Amazon Web Services ブログ

月刊AWS製造 2025年11月号

みなさん、こんにちは。ソリューションアーキテクトの水野です。AWS ではサービスのアップデートだけでなく製造業の方に向けたイベントの開催や事例の発表などを頻繁に行っています。それらの情報を効率良くインプットしていただく為に、今月から日本の製造業のお客様に向けた情報発信を行っていきます。

このブログでは開催予定のイベントや直近1カ月に発表された製造関連のブログ・サービスのアップデート・事例などをお届けしています。国内だけでなく海外の情報も含めていますので、リンク先には英語の記事・動画も含まれていますが、解説を加えていますのでご興味あればぜひご覧ください。

ピックアップトピック

AWS re:Invent 2025が 12 月 1 日から 5 日までラスベガスで開催されます。毎年恒例の AWS re:Invent 速報も会期中の 2025 年 12 月 5 日 (金)に開催が決定しています。ご登録はこちら。新しいサービスの発表も楽しみなのですが、沢山のセッションも行われます。そんな中、日本のメンバーも現地で Chalk Talk 「Accelerating Smart Products SDLC with Amazon Q Developer (IND303)」 に登壇します。Amazon Q Developer によるスマートプロダクト開発ライフサイクルの革新をテーマに、ハードウェア・組込みソフトウェア・アプリケーションを AI 支援のチケット駆動型ワークフローで統合する方法をご紹介します。ただ残念ながらオンライン配信もなく、現地も既にキャンセル待ちとなっています。ご興味あるお客様には個別にご紹介いたしますので担当営業までお声がけください。

直近で開催予定のイベント

製造関連ブログのご紹介

  • 10/1
    • Hexagon Automates Manufacturing Standard Operating Procedures with AWS Generative AI
      このブログでは、Hexagon 社が AWS の生成 AI サービスを活用して、製造業・エネルギー業界の標準作業手順書(SOP)のデジタル化を自動化した事例を紹介しています。Amazon Bedrock を中心に、複数のAWSサービスを組み合わせたサーバーレスワークフローにより、従来の手作業プロセスを 90% 以上の精度で自動化。ドキュメント処理の時間を数日から数分に短縮し、コスト削減と業務効率化を実現した革新的なソリューションの構築方法が詳しく解説されています。

  • 10/9
  • 10/10
    • Transform Supply Chain Logistics with Agentic AI
      このブログでは、AWS のプロフェッショナルサービスチームがシンガポールの A*STAR と協力して開発したロジスティクスエージェントを紹介しています。Amazon Bedrock を活用した AI エージェントは、ERP、TMS、WMS など複数のシステムからリアルタイムデータを集約し、自然言語での問い合わせに即座に対応。手作業による情報検索を最大 50 %削減し、配送コスト 3~5 %削減、顧客満足度向上を実現します。サプライチェーン全体での Agentic AI の活用可能性を示す実践的な事例を紹介しています。

  • 10/14
    • AWS IoT Greengrass nucleus lite リソース制約のあるデバイスでエッジコンピューティングに革命を起こす
      AWS IoT Greengrass nucleus lite は、リソース制約のあるデバイスを対象とした軽量な オープンソース のエッジランタイムです。スマートホームハブ、スマートエネルギーメーター、スマートビークル、エッジ AI、ロボティクスなどの大量生産アプリケーション向けに、低コストのシングルボードコンピュータで AWS IoT Greengrass の機能を拡張できます。このブログでは、2つのエッジランタイムオプションの利点を説明し、ユースケースに最適なオプションを選択するための指針を提供しています。

  • 10/16
  • 10/24
    • Secure, remote monitoring and control of a PLC from AWS
      このブログでは、Inductive Automation の Ignition を使用して、遠隔地の PLC(プログラマブルロジックコントローラ)を AWS クラウドから安全に監視・制御するシステムの構築方法を詳細に解説しています。Teltonika RUT956 ルーターと AWS Site-to-Site VPN を活用した暗号化通信、AWS Private CA による証明書管理、BGP による自動フェイルオーバーなど、エンタープライズグレードの信頼性を備えた実装手順が段階的に説明されており、再生可能エネルギーやマイニング、石油ガス産業などの大規模産業ユーザーに適した設計について紹介しています。

  • 10/29
    • How Sibros, Panasonic Automotive, and AWS Collaborate to Reduce Connected Services Integration Challenges During Vehicle Development
      このブログでは、Sibros、Panasonic Automotive、AWS が協力して、自動車の接続サービス統合の課題を解決する方法を紹介しています。仮想開発環境 vSkipGen 「と Sibros の Deep Connected Platform を活用することで、自動車メーカーは物理ハードウェアを待たずに早期から統合テストを実施でき、開発期間の短縮とソフトウェア品質の向上を実現できます。OTA 更新やデータ収集などの機能も含まれており、グローバルな分散チームでの開発を加速させる方法について紹介しています。

イベント動画のご紹介

  • 10/23
    • AWS at IAA MOBILITY 2025 – Highlights
      この動画は、2025 年 9 月 8 日から 12 日にかけてミュンヘンで開催された IAA MOBILITY 2025 における AWS の参加ハイライトを紹介しています。自動車産業における AWS の革新的なAIソリューションが展示され、特にエージェント型 AI アシスタントや自動車設計における AI 活用など、自動車業界の未来を形作る技術が紹介されました。

  • 10/30
    • AWS Summit Paris 2025 – Comment accelerer sa transformation numerique industrielle
      このセッションは、AWS Summit Paris 2025 での「産業デジタルトランスフォーメーションの加速方法」に関する講演です。ゲストスピーカーとして Aremmon 社の Industry 4.0 責任者である Ali Ponlou 氏が、製造業におけるデジタルトランスフォーメーションの実践方法と事例について解説しています。特に POC 段階を超えて本格的な展開を計画している企業にとって、Aremmon 社の実例や段階的アプローチの解説は実践的な指針となります。また、産業データプラットフォームの構築方法や生成 AI の活用事例は、製造業の IT 部門と OT 部門の橋渡しを担当する技術者にとって参考になる具体的な実装方法を提供しています。

製造関連の主要なアップデート

  • 10/14
    • AWS IoT SiteWise Edge データ処理パックと AWS IoT SiteWise Monitor がメンテナンスモードに
      2025 年 11 月 7 日以降、新規のお客様は AWS IoT SiteWise Edge データ処理パックと AWS IoT SiteWise Monitor がご利用頂けなくなります。既存のお客様については、代替ソリューションを検討頂きながら、引き続きこれらのサービスや機能をご利用頂けます。また、Amazon Lookout for Equipment と AWS IoT Greengrass v1 については、サービスの運用とサポートを終了する日程が発表されています。これらのサービスをご利用中のお客様は、ドキュメントで推奨されている代替手段への移行を計画してください。

  • 10/23
    • AWSのカスタマーカーボンフットプリントツール (CCFT) が、SCOPE 3 に対応
      カスタマーカーボンフットプリントツール (CCFT)は、AWS が提供するツールで顧客が AWS の利用による炭素排出量を可視化・追跡できます。 今回 CCFT が更新され、SCOPE 3 排出量データに対応しました。これにより、サーバー製造、施設電力、機器輸送など、クラウド利用の全ライフサイクルにおける炭素影響を可視化できます。2022 年 1 月からの履歴データも利用可能で、組織のサステナビリティ目標達成に向けた戦略的な意思決定が容易になります。

  • 10/31
    • AWS IoT Greengrass 開発者向け MCP サーバ
      AWS IoT Greengrass 向けの新しい MCP サーバが発表されました。このオープンソースツールは GitHub で公開されており、開発者が Amazon Q Developer などの AI コーディングエージェントを活用して、エッジデバイスアプリケーション開発を加速できます。テンプレートと例が含まれており、開発時間を短縮しながら、フリート全体への展開管理も簡素化できるのが大きなメリットです。9 月には AWS IoT SiteWise の MCP サーバも発表されています。

最後まで読んでいただきありがとうございました。いかがだったでしょうか?このような形式で毎月最新の情報を製造業の皆様にお届けして参ります。月刊 AWS 製造ブログを今後ともよろしくお願いします。それでは、また来月お会いしましょう!

著者について

水野 貴博

水野貴博は、製造業のお客様をご支援しているソリューションアーキテクトです。サプライチェーン領域を得意としており、好きな AWS サービスは AWS Supply Chain です。趣味は、ドラマや映画のエキストラに参加することです。