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週刊AWS – 2024/5/27週

みなさん、こんにちは。ソリューションアーキテクトの杉山です。
今週も 週刊AWS をお届けします。

AWS Summit が 6/20-21 にかけて幕張メッセで開催されます。このイベントはたくさんのセッションがあり、その中でも QuizKnock によるブース展示やクイズ大会、ステージ登壇するものがあります。これに関連して、YouTube で QuizKnock が動画を出しているので、ぜひこちらもチェックしてみてください。また、JR東日本山手線で AWS Summit の電車広告が掲載中です。山手線に乗る機会がある方は、ぜひ見つけてみてください。AWS Summit の事前登録や、カレンダーでスケジュール予定も忘れずに行いましょう!

それでは、先週の主なアップデートについて振り返っていきましょう。

2024年5月27日週の主要なアップデート

  • 5/27(月)
    • アップデートはありませんでした
  • 5/28(火)
    • New Oracle to PostgreSQL built-in system functions in DMS Schema Conversion
      AWS Database Migration Service の DMS Schema Conversion 機能で、Oracle から PostgreSQL へ変換作業を支援するために、5 つの生成 AI の技術を応用した組み込み関数を提供開始しました。移行元の Oracle Database で利用している関数が、移行先の PostgreSQL 上でサポートされていない場合、DMS Schema Conversion 拡張パックを適用することで、不足している関数をエミュレートすることが可能となります。
    • AWS Network Firewall increases quota for stateful rules
      AWS Network Firewall で、ステートフルルールに関する Service Quota の上限緩和の申請が可能になりました。デフォルトの制限は、リージョンごとのファイアウォールポリシーあたり 30,000 が上限になっています。これを、最大 50,000 まで申請が出来るようになりました。この緩和によって、AWS 様々なセキュリティの脅威に対して、幅広いルールを実装しやすくなりました。
  • 5/29(水)
    • Amazon SageMaker Canvas announces up to 10x faster startup time
      Amazon SageMaker Canvas で起動時間が最大 10 倍高速になりました。Canvas の起動を開始してから 1 分以内に起動するようになり、データの準備、機械学習モデルの構築、生成 AI を使った会話型チャットインターフェースの利用などを素早く行えるようになりました。この高速化機能は、新規のユーザプロファイルが対象となっており、既存のユーザープロファイルは対象外になっています。私の環境だと 40 秒ほどで Canvas が立ち上がるようになり、高速化を体感できました。
    • Introducing the Document widget for PartyRock
      PartyRock で、新たに手元のドキュメントをアップロードし、それに基づいたテキスト出力を行うドキュメントウィジェット機能が追加されました。PartyRock は、アカウント登録するだけで、簡単に生成 AI アプリを作成、利用、共有ができる無料のウェブサイトです。AWS アカウントが不要で、Google アカウント、Apple アカウント、Amazon アカウントとリンクすると利用ができます。ドキュメントは、PDF、マークダウン、テキスト、ワードファイル、HTML、CSVなどの一般的なファイル形式をサポートしています。12 万文字までの制限があります。こちらのサイトから利用ができますので、ぜひ体験してみてください。
    • Introducing Amazon EC2 High Memory U7i Instances
      Amazon EC2 で、初の DDR5 メモリベースの 8 ソケット製品である U7i インスタンスを提供開始しました。これは、最大 32 TiB のメモリと 896 個の vCPU が搭載されているインスタンスです。SAP HANA、Oracle、SQL Server などの大規模なインメモリデータベースや、大規模言語モデルなどの計算集約型ワークロードに最適です。U7i インスタンスは、12 TiB、16 TiB、24 TiB、32 TiB のメモリが搭載される 4 つのインスタンスタイプが提供されます。ストレージボリュームに対して最大 100 Gbps の Elastic Block Storage (EBS) 帯域幅を提供し、既存の U-1 インスタンスと比較して最大 2.5 倍の高速な再起動時間を実現します。U7i インスタンスは最大 200Gbps のネットワーク帯域幅を提供し、ENA Express をサポートします。詳細はこちらのページをご確認ください。
  • 5/30(木)
    • Amazon Bedrock announces new Converse API
      Amazon Bedrock で新しく Converse API を提供開始しました。Converse API は、Bedrock でモデルを呼び出す際に、推論パラメータなどの違いを平準化し、統一的な呼び出し方法を提供します。今までは、Claude 3 や Titan、Llama、Mistral といった各種モデルの違いを意識する必要がありましたが、Converse API によって、統一的な方法で呼び出すことができ、簡単にモデルの切り替えができるようになります。また、 Claude 3 などの一部のモデルは Tool use (function calling) をサポートしており、外部 API 呼び出しが必要なタスクを実現しやすくなりました。Converse API の詳細はこちらのドキュメントや Getting Started をご確認ください。Tool use (function calling) の詳細はこちらのドキュメントをご確認ください。
    • Powertools for AWS Lambda (Python) adds support for Agents for Amazon Bedrock
      AWS Lambda (Python) 用のオープンソース開発者ライブラリ Powertools for AWS Lambda (Python) が、Agents for Amazon Bedrock の作成を簡単にする新機能をリリースしました。Powertools for AWS Lambda (Python) を利用すると、直接 OpenAPI スキーマを自動生成が出来、Agents for Amazon Bedrock からのリクエストとレスポンスを管理するために必要なボイラープレートコードの作成の負担を大幅に削減できます。
    • Amazon QuickSight launches multi column sorting for Tables
      Amzon QuickSight で、テーブルを利用した際に、複数の列を使ったソートができるようになりました。Author が Visual を作成する際や、Reader が Dashboard を閲覧する際に、複数列を指定したソートができるようになりました。第一優先は A 列、次に B 列、最後に C 列、といった形で指定できます。詳細はこちらのドキュメントをご確認ください。画像付きで操作方法を紹介しており、わかりやすく理解できます。
  • 5/31(金)
    • Amazon Connect provides Zero-ETL analytics data lake to access contact center data
      Amazon Connect で、コンタクトレコード、エージェントのパフォーマンス、Contact Lens の洞察などのデータを分析しやすくするために、Zero-ETL の特徴を持つデータレイク機能の提供を開始しました。複雑なデータパイプラインを構築する負担が減り、素早くデータ活用を始められます。Amazon Connect でデータレイクを有効化すると、Athena を使った SQL クエリーでアクセスができるようになり、例えば QuickSight といった BI ツール上でデータの可視化ができます。詳細はこちらのドキュメントをご確認ください。
    • Announcing AWS DMS Serverless improved Oracle to Redshift Full Load throughput
      AWS Database Migration Service Serverless で、Oracle Database から Amazon Redshift へ Full Load を実行する際のスループットが 2 倍 ~ 10 倍に向上しました。Full Load は、データ移行元のテーブル全体をスキャンしてデータを取得し、データ移行先にデータを移行する処理です。Oracle Database と Amazon Redshift 間で Full Load 操作が行われていると検出されると、Full Load パフォーマンス強化が自動的に適用されます。詳細はこちらのドキュメントをご確認ください。
    • AWS Marketplace announces amendments for AMI annual agreements
      AWS Marketplace で購入した AMI 製品の年間契約を変更する機能を提供開始しました。これによって、AWS Marketplace で購入した AMI を利用している EC2 インスタンスについて、インスタンスタイプの変更がやりやすくなります。以前は、最初に選択した EC2 インスタンスタイプに対してのみ割引が提供され、さらにインスタンスを追加したり、より大きなインスタンスタイプに変更する場合は、オンデマンド料金を支払うか、追加の年間プランを購入する必要がありました。アップデートで、いつでも新しいインスタンスタイプを追加したり、別のインスタンスタイプに切り替えたりできるようになりました。新しいインスタンスタイプのコストが高くなる場合でも、元の割引を維持でき、AWS Marketplace が新しいインスタンスタイプの按分コストを自動的に計算します。詳細はこちらのドキュメントをご確認ください。

それでは、また来週お会いしましょう!

著者について

Suguru Sugiyama

杉山 卓(Suguru Sugiyama) / @sugimount

AWS Japan のソリューションアーキテクトとして、幅広い業種のお客様を担当しています。最近は生成 AI をお客様のビジネスに活かすためにアイデア出しやデモンストレーションなどを多く行っています。好きなサービスは仮想サーバーを意識しないもの全般です。趣味はゲームや楽器演奏です