AWS、クラウドスキルの習得やキャリア開発のための3つの無料トレーニングプログラムを開始

2025年までに2,900万人に無料トレーニングを提供するAWSの取り組みの一環として、ウクライナの人々の再就職支援、中堅クラスのクラウドキャリアに向けたIT人材のリスキリング、テクノロジースキルが限られた人々のための学習機会の創出を主眼とした新しいトレーニングプログラムを提供

AWSトレーニング・認定部門　バイスプレジデント　Maureen Lonergan（モーリーン・ロナーガン）

私はAWSに入社する前、モザンビークで教師をしていたことがあり、プレスクールで教えたり、英語やサッカーを教えたりしていました。地元のホテルやレストランに就職していく上級生たちを手助けしながら、私は教育の持つインパクトと、それによって雇用機会がもたらされるさまを目の当たりにしました。スキルトレーニングは個人の能力を高め、経済的な成長を促進する上でも役立ちます。その意味で、本日、最もその恩恵を受けてくださるであろう人々に、新たなキャリアへの可能性を拓く無料のクラウドスキルトレーニングを提供する3つの新しいプログラムをスタートできることを大変嬉しく思います。

• IT Skills 4U：ウクライナの人々への支援のために考案したグローバルイニシアチブです。無料のトレーニングやAWS認定試験バウチャー、世界各国でのキャリアサービス支援を提供し、これまでIT経験がほとんど、また、全くない方々も、実務経験を積まれた方々も含めて再就業を支援するためのプログラムです。
• AWS re/Start Associate：数週間にわたるフルタイムのクラスルームベースのリスキリングプログラムであるAWS re/Startをさらに拡大し、失業中の人々や、就業中の方で自身のITスキルをアップデートし、中堅クラスのクラウドキャリアを目指せるようになるための新コースもスタートします。
• 米国バージニア州アーリントンにAWS スキルセンターを開設：Amazonの第2本社がある米国バージニア州アーリントンにAWSスキルセンターを開設し、一般の方々向けに対面型の無料クラスを開講する学習用スペースを提供することで、地域社会に継続的に貢献していきます。

こうした取り組みは、誰もがクラウドスキルトレーニングを受けられるようにするための大規模な投資の一環として行われるもので、日本語で受講可能な 250 のコースを含む、500以上の無料コースを提供するAWSスキルビルダーや、誰でも自分のペースで数百時間に及ぶ自習形式のトレーニングやインタラクティブな実習環境を利用できるAWS Educateを含め、現在提供しているさまざまなトレーニングプログラムをさらに充実させるものです。AWSは2020年に数億ドルを投資し、2025 年までに 世界中の多様な知識・経験を持つ2,900万人に無料のクラウドコンピューティングのスキルトレーニングを提供することを発表しています。 AWSは以来、無料のプログラムを通じて、1,300万人以上の人々がクラウドコンピューティングスキルを利用できるよう支援してきました。この数は昨年の2倍以上に達しており、目標である2,900万人を確実に達成するペースで進んでいます。

デジタルスキルは個人だけでなく、組織や地域社会にも変革をもたらします。Gallup社とAWSが実施した最新調査によると、クラウドアーキテクチャ設計やソフトウェア開発のような高度なデジタルスキルは、世界の国内総生産（GDP）に年間で約6.3兆米ドルを上乗せする効果があると推定されています。デジタルスキルの活用度が高い組織の年間売上高は、デジタルスキルを用いていない企業を約168%上回っていることが報告されています。さらに、過去1年間にデジタルスキルトレーニングを受けた人の98%が、給与アップや仕事における満足度の向上、雇用に対する強い安定感などが得られるなど、自分のキャリアにとってメリットがあったと回答しています。

今回、新たに開始する3つのプログラムのうち、ウクライナの人々の再就業を支援するIT Skills 4Uの概要をご紹介します。

IT Skills 4U:　ウクライナの人々に新たなスキル習得や就業機会を提供

ウクライナ危機が発生して以来、Amazonのさまざまなチームが支援にあたってきました。しかし、現在も750万人ものウクライナの人々が避難を余儀なくされており、AWSはこれを踏まえて、国外に避難した人々に加え、ウクライナ国内に留まる人々も支援するプログラムIT Skills 4Uを考案しました。これは、ウクライナの人々がAWSのスキルトレーニングとキャリアサポートサービスを利用し、テクノロジーに関わる仕事に携わる機会を提供できるよう支援する、無償の人材育成の取り組みです。

世界各地のウクライナの人々が、ご自身のITに関する知識や学習目標に応じて、多様なAWSのトレーニングコースを選択、利用することができます。コースは、12週間のフルタイムのクラスルーム形式のプログラムから、オンデマンドで受講可能なデジタルトレーニングまで多岐に渡り、学習者はご自身のペースで受講することができます。さらに、ウクライナから最も多くの人々が避難するポーランドでは、インストラクターによる対面形式のトレーニングを提供しています。また、無償のAWS認定試験バウチャーも提供し、認定資格の受験や資格取得を支援しています。テクノロジー業界での就業経験がほとんどない人も、さらなる資格の取得や上級コースを目指す経験豊富なITプロフェッショナルやキャリアアップを目指す人も、それぞれのレベルに応じてご利用いただけるように設計されています。

AWSはまた、IT Skills 4Uを通じて、個々人にあったキャリアサポートの提供やジョブフェア等を通じて、ウクライナの人々にクラウド関連の就業機会へと橋渡しするお手伝いをしています。キャリアサポートサービスは、ウクライナ語、ポーランド語、英語で行われ、学習コンテンツはさらに多くの言語で利用できるようになっています。履歴書の書き方や面接の準備のためのセッションのほか、英語やポーランド語を学ぶクラスもあります。加えて、20社以上のAWSのお客様やパートナーがクラウドに関わる正社員やインターンシップ、実習生や研修生の就業機会をウクライナの人々にご用意することをコミットしてくださっています。

このプログラムの実施にあたっては、ウクライナのミハイロ・フェドロフ（Mykhailo Fedorov）第一副首相兼デジタル改革担当大臣から、次のようなコメントをいただいています。「ウクライナは世界中で、専門分野で高度な知識を持つ方々やユニコーンスタートアップ、画期的なテクノロジーアイデアがあふれる豊かな国として知られています。ウクライナにとってIT分野は大きな将来性のある分野であり、ITスペシャリストを増やすべく、国を挙げて取り組んでいます。AWSのIT Skills 4Uプロジェクトは、多くの新たな人材がITに触れるのをサポートし、経験豊富なプロフェッショナルにとっても自身のキャリア成長に役立てることができます。ウクライナの人々は、市場で高く評価されるクラウド技術関連の仕事に必要なスキルを学ぶことができるようになります。将来的に、クラウドベースのサービスが主流になっていくことは間違いありません。私たちはAWSがウクライナの掲げるビジョンをサポートし、クラウド分野での就業機会を求めるウクライナの人々にトレーニング機会を提供いただけることに感謝します」

AWSのトレーニング・認定チームは、中央ヨーロッパ地域の企業支援に取り組み、ウクライナ危機下でウクライナの企業や人々の経済活動の再開支援にも積極的に取り組むポーランドの非営利団体ZPPとともに、このプログラムを提供しています。

IT Skills 4Uに関する詳細はウェブサイト（https://itskills4u.com.ua/）をご覧ください。より多くのウクライナの皆様にIT Skills 4Uを活用して、レーニングを開始していただけることを願っています。

このブログは、英文での原文ブログを参照し、アマゾンウェブサービスジャパン合同会社　広報チームが翻訳・執筆しました。