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まもなく登場 – Graviton2プロセッサ搭載の汎用、コンピューティング最適化、メモリ最適化インスタンス
昨年のre:Invent 2018では、ArmベースのGravitonプロセッサ搭載の初代EC2インスタンス(A1)を発表しました。以来、コンテナ化されたマイクロサービス、ウェブサーバー、ログ等のデータ処理といったスケールアウト型のワークロードに対して、何千もの顧客がA1インスタンスを活用しています。
ArmアーキテクチャとA1インスタンスは早期の段階から、OSベンダー、ソフトウェアベンダー双方のコミュニティの強い協力を得られています。今やA1インスタンスに対して、Amazon Linux 2, Ubuntu, Red Hat, SUSE, Fedora, Debian, FreeBSDといった複数のLinux/Unixディストリビューションを選択できます。
さらに稼働させるサービスとしてDocker, Amazon ECS, Amazon Elastic Kubernetes Serviceといったコンテナサービスを選択できますし、他にも多くのシステムエージェントや、AWS Developer ToolsやJenkinsを始めとする様々な開発ツールも動作します。
これまでにA1インスタンスに寄せられたフィードバックは強力かつポジティブなものばかりで、特にCPUインテンシブあるいはメモリインテンシブなワークロードをどんどんArmベースのサーバーで稼働させていきたいという声を受け取っていました。
Graviton2
本日、次世代のARMベースのEC2インスタンスの登場を先行発表します。このインスタンスはAWS Nitro Systemをベースに、新しいGraviton2プロセッサを搭載したものです。このプロセッサは7nm(ナノメートル)製造プロセスによるAWS独自設計によるもので、64ビットARM Neoverseコアをベースとして、浮動小数点演算処理の2倍の性能向上を含め、最大でA1インスタンスの7倍の性能を発揮するものです。また追加のメモリチャネルと1コアあたり倍加したキャッシュにより、メモリアクセス速度は最大で5倍まで向上しました。
これらの改良は、これまでのM5, C5, R5といった第5世代のインスタンスタイプを上回る、極めて大きな性能向上をもたらします。vCPUあたりの性能をM5インスタンスと比較したとき、初期のベンチマーキングでは次のような結果が得られました。
- SPECjvm® 2008: +43% (推定)
- SPEC CPU® 2017 integer: +44% (推定)
- SPEC CPU 2017 floating point: +24% (推定)
- NginxでのHTTPSロードバランシング: +24%
- Memcached: +43% かつレイテンシの短縮
- X.264ビデオエンコーディング: +26%
- Cadence XcelliumによるEDAシミュレーション: +54%
この結果を受け、Amazon EMR, Elastic Load Balancing, Amazon ElastiCacheなどの様々なAWSサービス内部でこの新しいインスタンスを活用する検討が始まっています。
さらにこの新しいインスタンスは、既に十分高い水準にあるAWSのセキュリティをより一層高めます。AWS Nitro Systemによる既存のセキュリティ機能に加えて、サーバ内にのみ保持されるメモリ上のデータは、起動時に生成される256ビットの鍵で暗号化されるようになります。
現在、3種類のGraviton2ベースのインスタンスを提供できるよう鋭意準備を進めています。インスタンスタイプ末尾のdはNVMeローカルストレージ(インスタンスストア)を搭載するという意味です。
汎用 (M6gおよびM6gd) – 1から64個までのvCPU, 最大 256 GiBのメモリ。
コンピューティング最適化 (C6gおよびC6gd) – 1から64個までのvCPU, 最大128 GiBのメモリ。
メモリ最適化 (R6gおよびR6gd) – 1から64個までのvCPU, 最大512 GiBのメモリ。
これらのインスタンスは最大25Gbpsのネットワーク帯域幅、18GbpsのEBS最適化帯域幅、そしてベアメタルでの提供を予定しています。さらなる詳細は2020年に改めてお伝えしたいと思います。
M6gインスタンスのプレビュー
現在、開発やテストなどの本番以外のワークロードを対象に、M6gインスタンスのプレビューを受け付けています。もしプレビュー参加にご興味があれば、こちらのフォームからご連絡ください。
— Jeff;
この記事はソリューションアーキテクト滝口が翻訳しました。原文はこちら。