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イベントレポート – DX 推進における IoT 導入を阻む技術課題とその解決に向けて

こんにちは、プロトタイピングソリューションアーキテクトの飯田です。 2021/11/17に開催された IoT 関連のイベント「 DX 推進における IoT 導入を阻む技術課題とその解決に向けて」の内容紹介です。

IoT の分野は「総合格闘技」と呼ばれるほど、デバイス〜クラウドと必要な技術分野が多岐にわたり、ビジネスモデルが複雑で全体を理解するのが難しいと言われています。 AWS には、様々な IoT 向けサービスがあり、柔軟にユースケースを実現できる仕組みとなっていますが、その一方で、初学者の方にとっては、選択肢が多く、サービスの組み合わせを試行錯誤する必要があり、導入の障壁となるケースがあります。

このイベントでは、スマートファクトリー、スマートプロダクトの分野を担当する AWS の SA が、様々な案件を扱うなかで得られた共通の技術課題のリストと、それに対してクイックに対応するためのソリューションをご紹介しました。また、アクロクエストテクノロジー株式会社 の 鈴木 様と、株式会社アイ・オー・データ機器 の 米谷 様にもご登壇頂き、 IoT 導入に向けた取り組みや、それぞれの視点で考える共通の課題とその解決方法を紹介頂きました。

アジェンダ資料

Topic1 : DX 推進における IoT 導入のユースケースとその課題

アマゾン ウェブ サービス ジャパン合同会社 デジタルトランスフォーメーション本部 ソリューションアーキテクト 山本 直志

概要:IoT を活用したDX推進を行う上では、市場環境やビジネスモデル以外にも、 IoT システムの開発運用に伴う様々な課題がブロッカーになり得ます。イントロダクションでは、そういった共通の課題について皆様に問題提起します。

登壇資料

Topic2 : IoT システムをスピード立ち上げするためのポイント

アクロクエストテクノロジー株式会社 シニアテクニカルアーキテクト 鈴木 貴典 様

概要:当社では、お客様向け・自社含めIoTシステムを多く開発・構築してきています。 私たちはソフトウェア・ベンダーのため、デバイスやハードウェアの開発はしておらず、エッジ・クラウドそれぞれのアプリケーション部分の対応を行っています。 IoT を利用してビジネス効果を出すためには、システム自体は素早く構築して、データ収集や分析に時間を割けるようにすることが重要になってきますが、 IoT システムの場合、実際にデバイスと接続すると、想定通りいかないケースも多くあり、本セッションでは、そのような経験を踏まえ、 IoT システムをスピード立ち上げるためのポイントをお伝えします。

登壇資料

Topic3 : スマートファクトリー領域における技術課題とソリューション

アマゾン ウェブ サービス ジャパン合同会社 デジタルトランスフォーメーション本部 プロトタイピングソリューションアーキテクト 渡邉 聡

概要:工場のスマート化に取り組むお客様は着実に広がりを見せていますが、 FA 機器からのデータ収集、クラウドとの接続、エッジの活用など、工場のスマート化要件を達成するための技術課題がクリアできず、取り組みが進まず苦しんでいるお客様も多いと思います。一方でこれらの課題の中には多くのお客様に共通する課題が多いことも事実です。そこで、本セッションでは、工場のスマート化における共通的な技術課題を見ながら、具体的に課題を解決に導くソリューションをご紹介していきます。

登壇資料

Topic4 : PC 周辺機器/ネットワーク機器分野における IoT 導入の取り組み

株式会社アイ・オー・データ機器 事業本部 企画開発部 企画開発6課 チーフリーダー 米谷 忠士 様

概要:弊社では、PC・デジタル家電・スマートフォンの周辺機器の製造、販売を行っています。
ですが、ソフトウェアの開発も不可欠であり、昨今クラウド連携も欠かせない要素となっています。
弊社製品デバイスがIoTプラットフォームを用いて解決した課題や、次に目指す取り組みについて紹介いたします。
・IoT プラットフォームを導入した経緯
・AWS IoT Coreを採用した理由
・デバイス管理画面の構築
・デバイス側の開発と対応機種追加の難しさ
・デバイス情報の収集、分析、活用
・IDM のご紹介

登壇資料

Topic5 : スマート製品の開発における技術課題とソリューション

アマゾン ウェブ サービス ジャパン合同会社 デジタルトランスフォーメーション本部 プロトタイピングソリューションアーキテクト 飯田 起弘

概要:B2B および B2C 向けの製品開発においても、 IoT 化による新たな価値提案や効率化の追求がすすんでいます。しかし、設計開発を進めるうえでは、デバイスの性能、通信プロトコル、クラウド、他のサービスとの連携など、検討課題が多岐に渡っています。本セッションでは、スマートプロダクト開発における共通的な技術課題と、製品化のための開発を加速させたり、顧客に新たな付加価値を提供するために利用可能なソリューションを紹介していきます。

登壇資料

おわりに

アクロクエストテクノロジー様やアイ・オー・データ機器様のように、スマート製品の開発やスマートファクトリー化の取り組みは日々進んでいます。皆様が商品化、本番運用を進めていく際に、このイベントの内容を参考にして頂ければ幸いです。最後に、次のステップに進んで頂くための3つのリンクの紹介です。

  • AWS IoT Connpass のグループに入っておくと、次のイベントの通知や、登壇資料の通知が受け取れますので、ぜひご参加ください。
  • 今後、 Github リポジトリにコンポーネント部品など、開発に利用可能な技術アセットを掲載予定です。こちらもぜひご覧ください。
  • 今後のセミナーやハンズオンの情報、国内事例、 IoT 開発に必要な情報は、AWS IoT 開発者ポータルをご確認ください。

著書について

飯田 起弘

AWS プロトタイピングソリューションアーキテクト
電機メーカーでソフトウェアエンジニアとしてIoT関連の新規事業の立ち上げを経験の後、 AWS にてプロトタイピングソリューションアーキテクトとして、 IoT 関連案件の PoC, 本番導入などの支援に携わる。