロジェクトの一覧表示ができます。Reviewer は Issue 機能の利用やプルリクエストの承認ができますが、ソースコードやワークフローの変更はできません。Read only はリソースの読み取りのみ可能で、作成・更新・削除はできません。 これらの新しいロールにより、アクションとプロジェクトへのアクセスをより細かくコントロールできるようになりました。
  • 11/2(木)
    • AWS IAM action last accessed information for more than 60 additional services
      AWS IAM で最後にアクセスしたアクション情報を確認する機能について、新たに 60 個の AWS サービスがサポートされました。最後にアクセスしたアクション情報を確認することで、使用されていない権限を発見し、許可するアクションのみ制限することがやりやすくなります。このアップデートで、AWS Auto Scaling、Amazon Redshift、Amazon Route 53 などのサービスが追加されました。
    • AWS Global Accelerator extends IPv6 support to dual stack NLB endpoints
      AWS Global Accelerator のデュアルスタックアクセラレータの機能を拡張し、デュアルスタックの ALB と EC2 に加えて、新たに NLB をサポートしました。デュアルスタックアクセラレータを利用することで、IPv4 と IPv6 の両方のネットワークトラフィックを、デュアルスタックの設定をしている NLB にルーティングできます。Global Accelerator は 2 つの静的な IPv4 アドレスに加えて、2 つの静的な IPv6 アドレスを持ちます。IPv6 を意識した環境を準備しやすくなるアップデートです。
  • 11/3(金)
    • AWS App Runner now supports Internet Protocol Version 6 (IPv6) for public inbound traffic
      AWS App Runner でパブリックなエンドポイントを構成する際に、IPv4 と IPv6 を同時に利用できるデュアルスタック構成をサポートしました。IPv4 と IPv6 の両方のクライアントは、App Runner のパブリックエンドポイントに直接アクセスが可能です。なお、プライベートエンドポイントは IPv4 のみサポートしています。パブリックエンドポイントからプライベートエンドポイントへ設定変更を行うと、IPv6 の通信が出来なくなるのでご注意ください。

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それでは、また来週お会いしましょう!

ソリューションアーキテクト 杉山 卓 (twitter – @sugimount)