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新機能 – Amazon Elastic File System (EFS) のレプリケーション

Amazon Elastic File System (Amazon EFS) を使用すると、EC2 インスタンス、AWS Lambda 関数、およびコンテナがフルマネージドファイルシステムへのアクセスを共有できるようになります。2015 年に発表され、2016 年に一般利用が可能になった Amazon EFS は、さまざまなワークロードのために低レイテンシーのパフォーマンスを提供し、数千の同時実行クライアントまたは接続にスケールできます。2016 年に提供を開始してから、当社はお客様の声に耳を傾け、革新を続けてきました。そして、お客様のフィードバックにお応えして多くの新機能を追加してきました。これには、Direct Connect を介したオンプレミスアクセス (2016 年)、保管中のデータの暗号化 (2017 年)、プロビジョニングされたスループットおよび転送中のデータの暗号化 (2018 年)、低頻度アクセスストレージクラス (2019 年)、IAM 認証とアクセスポイント (2020 年)、より低コストの 1 ゾーンストレージクラス (2021 年) などが含まれます。

レプリケーションのご紹介
2022 年 1 月 25 日(米国時間)、ビジネス継続性のために EFS ファイルシステムのコピーを自動的に保持したり、災害対策戦略の一環としてコンプライアンス要件を満たすのに役立てたりするために、レプリケーションを使用できるようになったことをお知らせします。
これは、単一の AWS リージョン内、または同じ AWS パーティション内の 2 つの AWS リージョン間でレプリケーションを行うことで、新規または既存の EFS ファイルシステム向けに数分で設定できます。

設定が完了すると、レプリケーションはすぐに開始されます。すべてのレプリケーショントラフィックは AWS グローバルバックボーンに留まり、ほとんどの変更は 1 分以内にレプリケートされます。また、ほとんどのファイルシステムについて全体的な目標復旧時点 (RPO) は 15 分です。レプリケーションはバーストクレジットを消費せず、ファイルシステムのプロビジョニングされたスループットには算入されません。

レプリケーションの設定
レプリケーションを設定するには、Amazon EFS コンソールを開き、レプリケートするファイルシステムを表示して、[Replication] (レプリケーション) タブを選択します。

[Create replication] (レプリケーションを作成) をクリックし、目的のレプリケーション先のリージョン、目的のストレージ ([Regional] (リージョン) または [One Zone] (1 ゾーン)) の順に選択します。暗号化にはデフォルトの KMS キーを使用することも、別のキーを選択することもできます。設定を確認し、[Create replication] (レプリケーションを作成) をクリックして続行します。

直ちにレプリケーションが開始され、新しい読み取り専用ファイルシステムがすぐに表示されます。

新しい CloudWatch メトリクスである TimeSinceLastSync は、最初のレプリケーションが完了すると発行され、その後は定期的に発行されます。

選択したリージョンにレプリカが作成されます。必要なマウントターゲットを作成し、レプリカを EC2 インスタンスにマウントします。

EFS は、ファイルとメタデータの保存に使用されるブロック (現在は 4 MB) に対する変更を追跡し、最大 300 MB/秒の速度で変更をレプリケートします。レプリケーションはブロックベースであるため、クラッシュコンシステントではありません。クラッシュコンシステンシーが必要な場合は、AWS Backup を参照してください。

レプリケーションを設定したら、レプリケーション先のファイルシステムのライフサイクル管理、インテリジェントな階層化、スループットモード、および自動バックアップの設定を変更できます。パフォーマンスモードはファイルシステムの作成時に選択され、変更できません。

フェイルオーバーの開始
レプリカにフェイルオーバーする必要がある際に必要なのは、レプリケーションを削除することだけです。これは、[Delete] (削除) をクリックしてインテントを確認することで、どちらの側 (レプリケーション元またはレプリケーション先) からでも実行できます。

削除と入力し、[Delete replication] (レプリケーションを削除) をクリックして続行します。

以前の読み取り専用レプリカは、リカバリプロセスの一部として使用できる、書き込み可能なファイルシステムになりました。フェイルバックを実行するには、元の場所にレプリカを作成し、レプリケーションが完了するのを待ってから、レプリケーションを削除します。

また、コマンドラインと EFS API を使用してレプリケーションを管理することもできます。以下に例を示します。

createreplication-configuration / CreateReplicationConfiguration – 既存のファイルシステムのレプリケーションを確立します。

describe-replication-configurations / DescribeReplicationConfigurations – レプリケーション元もしくはレプリケーション先のファイルシステム、または AWS アカウントのすべてのレプリケーション設定については、レプリケーション設定を参照してください。レプリケーション先のファイルシステム向けに返されるデータには、最後に正常に同期された時刻である LastReplicatedTimestamp も含まれます。

delete-replication-configuration / DeleteReplicationConfiguration – ファイルシステムのレプリケーションを終了します。

今すぐご利用いただけます
この新しい機能は、米国東部 (バージニア北部)、米国東部 (オハイオ)、米国西部 (北カリフォルニア)、米国西部 (オレゴン)、アジアパシフィック (ムンバイ)、アジアパシフィック (大阪)、アジアパシフィック (ソウル)、アジアパシフィック (シンガポール)、アジアパシフィック (シドニー)、アジアパシフィック (東京)、カナダ (中部)、欧州 (フランクフルト)、欧州 (アイルランド)、欧州 (ロンドン)、 欧州 (パリ)、欧州 (ストックホルム)、南米 (サンパウロ)、および GovCloud の各 AWS リージョンで本日からご利用いただけます。

元のファイルシステムおよびレプリカファイルシステムの通常のストレージ料金、および適用されるクロスリージョンまたはリージョン内のデータ転送料金をお支払いいただきます。

Jeff;

原文はこちらです。