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週刊生成AI with AWS – 2025/3/31週
みなさん、こんにちは。AWS ソリューションアーキテクトの小林です。
新年度が始まりましたね。MetaもLlama 4を発表しましたし、新しいことに取り組むにはいいタイミングなのではないでしょうか?私もちょっと新しいことということで、AWSの認定試験であるAWS Certified AI Practitionerを取得してみました。入門者向けの認定ではありますが、幅広く知識の再確認ができて新鮮な気持ちになりました。せっかくなので、ひとつ難易度が高いAWS Certified Machine Learning Engineer – Associateも受けてみようかなぁとおもう今日この頃です。
それでは、3 月 31 日週の生成AI with AWS界隈のニュースを見ていきましょう。
さまざまなニュース
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- MetaのLlama 4モデルがAWSで利用可能に
MetaがLlama 4モデルを発表し、AWSでもご利用いただけるようになりました。現時点ではLlama 4 Scout 17BとLlama 4 Maverick 17Bの2種類を、Amazon SageMaker JumpStartでトレーニング済みのモデルをすぐに触っていただくことができます。Amazon Bedrockでのフルマネージドな形での利用も近日公開予定です。Llama 4 Scout 17Bは、コンテキストウィンドウが最大1,000万トークンに拡張されたことで、包括的な分析や推論を必要とするアプリケーションに対応可能です。またLlama 4 Maverick 17Bは12種類の言語に対応し、画像とテキストの理解に優れた汎用モデルで高度なアシスタントやチャットアプリケーションに最適です。ぜひAmazon SageMaker StudioのJumpStartでモデルを起動し、触ってみてください!なお、本記事執筆時点ではSageMaker AIのコンソールからは検索にひっかからないようですが、SageMaker StudioのJumpStartから起動できることを確認しました。 - AWS生成AI国内事例ブログ「キヤノンITソリューションズ株式会社様:ローコード開発プラットフォームのコード生成機能を 3 ヶ月で構築。サービス利用者は開発工数を最大 50% 削減可能に」を公開
キヤノンITソリューションズ株式会社様は、ローコード開発プラットフォーム「WebPerformer-NX」を提供しています。このプラットフォームでは基本的な機能はGUIで実装ができるものの、複雑な機能の実現や外部サービスとの連携には手動での開発が必要になり、それ相応のスキルが求められるということが課題でした。この課題の解決のために、Amazon Bedrockを利用したコード生成機能を導入し、より多くのビジネスユーザがスムーズなアプリケーション開発を実行できるようにする機能強化に取り組んでいらっしゃいます。現時点で生成されたコードの70-90%がそのまま利用可能で、複雑なロジックの開発工数を最大50%削減できるという結果がでています。また、自然言語による指示が可能になりより多くのビジネスユーザがアプリケーション開発に参加できるようになったそうです。 - ブログ記事「Amazon EKS Hybrid Nodes を活用し、様々な環境にわたって生成 AI 推論を実行する」を公開
生成AIの推論ワークロードを様々な場所で実行したいというご相談をいただくことがあります。クラウドで実行するのはもちろん、当面の間はオンプレミスで保有する資産も活用したいというケースや、レイテンシの観点でどうしても現場に近い場所で推論したいというケースなどがあります。この記事では、Amazon EKS(Elastic Kubernetes Service) Hybrid Nodesを利用して、クラウドとオンプレミスの双方を統合的に管理しつつ、推論ワークロードを自在にデプロイする方法を解説しています。 - ブログ記事「AWSによる生成AIのコスト最適化」を公開
実際の業務に対する生成AIの適用が進むにつれて、コストに関する課題が持ち上がることが増えてきました。実証実験(PoC)であればともかく、継続的に生成AIを活用するためには現実的なコスト感で維持できることが必要になります。この記事では、AWSで生成AIに取り組みにあたってコスト最適化を行うための方法をピックアップしてご紹介しています。実践的なヒントについては今後公開する一連のブログ記事で深掘りしていきますので、お楽しみに。
- MetaのLlama 4モデルがAWSで利用可能に
サービスアップデート
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- Amazon Q DeveloperによるAmazon OpenSearch Serviceの支援機能が一般利用開始に
Amazon Q DeveloperによるAmazon OpenSearch Serviceのサポート機能が一般利用開始になりました。自然言語によるデータの可視化や、ワンステップでのデータ探索によるインテリジェントなアラートの要約、クエリ結果の要約、異常検出、OpenSearchに特化した質問に対する回答といったAIによる支援機能が提供されています。これに関するブログがありますので、あわせてどうぞ。 - Amazon QuickSightがAmazon Q in QuikSightの埋め込みに対応
Amazon QuickSightはWebページへのダッシュボード埋め込みに対応しています。今回、生成AIがデータからインサイトを得る作業を支援するAmazon Q in QuickSightの機能をもちいたダッシュボードについても、Webページへの埋め込みができるようになりました。これまで以上にインタラクティブなダッシュボードを構築することで、より幅広いユーザ層に対してデータ活用を可能にすることが期待できます。
- 全てのサブスクライバーがAmazon Q Business Browser Extensionを利用可能に
Amazon Q BuisnessはGoogle Chrome, Mozilla Firefox, Microsoft Edgeの各種ブラウザー向けに、機能拡張を提供しておりWebページの要約やコンテンツに対する質問をシームレスにAmazon Q Businessに依頼することができます。Amazon Q Businessの画面に切り替える必要がなくなりますので、ユーザ体験の向上に寄与する機能ですね。 - Amazon SageMakerのビジュアルETLで新たに9つの変換処理を提供
Amazon Q Developerを利用してグラフィカルにETLフローを構築するためのインタフェースが提供されており、これをビジュアルETL(Visual ETL)と呼んでいます。今回新たに、9つの組み込み変換処理が追加されました。例えば「派生列(Derived column)」を利用すると、ある列のデータを数式またはSQLで処理して、新しい列を定義することができます。他にもデータ処理において便利な組み込み処理が追加されています。 - Amazon Kendra GenAI Indexが2リージョンで利用可能に
RAGアプリケーションでの情報検索に最適化されたAmazon KendraのGenAI Indexが欧州(アイルランド)とアジアパシフィック(シドニー)のリージョンで利用可能になりました。
- Amazon Q DeveloperによるAmazon OpenSearch Serviceの支援機能が一般利用開始に